夫婦仲が悪化した時に見直すべき4つの原因と改善アプローチ|今日からできる具体策まとめ(後編)
〜ストレスを減らし、ふたりの家計を整えるために〜
夫婦問題カウンセラーの三枝照子です。
夫婦の間で「お金の価値観が合わない」と感じる瞬間は、どなたにも起きうるものです。
たとえば、支出に慎重な夫と、必要なものにはきちんとお金をかけたい妻。
どちらが正しい・間違っているという話ではなく、育ってきた環境や経験から、自然と身についた“お金の感じ方”が違うだけなのです。
しかし、日々の生活費や教育費などの話になると、価値観のズレはどうしてもストレスにつながりがち。
そこで今回は、夫婦の関係を悪化させずに、お金にまつわる話し合いをスムーズに進めるためのポイントをお伝えします。
1. 「お金の不安」をそのままにしない
価値観がすれ違うとき、多くの場合すれ違っているのは“お金そのもの”ではなく、“不安の感じ方”です。
・生活費が足りなくなるかもしれない不安
・突然の出費に備えたい気持ち
・子どもの教育資金を優先したい思い
こうした感情を言わずにいると、相手の行動が必要以上に気になり、イライラにつながります。
まずは「私はこう感じている」と、責めずに共有することが第一歩です。
2. 相手のお金の価値観を理解する
支出に慎重な夫は、決して“ケチな人”ではありません。
お金の使い方に慎重なのは、家庭を守りたいという思いの裏返しであることも多いものです。
お互いがどういう経験をしてきたのか、何に安心を感じ、どんなことに不安を覚えるのか。
背景を理解し合うだけで、衝突は驚くほど減ります。
3. ルールは「ふたりで決めた」ことが大切
家計のルールは、一方が決めて押しつけると必ず不満が生まれます。
支出の上限、使途不明金の管理方法、貯金の目的などは、「ふたりで話し合って決めた」という事実が安心感と納得感をつくります。
たとえば、
・食費・日用品費などは一定額を妻に任せる
・月に1度、家計を一緒に振り返る
・教育費や貯金など、大きな項目は共同で管理する
といったシンプルな仕組みでも十分です。
4. 「使われた」「使われていない」で判断しない
お金の話し合いでは、数字そのものよりも、
「ちゃんと共有されているか」
「安心できる情報があるか」
が大切です。
少しの不透明さが積み重なると、信頼関係に影響します。
だからこそ、定期的な共有と、見える化された家計は、夫婦の心の距離を近づけてくれます。
5. 完璧は目指さず、「現実的に続けられる形」を
家計管理は、夫婦生活の中でもとくに継続が必要なテーマ。
最初から完璧な仕組みを作る必要はありません。
まずは“いまのふたり”がストレスを減らしながら続けられる方法を選びましょう。
たとえば、
・家計アプリは簡単な入力のみ
・月1回の家族会議
・お互いの使うお金は一定額の範囲で自由
など、“無理しない運用”が長続きのコツです。
まとめ
お金の価値観が違う夫婦でも、丁寧に話し合いを積み重ねることで、安心できる家計は必ず作れます。
大切なのは、相手の考えを否定せず、ふたりにとってちょうどいいバランスを探ること。
「お金の話ができる夫婦」は、その分だけ信頼関係が強くなります。
具体的な攻略法を、ティダテラス公式ブログに書いています。合わせてご覧くださいね。



