うつ病が男性よりも女性に多い理由-ではどのようにすれば防げるのか
- 成人4人に1人が「本気で自殺を考えたことがある」から見えてくること - と題する私の解説記事が、
時事解説サイト(JIJICO) に掲載中です。
このいわゆる「自殺念慮」の実態は、日本財団が今年8月に実施した大規模な「自殺意識調査」の
結果から明らかになったことです。
一つの「自殺」の背後には、その10倍から40倍の未遂があるということは従来から専門家の間で言わ
れていたことですが、今回の大規模な調査結果はそれを裏付けるものです。(調査に基づいて、過去
1年以内の全国の自殺未遂経験者を53万5千人と推計しています)
「自殺」の水面下にこの膨大な「自殺念慮・自殺未遂」があるにもかかわらず、今まではその実態に
ついて大規模で詳細な調査は余りなされず、したがって、その心理や行動が十分解明されず語られ
なかったといえます。その点で、「自殺念慮・自殺未遂」に焦点をあわせた今回の「自殺意識調査」の
意義は大きいといえます。
特に、今回の調査で、「自殺念慮・未遂」者の半数以上が「自殺のことで相談しない」、と回答して
いることは注目すべきと考えます。
というのは、この背景には、「自殺を語ること」自体何かしてはいけないとタブー視する社会の態度が
あるのでは、と思うからです。
言い換えれば、自殺の話題をことさらタブー視しない態度が、かえってそのことを考えている人に
自己の行動を振り返る機会を与えるのではないか、と考えます。
記事の全文は以下のJIJICOのサイトで読めます。
http://jijico.mbp-japan.com/2016/10/08/articles21471.html
村田 晃(心理学博士 PhD University of Denver USA)
(臨床心理士・富山県スクールカウンセラー)