学校のセキュリティを守るために必要なルール
ヘルプデスクを担当していた頃、財布の紐を握り、とにかく削減しなければならない、という立場の方からご連絡がありました。
「ウイルス対策ソフトって要らないんじゃないですか?」
ウイルス対策ソフトの必要性
ウイルス対策ソフトは結構なお値段します。その機能ならそれくらい必要だろうな、ということは十分理解できますが、
財布の紐を握っている立場からすると、一円でも無駄な出費を防ぎたい! と思っていることも理解できます。
順を追ってお話ししましょう。
ヘルプデスクに、財布の紐を握っている方からご連絡がありました。
「ファイヤーウォールって、ウイルスの侵入を防ぐ効果はありますよね?」
「(完全に防ぐのは無理ですけど、そりゃ勿論その効果が0かというとそうではないので)はい」
「フィルタリングソフトって、ウイルスの侵入を防ぐ効果はありますよね?」
「(完全に防ぐのは無理ですけど、そりゃ勿論その効果が0かというとそうではないので)はい」
「ウイルス対策ソフトはウイルスの侵入を防ぐだけですよね?」
「(それだけかと言われるとそうでもないけれど、どんなウイルス対策ソフトにも共通して付いてる機能というものはぱっと考えた限りすぐには見つからないので)そういう考え方もできます」
「だったら」
そこで一呼吸置かれてから、冒頭の台詞に戻ります。
「ウイルス対策ソフトって要らないんじゃないですか?」
「……」
なんとお返しして良いものかわからず、私は困ってしまいました。
ファイヤーウォールや、フィルタリングソフトで防げるといえるウイルスは滅茶苦茶限られています。
かといって、ウイルス対策ソフトで世の中の全てのウイルスを防ぐことができるかと言われてもそれは難しいのですが。
ですが、家の中と外とを分ける玄関にドアがないのは考えられないですし、学校という場でありとあらゆるインターネット上のものにアクセスできることもナンセンスです(ファイヤーウォール)。補助輪付自転車で高速道路を決して走らせないのと同じ感覚で、成人向けコンテンツは成人に達していない子どもたちが予期せず見られてしまうような状況にしてはなりません(フィルタリング)。
ファイヤーウォール、フィルタリングソフトはウイルス対策ソフトとは用途が違います。
それぞれの用途に合ったソフトウェアを導入する必要があります。
セキュリティ関連のことに関しては、あまりに幅が広いので、似たようなものはそれでカバーできるのではないかと思いがちです。
ですが、カバーできるものとできないものは存在しますので、ご自分の身を危険に晒さないためにも、このブログを読んで、いろいろと知っておく、ということはきっと人生のお役に立つことになると思います。



