東洋医学で診る感情と体の繋がり

村上哲也

村上哲也

テーマ:健康

「心が動くと体も動く?」


「ストレスで胃が痛い…」
「緊張でトイレが近くなる…」

誰もが経験する“心の動き”が“体の状態”を変える現象。
実はこれ、東洋医学では2,000年以上前から大前提として扱ってきたテーマです。


五臓と五つの感情

五臓と五つの感情

東洋医学では
五臓(肝・心・脾・肺・腎)と五つの感情がリンクしていると考えます。

臓 感情 例

肝 怒 イライラ → 肩こり/頭痛
心 喜 興奮しすぎ → 不眠
脾 思 考えすぎ → 胃の不調
肺 憂 落ち込み → 呼吸浅く
腎 恐 不安 → 腰・足が重い


面白いのは、
感情が臓を乱すだけでなく、臓が弱ると感情も揺さぶられやすくなるという相互関係。

> 「お腹が疲れると、ネガティブ思考になりやすい」
というのは、まさに“脾(消化)→思(悩む)”のつながり。

意外性ポイント


感情は“心”ではなく“体”にも住んでいる

感情は脳や心だけじゃなく
実際は臓器に記憶されるとも言われます。

失恋で胸が痛いのは
もしかしたら「心(しん)」にアクセスしているから…。

怒りっぽい人が
肩こりや頭痛になりやすいのは
「肝のストレス→気の巡り低下」が原因かもしれません。

>

<意外な例>

不安が強い人に
「腎」のサポート(腰・お腹の治療)をすると
心が落ち着いてくることもよくあります。


気づいてほしいこと


※感情は悪者じゃない

怒っていい
泣いていい
落ち込んでもいい

ただし…
その感情を溜め込みすぎると、体が肩代わりしてくれるだけ。

頑張ってきたあなたの身体が
「そろそろ気づいてね」と
サインを出してくれているのかもしれません!


家電で例えると…

五臓は
それぞれ担当の違う“部署”みたいなもの。

肝:交通整理のプロ

心:管理職(全体バランス)

脾:事務・経理

肺:環境整備

腎:インフラ(電力・水道)


どれかがストレスで機能低下すると
別部署が必死にカバーし始め、
結果的に「肩こり」「頭痛」「不眠」「胃痛」などが起きる…
つまり、身体はチーム戦。


まとめ


・東洋医学は“感情=臓器”がセット
・感情が溜まると体が不調を出して教えてくれる
・臓器を整えると、心も整う
・身体はチームであなたを守っている

心と体は分離しているようで、実は一心同体。

「心が疲れたら体を整える」
「体が疲れたら心を休める」

どちらからでも整えてOK。

これが、
**東洋医学が伝える“人の全体性”**です。


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村上哲也
専門家

村上哲也(鍼灸師、整体師)

つなぐ手治療院

20年以上にわたり、数多くの体の悩みに向き合ってきた鍼灸師・整体師。慢性的な痛みや、頭痛、自律神経の乱れによる不調、明確な原因が特定できないケースまで、豊富な経験を生かして丁寧に対応しています。

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