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『山梨県不登校フォーラム2024』を開催しました!〜後編〜

中西紀説

中西紀説

テーマ:不登校

こんにちは!
中西紀説(なかにしのりつぐ)と申します。どうぞ「のんちゃん」と呼んで下さい!

私は山梨県南アルプス市で不登校児の居場所として体験型フリースクール「みんなのおうち」を運営しています。

私自身、中学生の時に不登校を経験しました。その時に負った劣等感・無能感・自己否定感がトラウマとなって40歳まで苦しみ続けました。一時は引きこもりとなり、自殺未遂を図ったこともあります。父親となってからは我が子も不登校となりました。フリースクールを始めてからは沢山の子ども達と関わってきました。

そんな人生を通して得た大切な気付きや想いを綴ります。

『山梨県不登校フォーラム2024』を開催しました!〜後編〜



先週末の17日(土)は、山梨県フリースクール連絡会が主催する一大イベント『山梨県不登校フォーラム2024』を開催しました!今回は後編です。前編に引き続きフォーラム当日の様子をまとめたいと思います。
前編はこちら!

第三部 子ども達の声を聴こう!



当初、このコーナーは「大質問会」となる予定でした。参加される方から事前に質問を集めておいて、その質問に答える形で進めようとしていたのですが、運営メンバーでミーティングを進めていくうちに「大人の声を聴くのも大事だけれど、子ども達の声に耳を傾けることこそが最も大事なのではないか?」という議論になってきたのです。確かに私達大人は子ども達のことを想って色々と考えたり話し合ったりしていますが、本当に子ども達の声に耳を傾けることが出来ているのでしょうか?大人の独りよがりになってはいないでしょうか?今回のフォーラムのサブタイトルは「不登校ってどうなの?子どもを真ん中にして語ってみよう。子どものために大人ができること。」です。その主旨に照らして、私達は大きく方向転換。子ども達の声を聴く時間としたのです。具体的には、フリースクールに通っている現役不登校児に事前インタビューを行い、フォーラムの会場でその音声を流します。それに対し、登壇した大人達が各々感じたことをシェアし合う時間となりました。しかもそこに登壇するのは、私達フリースクール連絡会のメンバーのみならず、保護者の方や、スクールソーシャルワーカーの方、元教職員の方、山梨県教育委員会の方など多彩な方々。色々な立場にいる大人達が各々の立場の垣根を越えて、子ども達の声に耳を傾ける時間となったのです。





今回のフォーラムの中で私達が最も時間と労力をかけたのがこの第三部です。子ども達への質問事項をどうするか、どのような形式でインタビューをするか、集めた音声をどのように編集するのか。幾度となくミーティングを重ね、時には深夜にまで議論が及んだこともありました。そうして迎えた本番当日。子ども達の声を聴いて、誰がどのような発言をするか分かりませんし、予定されている90分以内で納まるかも分かりません。ファシリテーター役を務めるパンちゃん(WakuWakuの家 代表の天野さん)と私の裁量が問われる場面ではありますが、変に話をまとめようとしないよう心掛けました。話はまとまらなくていい。結論に至らなくてもいい。大事なことは、子ども達の声を聴いた大人達が感じたことを率直に発言すること。その多様な意見を認め合える関係性づくりこそが最大の課題なのだから。このような場では学校批判になりがちです。しかし、だた批判するだけでは何も変わりません。現状の問題点を踏まえた上で「私達に何が出来るのか?」「どうすれば子ども達のためにより良い環境となるのか?」建設的な議論となるよう努めました。会場に流れた子ども達の声は、皆さんにどのように響いたでしょうか?あるがままの自分を生きている子ども達が、今感じていることをそのまま話してくれました。学校に対して思うことや、勉強のこと、将来のこと、親に対して言いたいこと。その率直な声を聴いて、私達大人に何が出来るのか?それを考える機会となったのであれば本望です。

こうして半日を要した一大イベントは無事に終了しました。今回、私達がこのようなフォーラムを企画したのは、不登校に対する社会的理解が進んでいないため、どこにも繋がることが出来ず孤立している不登校の子ども達とその保護者が沢山いる現状が大きな問題だと感じているからです。その背景にあるのは、子どもに関わる大人達の関係が分断されていること。本来は協働すべき大人達が分断され、対立関係にすらある。このままでは不登校に対する社会的理解は一向に進まないでしょう。今こそ、保護者や学校の先生、行政の関係者、フリースクール関係者など子どもに関わる大人達がそれぞれの立場の垣根を越えて、子ども達のために協働体制を構築しなければならないと思うのです。その目的を達するための手段としてフォーラムを開催しました。これからも目的達成のために行動を続けていきます。真の不登校対策。それは学校以外の学びの場が認知され、子ども達が学びの場を選べる社会となること。この社会が実現し、日本から不登校という言葉すら無くなってしまうことを切に願っています。

ちなみに、フォーラム当日に参加出来ず、アーカイブチケットも購入されていない方から、アーカイブ視聴希望の声を頂いています。そこで、今からでも購入可能なアーカイブ視聴チケットをご用意しました。以下のURLから購入可能です。よろしければご確認下さい。
アーカイブ専用チケット購入ページ

今回のフォーラムについて、来月の「教育ごちゃまぜ座談会」にて振り返りを行います。詳細は改めてお知らせします。

本日も最後までお読み頂き有難うございました。
もし、お子さんの不登校などでお悩みでしたらご連絡下さい。
私でよろしければ真摯に対応させて頂きます。

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中西紀説
専門家

中西紀説(フリースクールの運営)

一般社団法人ワンオブハート

発達障がいがあるわが子と自身の不登校経験から得た多くの気づきをもとに、体験型フリースクール「みんなのおうち」を運営。子どもの心に寄り添って自己肯定感を育み、主体性を引き出す学びの場を提供。

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