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後藤誠

不登校から中・高留学で自立をサポートする教育家

後藤誠(ごとうまこと) / スクールカウンセラー

WSO株式会社

コラム

留学を不登校の有効な解決手段とするために必要なこと

2012年11月20日

テーマ:不登校からの中学高校留学

コラムカテゴリ:出産・子育て・教育

コラムキーワード: 留学

海外の学校が適していると思われる生徒でも、海外の環境に属するだけですぐに順調な生活が送れるとは限りません。むしろ、すぐに順調な生活を送れるケースは少ないでしょう。

確かに、海外は生徒の個性を尊重し、マイペースな生活を送れる環境です。しかし、未知の部分や日本と異なる点は多く、それが壁となって留学生の前に立ちはだかります。特に英語でのコミュニケーションは生活をしていくうえで絶対条件となってくるため、多くの生徒は留学当初に英語の問題に直面します。

また、日本で不登校であった生徒が海外でも抱えがちな問題は、日本での自信喪失が原因で人間関係の面で消極的なこと、学校を長期間欠席していたことによる生活リズムの乱れや学力の低下などが挙げられます。

では、不登校生に留学は無理なのでしょうか。
決してそうではありません。

まず、英語力の問題は、ほとんどすべての留学生が直面しますし、すぐに乗り越えられないものであることは事実です。しかしその反面、時間によって解決できるものとも言えます。乗り越えるまでの目安としては3ヶ月前後です。現地スタッフは留学生のサポートにおいて、まずはこの点を最重視して通訳のフォローやアドバイスを行ないます。

この英語力の問題を克服する鍵は、留学生自身が心をコントロールすることにあります。つまり、時間の経過による解決がもたらされるまでは、決して深く悩まず、できる範囲の会話をするよう心がけ、ダメなときはあっさりスタッフを頼るという割り切った考えを持つことが大切なのです。

また、もともと持っている英語力が留学生活にどのような影響を与えるかは、過去に英語圏で長期間生活をした経験がない生徒であれば、さしたる差はありません。

次に、人間関係の問題です。現地ですぐに友人をつくることができるか否かは、留学生活でのストレスを左右する大きな鍵となります。これには、まず国内と現地スタッフとが、学校選定時に生徒個々の要望や性格などを綿密に検討して、友人をつくりやすい環境や、留学生同士の組み合わせを決めることでフォローします。

生活リズムの乱れや学力の低下については、留学生活を送るうえでさほど大きな問題に発展することはありません。日本にいる間は、どうしても学校へ行けないことで気持ちがふさぎがちになり、朝起きられなくなったり勉強にも集中できなくなってしまうものですが、現地で学校へ通い始めると、そういった部分は比較的自然に克服されていきます。昼間活動的に過ごしていれば、夜もぐっすりと眠れるようになります。

また、毎日が楽しく、充実した気持ちで過ごせるようになるといろいろな事に対して意欲的になりますし、勉強にも集中できるようになります。さらに、留学生向けの英語集中・補修コースの中では、中学生程度の数学や理科のおさらいから始めることもできるので、過去に遡って学力の遅れを取り戻すことは可能なのです。もちろん生徒個々の要望に応じた雰囲気とレベルの学校を紹介することで、生徒の負担を少なくするように努めることは言うまでもありません。

海外で不登校生が再出発できるかどうか、つまり留学を成功させるためのポイントは、留学生自身の気持ちの持ち方や現地のサポート、学校選びに大きく関わってくると言えるでしょう。

不登校を前向きな自立の道へ導く海外留学

WSO株式会社
http://www.wso-centre.com/

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