AI時代の問題解決―「型」を活かす新しい視点
研修の中でたびたび登場する「カレーパン問題」。
今回はその応用編として、「辛すぎるカレーパン」を題材に、AIを使って真因を掘り下げていく事例を取り上げます。
ケース:辛すぎて売れないカレーパン
あるパン屋で、新しく発売した「スパイシーカレーパン」が全く売れずに在庫が余ってしまいました。
現場からは次のような意見が飛び交いました。
- 味が辛すぎるのでは?
- ターゲット層を間違えたのでは?
- PR不足で知られていないのでは?
しかし、これらはどれも「表層の原因」にすぎません。
ここでAIに「辛すぎるカレーパン問題」をWHYツリー形式で整理させました。
AIによる因果分解
AIが提示した掘り下げ結果は以下のようなものでした。
1.なぜ売れないのか? → 辛すぎるから
2.なぜ辛すぎると感じるのか?
- 顧客層に辛い食品が苦手な人が多い
- 味の調整が顧客嗜好データに基づいていない
3.なぜ顧客層に合わなかったのか?
- 店舗立地がファミリー層中心の地域だった
- 販売前の試食テストが限定的だった
AIは「辛すぎる」という直接的な理由の背後に、顧客層とのミスマッチや事前検証不足 といった真因候補を浮かび上がらせました。
真因と対策の導出
AIの分析をもとに現地調査を行った結果、
- 店舗の主要顧客は子ども連れのファミリー層
- 実際の辛さは20代〜30代の辛党には好評だった
という事実が判明しました。
つまり真因は「商品そのものが悪い」のではなく、
「販売する立地とターゲットの嗜好が合っていなかった」という構造的な問題だったのです。
結果として、パン屋は以下のような改善策をとりました。
- 駅前店や学生街の店舗での販売を強化
- ファミリー層向けに「マイルドカレーパン」を新商品として投入
これにより全体の売上が向上し、商品開発と販売戦略の両方が改善されました。
教訓:表層原因で止まらない
- 「辛すぎる」という表層原因の裏には、顧客とのマッチング不全が隠れていた
- AIは原因を多面的に掘り下げることで、思い込みを打ち破る
- 真因に基づいた改善は、単なる「辛さ調整」ではなく、商品戦略そのものの見直しにつながる
まとめ:AIで原因を深く掘る
- 表層の「辛い」だけではなく、その背景を分解することが重要
- AIは因果仮説を広げ、真因に迫るための補助線になる
- 最終的な判断は現場観察と人間の意思決定で下す

AI時代の問題解決メソッド(29/50)
次回予告
【コラム】失敗事例に学ぶ―AIが導いた誤解と修正のプロセス
AIが身近になるほど、「AIがそう言ったから」という責任転嫁の危険が増えています。
人間の責任をどう保ち、健全に活用するかを考えていきます。
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