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建設業許可を取った後も手続きが必要です|決算変更届を出していない場合の注意点

井苅清実

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テーマ:建設業許可

建設業許可は、取得して終わりではありません。

許可を受けた建設業者は、毎事業年度終了後に「決算変更届」を提出する必要があります。

ところが実務上は、
「許可は取ったけれど、その後の届出はしていない」
「更新の時期が近づいて、初めて未提出に気づいた」
「元請けから書類の提出を求められて困っている」
というご相談も少なくありません。

この記事では、建設業許可取得後に必要となる決算変更届について、提出しない場合の注意点と、早めに対応すべき理由を解説します。

建設業許可は取得後の管理が重要です

建設業許可を取得すると、一定規模以上の工事を受注できるようになるなど、事業上のメリットがあります。

しかし、許可業者になった後は、各種届出や更新手続きを適切に行う必要があります。

その中でも代表的なものが、決算変更届です。

決算変更届は、毎事業年度終了後に、工事経歴書や財務諸表などを提出する手続きです。
法人であれば、通常は会社の決算が終わった後に対応することになります。

つまり、建設業許可を持ち続ける限り、基本的には毎年発生する手続きです。

決算変更届を出していないとどうなるか

決算変更届を提出していない場合、すぐに許可が取り消されるというよりも、後の手続きで問題になることが多いです。

特に注意が必要なのは、次のような場面です。

1. 建設業許可の更新申請ができない、または進まない


建設業許可は有効期間があります。
引き続き許可を維持するためには、期限前に更新申請を行う必要があります。

このとき、過去の決算変更届が未提出のままだと、更新申請の前に未提出分を整理する必要があります。

更新期限が迫ってから気づくと、複数年分の書類を急いで作成しなければならず、非常に慌ただしくなります。

2. 元請けや取引先からの信用に影響する


元請け会社や取引先から、許可通知書、決算変更届の控え、直近の工事経歴書などの提出を求められることがあります。

その際に、必要な届出がされていないと、
「許可後の管理ができていない会社」
という印象を与えてしまう可能性があります。

建設業は信用が重要な業界です。
許可を取った後の管理も、取引上の信用に関わります。

3. 入札参加や経審の準備に支障が出る

将来的に公共工事や入札参加を考えている場合、決算変更届はさらに重要になります。

経営事項審査や入札参加資格申請を進める際、過去の決算変更届や工事経歴、財務内容の整理が必要になることがあります。

普段から毎年きちんと届出をしておけば、入札参加を考えたときにも次の手続きへ進みやすくなります。

「税理士に決算を頼んでいるから大丈夫」とは限りません

よくある誤解が、
「税理士に決算を頼んでいるから、建設業の届出も済んでいると思っていた」
というものです。

税務申告と建設業許可の決算変更届は、別の手続きです。

税理士が作成する決算書や申告書は税務上の手続きであり、建設業許可を管轄する行政庁への届出とは異なります。

もちろん、税理士が資料を作成していることで、決算変更届に必要な財務資料を整えやすくなる場合はあります。

しかし、建設業許可上の届出まで完了しているかは、別途確認が必要です。

決算変更届で準備する主な書類

決算変更届では、一般的に次のような書類を準備します。

  • 変更届出書
  • 工事経歴書
  • 直前3年の各事業年度における工事施工金額
  • 財務諸表
  • 事業報告書
  • 納税証明書
  • その他、行政庁が求める書類



必要書類は、法人か個人か、許可の種類、提出先、事業内容などによって変わることがあります。

特に工事経歴書は、単に売上を並べるだけではなく、許可業種との対応や請負金額の整理が必要です。

そのため、毎年の工事内容を後から思い出して作成するよりも、日頃から工事台帳や請求書を整理しておくことが大切です。

複数年分をまとめて出す場合の注意点

決算変更届を数年分出していない場合でも、更新申請や取引先対応のために、まとめて提出が必要になることがあります。

ただし、複数年分をまとめて作成する場合は、次の点に注意が必要です。

各年度ごとの工事実績を整理する

  • 決算書と工事経歴書の整合性を確認する
  • 許可業種ごとに工事内容を分類する
  • 納税証明書など取得が必要な書類を確認する
  • 更新期限が近い場合はスケジュールを逆算する



未提出期間が長いほど、過去資料の確認に時間がかかります。

「更新直前に何とかすればよい」と考えるのではなく、未提出に気づいた段階で早めに整理することをおすすめします。

決算変更届を専門家に依頼するメリット

決算変更届は、慣れていれば自社で対応できる場合もあります。

ただし、次のような場合は、専門家に依頼するメリットがあります。

本業が忙しく、書類作成に時間を使えない
工事経歴書の書き方がわからない
複数業種の許可を持っている
数年分の未提出がある
更新申請の期限が近い
将来的に経審や入札参加を考えている
取引先から急ぎで書類提出を求められている

建設業者様にとって重要なのは、書類作成に時間を取られることではなく、現場・営業・資金繰りに集中することです。

毎年の届出を外部に任せることで、手続き漏れを防ぎ、許可管理の負担を減らすことができます。

まとめ

建設業許可は、取得して終わりではありません。

許可を維持するためには、毎年の決算変更届、役員変更や営業所変更などの各種届出、5年ごとの更新申請など、継続的な管理が必要です。

特に決算変更届は、未提出のままだと更新申請、元請け対応、入札参加の準備に影響する可能性があります。

「許可を取った後、何もしていない」
「決算変更届を出しているか不安」
「更新期限が近いが、過去の届出状況がわからない」

このような場合は、早めに確認しておくことをおすすめします。

行政書士事務所みらいでは、山形県内の建設業者様を中心に、建設業許可の新規申請、決算変更届、更新申請、経営事項審査、入札参加資格申請までサポートしています。

決算変更届は、毎年必要になる手続きです。
未提出がある場合でも、状況を確認したうえで、必要な対応を整理します。

建設業許可を取った後の手続きに不安がある方は、行政書士事務所みらいへご相談ください。

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井苅清実
専門家

井苅清実(行政書士)

行政書士事務所みらい

地方公務員約30年、1級土木施工管理技士。行政と建設実務の両面を踏まえ、建設業許可申請を丁寧に支援します。

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