指輪が抜けなくなったら。

先日、お客様から指輪が取れなくなったのではずしてほしいとご相談がありました。特に結婚指輪は付けたままという方が多いのでこういった話は珍しくありません。指輪が取れなくなるというのは大きく分けてふたつのパターンがあります。

ひとつは、入らなそうな指輪を無理に入れて抜けなくなる場合。

もうひとつは、長年身につけたまま少しずつきつくなって気づいたら抜けなくなる場合。

最初の無理に入れた指輪が抜けなくなった場合はそれ程難しくなりません。何故なら、入ったものは必ず抜けるから。当たり前の事のようですが、思いがけず抜けなくなった場合は大変焦って、もう抜けないと思ってしまうものです。緊張し指の節に力が入ってしまうと抜けるものも抜けなくなるので、「ふぅ～」と力を抜いて指の腹側から指輪を手の甲側へゆっくり上に押し上げるようにすると大抵の場合抜けます。指の上と指輪の間に少し空間を作ってあげながら指先へ引くようなイメージです。
緊張して力任せに抜こうとすると痛くなるのでご注意を。

しかし、長年身につけた指輪の場合は、抜くのはちょっと大変です。でも、先ずはいったんこの方法を試してみて下さい。まずは、指の節の周りにハンドクリームを塗って下さい。なければオイルや石鹸水などでも大丈夫です。そして、上記と同じ要領でゆっくりゆっくりと指輪を指先に近づけていきます。おそらく節でいったん留まってしまいます。そこからが大変ですが、少しずつ少しずつ抜いていきます。痛さを感じたら氷で冷やしながらでもいいでしょう。人の指は（体は）意外と柔軟性がありますので絶対はずれないと思っていても根気良くじっくり取り組めばある瞬間「あれ！」と思うくらいにすっとはずれます。

J.C.BARの社長はこれがとても上手で、僕が絶対はずれないだろうなと思う指輪でも根気良く外す瞬間を幾度となく見てきました。以前、近所の小学生の男の子が親指にお母さんの指輪を入れて取れなくなってご相談にいらした時も涙目の男のを励ましながらゆっくりゆっくりとはずすことが出来、お客様も私たちもみんな拍手喝さいでした。

ただし、うっ血しているなど緊急を要する時は最寄の消防署でリングをカット出来るという手段をとって下さい。大切なリングだからと切断したくないと思われる方も多いのですが、切断した指輪は元通りリングに直すことが可能です。全てではありませんが大抵の場合、お客様がびっくりするくらい綺麗な状態になりますのでご安心を。

上記以外にも指輪が抜けない時の対処法はありますが、困ったらまずは宝飾専門店やジュエリーを扱うお店なら上手にはずしてくれるかもしれませんので相談してみてください。勿論、お近くの方はお買い上げになられたお品でなくとも当店へどうぞ。


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