相続のサポートとスモールM＆Aのプロ吉川秀香

相続のサポートとスモールM＆Aのプロ

吉川秀香

円満で調和の取れた和やかな「奏続」を目指し、遺言書や遺産分割協議書の作成に対応

　「当方は、ご家族の道しるべとなる遺言書や、財産の分け方についてご遺族の合意内容をまとめる遺産分割協議書の作成に力を入れております。円満で調和の取れた、和やかな道筋が描けるよう『奏続（そうぞく）』と名付け、みなさまのお手伝いをしています」

　そう話すのは、山梨県甲府市の「行政書士相続サポートゆきまさ」代表の吉川秀香さん。

　遺言書については、本人の意思に沿いながら、配偶者や子らへの遺留分などについて助言。相続人や財産を確定する調査もしっかりと行った上で、公証役場で公正証書遺言を作成します。

　遺産分割協議書では、まずは亡くなった時点での財産状況が分かる公的な書類を取り寄せます。
　「家族だけで話し合っていると、感情的になってしまうこともあるでしょう。私が間に入って、それぞれのお話を丁寧に伺い、公平な立場から調整します」

　不動産登記の名義変更や相続税の納付、相続不動産の売却など、各専門家とも連携。速やかな遺産分割を完結させます。県内各地で相続に関する無料相談会も実施し、年配の人から若い世代まで、大勢の人が足を運びます。
　「どこに相談したらいいか分からなかったという声をよくいただき、お困りの方が多いと実感しています」

　吉川さんが事前策として知ってほしいのが、任意後見制度。自身の判断能力が衰えた場合に、財産管理などを指定した人に任せることができます。
　「認知症になってしまった後だと、家庭裁判所が後見人を選定しますので、希望通りにならないことも多いんです。老後の準備として、早めに検討してほしいですね」

証券会社時代に学んだ本音で話すことの大切さを肝に銘じ、信頼される行政書士に

　吉川さんの前職は新規獲得の営業で、証券会社に勤めていしました。
　「当時は、1日に何十件も飛び込みで訪問したり、電話をかけたりしていました。数字を追う毎日で大変でしたが、突然お伺いしているにも関わらず、みなさんよくしてくださったんです。人の温かさに触れ、楽しさもありました。おかげで、新しいことにチャレンジするのも、苦でなくなりました」

　顧客と信頼関係を築くために必要な心得も、このとき学んだと言います。
　「お客さまに『あなたに任せる』と思ってもらえないと、リスクもある金融商品に大切な資金を出していただけません。デメリットも含めて本音で話すことが一番だと気づきました」

　吉川さんは、顧客に向けた提案に懸命に取り組み、社長賞を受賞するまでに。しかし、夫の転勤についていくために退職しました。新たなキャリアとして目ざしたのは弁護士。学校に通い司法試験に挑みましたが、望む結果には至りませんでした。次の目標を行政書士に定めて勉強し、見事合格。山梨県内の事務所で実務経験を積み、2020年に開業しました。

　「今思えば、弁護士は自分の性格には向いていなかったなと。依頼人の利益や権利のために戦わないといけないこともあるからです。関わる人すべてと協調しながら、一つ一つ物事を進めていく行政書士が、私の適職だと感じています」

　包み隠さず正直に話をすること。証券会社時代に培った仕事への姿勢は、現職に就いてからも心掛けていることです。

後継者がいない中小企業に向けた「スモールM＆A」も伴走支援

　吉川さんは、後継者がいない中小企業を新たな事業者へ引き継ぐ「スモールM＆A」にも尽力しています。
　「売り手側の企業は、長年培ってきたノウハウや従業員の雇用を守ることができる上、経営者は引退後の資金を得ることも可能です」

　買い手側は、相手先が保有する技術やビジネスなどを吸収することで、一から構築するより時間やコストを抑えながら、自社の競争力を一気に押し上げることができると、メリットを説きます。

　「当方は、M＆Aのマッチングサイト『バトンズ』の認定アドバイザーを務めており、広く売却先を探します。仲介を手掛けるコンサル会社や銀行に依頼するほどの事業規模ではないという企業さまも、ぜひご相談ください」

　吉川さんは、サイトに掲載するための資料作りから、譲渡先候補との交渉、基本合意後のトップ面談、合意書の作成、契約前の調査、最終契約書への調印まで伴走します。
　「最初の資料作りでは、4～5時間かけて話を聞いたり会社を見て回ったりするんですよ。企業さまが気づいていない魅力も伝わるようプレゼンテーションします」

　これまでに、山梨県内の企業を他県の異業種の企業が買い取ったケースもあるそう。
　「売り手側の経営者さまは、今まで休めなかった分、これからは旅行を楽しみたいと笑顔で話されていたのが印象的です」

　相続もスモールM＆Aも大切にしていることは同じと、吉川さん。「より良いかたちで次の世代へ継承したいという依頼者の思いに、精いっぱい応えます」と笑顔を見せます。

（取材年月：2023年9月）

自分らしい日々を実現するために。相続とスモールM＆Aをサポート

円満で調和の取れた和やかな「奏続」を目指し、遺言書や遺産分割協議書の作成に対応

証券会社時代に学んだ本音で話すことの大切さを肝に銘じ、信頼される行政書士に

後継者がいない中小企業に向けた「スモールM＆A」も伴走支援

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