「イジメ・仲間外れにも?!」子どものトラブル時に親ができる関わり方

「働きに出たほうがいいのかな」「このまま子育てだけしていて、私のキャリアは大丈夫なのかな」
私のところへご相談にいらっしゃるお母さんから、こうした不安のお声を聞くことがあります。子育ては大切だと頭ではわかっていても、どこかで「家にいるだけでは取り残されてしまう」という焦りを抱えていらっしゃる方がとても多いのです。
私は愛知県あま市で「町のお母さん保健室 Hidamally」と「Being up協会」を運営し、子育て中のお母さんが自分自身とご家族の幸せを築いていくお手伝いをしています。お仕事で子どもに携わってきた年月は26年、これまでに3,000名を超えるお母さんや先生方とご縁をいただいてきました。
その中で私が一番お伝えしたいのは、「子育ては、誇りを持って取り組める尊い経営である」ということです。
実はこの考え方の土台にあるのが、経営の神様と呼ばれた松下幸之助さんの哲学です。会社経営の知恵を「家庭経営」という形に置きかえてみると、毎日の子育てがまったく違って見えてきます。今回は、その具体的な道筋をお話いたします。
なぜ「家庭経営」という考え方にたどり着いたのか
私が大切にしている理念は、「子どもたちが未来に希望を持ち、大人になることに憧れを抱けるような社会に。そして、私自身に」というものです。きれいごとに聞こえるかもしれません。でも私がここまでこだわるのには、目をそらせない現実があります。
小中高生の自殺者数は、2024年に529人と、統計のある1980年以降で最も多い数になってしまいました(出典:厚生労働省・警察庁、2024年確定値・2025年3月発表)。国はお母さんの子育て負担を軽くし、キャリアを手放さなくてもよいようにと数々の支援策を進めてきました。
こども家庭庁も「こどもまんなか」を掲げて子どもの育ちを支えています。それでもなお、最も悲しい数字が更新されてしまっている事実に、これほどつらいことはないと私は感じています。
昔の人は「三つ子の魂百まで」と言いました。3,000名を超える方と学びを深めてきて、私はこれに近いものが確かにあると感じています。なぜなら、私のもとへ学びに来られる方のほぼ全員が、子育ての悩みの根っこに、ご自身の幼少期の育てられ方やご両親との関係で抱えた孤独や寂しさを抱えていらっしゃると感じるからです。
だからこそ、まずはお母さん自身の心を温めることから始める必要があるのです。
松下哲学を子育てに置きかえるとどう変わるか
家庭経営とは、会社を経営するように家庭を経営するという意味ではありません。家庭経営とは、経営の知恵を子育ての軸として取り入れ、お母さん自身が方針と誇りを持って家庭を営んでいく考え方のことです。
たとえば松下幸之助さんは「雨が降れば傘をさす」という言葉を残しています。当たり前のことを当たり前にやる、という意味です。
子育てに置きかえれば、子どもが泣いたら抱きしめる、不安そうなら声をかける——そんな当たり前の関わりこそが、家庭という経営の土台になります。特別なことをしなくてもいい。今されているその関わりの中に、すでに宝物が詰まっているのです。
「人生は経営である」「感謝報恩の心」といった哲学も、そのまま家庭に活きてきます。経営者が会社の方針を持つように、お母さんが「我が家はこういう家庭でありたい」という願いを持つ。
それだけで、日々の判断に芯が通り、周りの情報に振り回されにくくなります。私はこの視点を、まず自分自身で実践しながら生活しています。
いのちまんなかBeing upメソッドで心を聴く
とはいえ、考え方を学ぶだけでは、毎日のイライラや罪悪感はそう簡単には消えません。そこで私が開発したのが「いのちまんなかBeing upメソッド」です。
いのちまんなかBeing upメソッドとは、その人の存在を「行動(Doing)・気持ち(Being)・いのち(Being up mind)」の三つに分けて、客観的に話を聴いていく考え方のことです。
私のところにいらっしゃるお母さんの多くが、「子どもにきつく当たってしまう私はダメな母親だ」と、行動と自分の存在をひとまとめにして責めていらっしゃいます。しかし、行動(Doing)がうまくいかなくても、いのち(Being up mind)の価値は何ひとつ変わりません。
私が必ず大切にしているのは、その方のいのちを温める意識を持って話を聴き、失敗してしまった時にもありのままをとことん認めていくことです。
アドラー心理学では、行動に問題があるとしても、その背後にある動機や目的は必ず善である、と考えます。きつく叱ってしまう裏には、子どもを思う深い愛情がある。その善い目的に光を当てていくと、お母さんの表情が驚くほど変わっていきます。
実際に受講された方からは、「自分に『×』を出さなくなった」「子どもの力を信じて待てるようになった」というお声を数多くいただいています。
だから私は、整えることから始めます
私が相談や講座の前に必ずしているのは、自分の心の状態を整えることです。聴き手である私自身が揺れていては、お母さんのいのちを温めることはできないからです。これは心理学者カール・ロジャーズが説いた、関係の質こそが建設的な行動変容を促すという考えにも重なります。
女性がキャリアを失う不安や心配を抱えたまま、追われるように早く働きに出る、その流れの前に、まずは誇りを持って子育てができる心を育てたい。私はそう願っています。子育てに誇りが持てたうえで働く選択をするのと、不安から逃げるように働きに出るのとでは、その後の人生の景色がまるで違ってくるからです。
詳しい講座やセッションの内容はホームページでもご紹介していますので、よろしければご覧ください(https://hidamally-0722.com/)。
幼少期に抱けなかった「無条件で認められる安心感」。講座や個別相談の場で、まずその感覚を体験していただくことから始まります。心の傷つきが癒され、ご自身を好きになっていくその変化が、お子さんへの正しい愛情の伝え方につながり、やがて家庭全体の温かさになっていくと、私は信じています。
まとめ
子育ては、誰かと比べて焦るものではなく、誇りを持って営むことのできる尊い家庭経営です。まずはお母さん自身の心を温めることから、一緒に始めていきましょう。
・子育てに自信が持てず、自分を責めてしまう方
・働くべきか家庭にいるべきか迷っている方
・子どもへの愛情の伝え方を学びたい方
このようなお悩みをお持ちの方は、まずはお気軽にご相談ください。


