歯ブラシ嫌いの子に多い“やりがちなNG行動”|獣医行動学に基づく正しいステップ
高齢猫のデンタルケア|口腔の健康が長生きにつながる理由
なぜシニア期の猫にデンタルケアが必要なのか
猫は7歳を過ぎると「シニア期」に入り、歯周病のリスクが急上昇します。
**アメリカ獣医歯科学会(AVDC)やヨーロッパ獣医内科学会(ESVIM)**では、歯周病を「全身疾患のリスクファクター」として警告しています。
特に高齢猫では、
・免疫力の低下
・唾液量の減少
・慢性腎臓病との関連(Journal of Veterinary Internal Medicine, 2019)
が知られています。
歯周炎菌が血流を介して腎臓や心臓に悪影響を与えることも報告されており、口腔ケアは寿命や生活の質に直結します。
シニア猫の歯磨きで注意すべきポイント
1. 無理をしないことが第一
- 痛みや炎症がある猫に無理にブラッシングを行うと、食事嫌い・ストレスの原因になります。
- まずは歯肉や口臭、よだれの増加などのサインをチェック。気になる場合は獣医師に相談。
- 「嫌がらない範囲で短時間」を守り、1回10秒でも継続を重視。
2. 歯磨きジェルの活用
- 高齢猫は歯ぐきが敏感なため、刺激の少ない歯磨きジェルの使用がおすすめ。
- ブラシを使わず、指先やコットンでやさしく塗布するだけでも効果あり。
- 飲み込んでも安全な猫専用タイプを選ぶ(人間用のジェルは絶対に使用しない)。
- 週2〜3回でも、プラーク形成の抑制に有効(WSAVA Dental Guidelines, 2020)。
3. ケア後のポジティブな習慣づけ
- 歯磨き後に、猫が好きな時間(ブラッシングやおやつ)を設けて「良い体験」として記憶させる。嫌な経験を避け、**“歯磨き=ご褒美タイム”**にすることが継続の鍵。
マインドアップ社の製品を活用した高齢猫ケア
マインドアップの猫口ケアシリーズは、猫の年齢や口の大きさに合わせて安全に使えるよう設計されています。
高齢猫のケアでは、特に「やさしさ」と「安全性」がポイントになります。
- 「猫口ケア 液状はみがき」:飲み込んでも安心で、敏感な歯ぐきにも優しい処方。
- 「猫口ケア ゆび歯ぶらし」:指感覚で圧をコントロールしやすく、痛みを避けやすい。
- 「猫口ケア 歯ブラシ マイクロヘッドシルキー」:ヨゴレが気になる部位のポイント磨きに最適。
- 歯磨きが難しい場合は、ガーゼ+ジェルの拭き取りケアから始めるのもおすすめ。
まとめ
高齢猫のデンタルケアは、歯だけでなく全身の健康を守るケアです。
歯周病を予防することで、腎臓や心臓への負担を減らし、快適な老後を支えることができます。
焦らず、やさしく、短時間で。
毎日の「小さなケア」が、愛猫の大きな健康につながります。



