気管切開 痰吸引

加藤武範

加藤武範

テーマ:障害者

ケアマネジャーが業務の主ではありますが、実は、鍼灸マッサージ師の資格も持っておりまして、訪問治療院の職員の急な休みなどに対応するためのバックアップ要員として控えています。
今日は、そうした業務でナーシングホーム入居中の難病系の寝たきりで言葉を発する事ができない患者様のマッサージに入らせて頂きました。外科的気道確保が必要な為、気管切開しており、気管切開孔を介して気管カニューレ留置されています。部屋を訪問すると、口から泡を吹いている状態です。唾液を飲み込めない為、口から溢れてくるみたいです。少し苦しそうだったので、マッサージに入る前に、看護師さんを呼んで、唾液や痰の吸引をお願いしました。看護師さんは、「Wさん、痰引きますね~」と優しく声掛けしながら、痰吸引をはじめました。
まずカフから管を差し込み、痰を引きます。次に口に管を入れ口腔内の唾液や痰を引きます。最後に、青いキャップのついたカニューレに管を差し込み、口とカフの間の粘稠(ねんちゅう:恥ずかしながら、ずっと「ねんちょう」と呼んでました…笑)性の痰を引きます。最後に、口元と舌先をティッシュペーパーで拭きとり、終了しました。
↑私はマッサージや関節可動域訓練をしながら、看護師さんに痰吸引の概要レクチャーを受けました。
https://www.tracheostomytube-koken.jp/about/cannula/

患者様は、言葉を発することはできませんが、頭はクリアです。頷きと首振りで、はっきり意思表示をされます。
看護師さんが帰られた後、「Wさん、痰吸引って、看護師さんとの相性で、いろいろありそうですね?」と声かけると、「うんうん」と頷いておられました。適切な声掛け、処置のタイミングや強弱、声を出す事ができない患者さんの思いをどう汲み取るか?医療介護の現場のスキルアップとして重要な場面に接することができました。

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加藤武範
専門家

加藤武範(ケアマネジャー)

合同会社福寿想

リハビリ病院で医療ソーシャルワーカーをしていた経験から、地域のネットワークとも連携。従来の福祉的な視点に捕らわれない柔軟な発想で、介護を必要としている方やその家族にとって本当に必要な介護を提案します。

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