イノベーションを求める経営者やプロ野球監督が心がけている聴くことを重視した対話
10月に入り猛暑から一転。
食べ物がおいしく,布団をかけてぐっすり眠れ,アクティブに遊びも楽しめる季節になりました。
毎月11日はストレスマネジメントの日
私は,毎月11日をストレスマネジメントの日と呼んで,事故や事件,震災などの災害やテロなどの体験を忘れることなく平和な日々を願う一日にしています。
今回からストレスマネジメントに役立つ心がまえを「ストマネマインド」と名づけ,サポートする側から役立つストマネマインドについて何回か書いてみたいと思います。
2011年5月,岩手県の被災地の学校では子どものストレスを調査しました。
災害や事件,事故のような生命に関わるショッキングな出来事を体験した後に生じる「PTSD(Posttraumatic stress disorder)」というストレスの疾患をご存じの方も多いと思いますが,その調査は必ずしもPTSDの可能性がある子どもを把握することを目的としたわけではありません。
子どもの心理的な安全感の把握をしたのです。
それにはどのような意味があるのでしょうか?
心のケアの第一歩のために
被災の大きさや家族の生存状況などの外的環境の安全性はもちろんですが,内的(心理的)安全感を把握することも重要です。
なぜなら心のケアの第一歩が「自分のこころとからだに注意を向けること」だからです。
そして注意を向けるためには内外の確かな安全感が不可欠なのです。
強いストレスとなる体験をした後には,PTSDといったダメージの把握だけでなく,本人の回復する力(レジリエンス)につながる安全感の把握に努めることも大切です。
特に子どもの場合にそれが当てはまるでしょう。
あなたは子どもの安全感をどうやって確かめますか?
子どもに「今,安全かな?」と直接聞いても本当に安全なのかどうかを知ることは難しいですね。では,どうしたら知ることができるのでしょう?
それが,「食う,寝る,遊ぶ」です。
生きていく上で最もベーシックな人間の活動である「食う・寝る・遊ぶ」。それが上手くいっていないのは安全感が保たれていない証です。
震災2カ月後。学校では,勉強や部活動,スポ少などに一生懸命打ち込んでいる子ども達の姿がありました。しかし,中には周りといっしょに頑張っているのだけれども,食欲がなかったり,眠れなくなっていたり,遊んでも楽しそうでない子どもも見られました。もちろん安心などできない状況で大人のサポートが必要でした。
岩手県の被災した学校では,しばらくの間,子ども達の「食う・寝る・遊ぶ」の様子の把握に努めましたのです。
「食う・寝る・遊ぶ」の様子を把握することは,心理専門家よりもむしろ身近にいる養育者や教員の方が正確に把握できることです。特別なアンケートなど必要なく,いつでもどこでもできるストレスチェックとなっていたのです。
私たちに日常においても,もし子どものストレスが気になった時には,食欲があって,ぐっすり眠れていて,しっかり遊んでいるのであればとりあえず見守っていこうと判断できるストマネマインドです。
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