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夏場に結露

鶴田昌生

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 結露といえば普通は冬のお話し。しかし地下部分などでは、梅雨から始まって秋が来るまでの高温多湿の期間、コンクリート表面の結露に悩まされることがあります。

 特に梅雨の始まりの時期は、地下に限らず、一般のコンクリートの外壁でも躯体温度が、外気温になじんでいなくて、案外低かったりします。そこに南からの暖かく湿った空気がやって来て表面がうっすらと汗をかいている、そんな現象に遭遇することがあります。
 今年は5月ごろから異常に暑かったので、例外かもしれませんが・・・。

 住宅の物置などの場合、スペースや費用の関係で、地下部分にコンクリート打放しで作ることがあります。こういう場所では、断熱に注意していてもやはり夏場の結露が心配。

 冬の結露対策の一つに「換気をする」というものがありますが、これは外気が乾燥しているからできること。夏にそれを行うと、湿気をどんどん供給することになるので、却って逆効果になってしまいます。

 そういうタイプの結露対策には除湿が一番効果的。心配な部分では、小型の除湿機を使うことができるように電源コンセントの設置と排水ルートの確保を心がけています。

 本格的な地下室にするなら、湧水対策もかねて二重壁を採用したり、断熱材による排水システムなどを導入するのが間違いのないところでしょう。

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鶴田昌生
専門家

鶴田昌生(一級建築士)

クレイン建築設計

個人住宅に限らず、店舗や医院など事業用建物まで幅広く手がける。前職では、神社のプロジェクトまで担当したほど、活躍のフィールドは広い。建て主の漠然とした要望にも豊富な経験を生かして応える。

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