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身元保証 高齢者問題

加藤武範

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テーマ:高齢者 身寄りなし

3月にこのコラムに掲載した脊髄損傷で下半身不随となった(要介護4)女性〇〇さんの話の続きです。80代のご主人と二人暮らしで子供なしです。私は、〇〇さんのケアマネジャーとなりました。
あれから、リハビリテーション病院入院中に家族、関係者で話し合った結果、在宅生活困難という事になりました。先日、病院を退院し、自宅近くの有料老人ホームに入所されました。身体障害者手帳は申請中です。

面会自由なこの有料老人ホームに入所して、ご主人が毎日、朝から訪問してくれます。リハビリ病院入院中、ご主人は面会不可にもかかわらず、差し入れや洗濯もの回収の為に毎日片道45分かけて車で病院に出向いていました。とにかく近くに居たい…そういう思いだった様です。
今は車で5分とかかりません。歩いてもいける距離です。特別養護老人ホームよりは費用はかかりますが、面会や外出、また外部サービス利用も自由である点を考えるとケアマネジャーとしては、現段階では賢明な選択をされたのではないか?と感じています。

さて、本題です。
ご本人さんとこの施設で、はじめてお会いした時の会話です。
ケアマネ加藤「ご主人に何かあった時、子供さんのいらっしゃらない〇〇さんは、緊急連絡先どうお考えですか?」
〇〇さん「そうなの!そういう話をすると、主人は縁起が悪い事を…と怒って、まともに話そうとしないの…私たちは子供がいないから…かといって、友達にお願いはできないもんね~」
ケアマネ加藤「そうでしたか…実は、奥さんが退院される前に、ご主人と話す機会があって、もし、ご主人に何かあった時、緊急の連絡先はどうしますか?って、お聞きしたんです。ご主人は、びっくりされて、考えておくと言われてました。」
〇〇さん「そうよね。私が言うと感情的になるので、加藤さんから言ってもらって良かったわ。私ももう少し落ち着いたら、主人に話をしてみます。」
ケアマネ加藤「ご主人も80歳を超えています。変な事を言いますが…いつ病気で入院されるか?分かりません。それに、認知症を発症されるかもしれません。もし、そうなった時に、脊髄損傷で動くことができない〇〇さんでは対処できない事が多く出てきます。そうした不測の事態の為に、将来的にはご主人の代わりに動いてくれる人の存在が間違いなく必要になってきます」

身元保証や財産管理などを任せる身寄りがない方、不安を感じる方は、なるべく自分が動けて適切な判断ができる間に情報を集めたり、専門家に相談する事をお勧めします。

※スナックえんどうの収穫時期…

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加藤武範
専門家

加藤武範(ケアマネジャー)

合同会社福寿想

リハビリ病院で医療ソーシャルワーカーをしていた経験から、地域のネットワークとも連携。従来の福祉的な視点に捕らわれない柔軟な発想で、介護を必要としている方やその家族にとって本当に必要な介護を提案します。

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