孤独死 遭遇
私がケアマネジャーとして担当する要介護1、90代の女性のお話です。
日中は独居で、デイサービスに週3回(月・水・金)通っていますが、トイレに行く回数(頻尿)がだんだん増えて、失禁も見られるようになり、歩行もかなり不安定になってきました。4月より、火・木もデイサービスを追加して週5日出かけることになったのですが、先日、一人で散歩に出かけたところ、とうとう庭先で転倒してしまい、近所の方に助けて頂きました。頭から多少出血ありましたが、幸い大きな傷ではなく、病院受診しても入院になる状況ではありませんでした。
後日、神経内科を受診したところ、水頭症と診断をされたそうです。水頭症とは頭蓋内に脳脊髄液が溜まり、脳室が拡大する様々な症状が現れる病態です。歩行障害、認知症、尿失禁といった症状は、高齢者にありがちなので、よく見逃される病気なようです。この方もまさにこの症状が進んできていました。
https://inph.jp/about.html
主治医はご家族に「90代の方に、治療はお勧めしません。入院となれば、さらに歩けなくなると思います。」
その話をうけてご家族もケアマネの私に対して「このまま自然に考えています。治療すれば寝たきりになると思います」との事でした。当然、ご本人も入院は希望していません。
ケアマネジャーとして、ご本人、ご家族の意見を尊重したいと思います。
とりあえず、要介護1の状態ではなくなりつつあるので、区分変更(介護度の変更)申請をしましょうか?と提案させて頂きました。
高齢の方が、歩行障害に加え、認知症や尿失禁の症状が重なって出てきた場合、水頭症の可能性がありますので、そうした場合は、かかりつけ医にご相談ください。