ピラティスとヨガの違いを比較(初心者向け)

田沢優

田沢優

テーマ:ピラティスとは

リラックスや精神面も含めて整えたい方にはヨガ、姿勢や身体の使い方を見直したい方にはピラティスが向いています。

「ピラティスとヨガはどう違うのですか?」
これは、スタジオや体験レッスンの現場で非常によくいただく質問です。

どちらもマットの上で行うことが多く、呼吸を大切にし、通常のトレーニングに比べるとゆっくりと身体を動かす点では共通しています。
※ピラティスは、専用のピラティスマシンも活用します

しかし、成り立ち・目的・身体へのアプローチを知ると、両者はまったく異なるメソッドであることがわかります。

この記事では、ピラティススタジオを長年運営してきた立場から、ピラティスとヨガの本質的な違いをわかりやすく解説します。

1.成り立ちの違い|伝統と医療的背景


ヨガ

ヨガは、約4500年前にインドで生まれたとされる伝統的な修行法です。
本来の目的は「心と身体、そして精神を整えること」。現代では運動要素が強調されていますが、呼吸法・瞑想・哲学を含む、非常に奥行きのある体系です。

ピラティス

ピラティスは、今から100年ちょっと前の20世紀初頭にドイツ人のジョセフ・H・ピラティスによって考案されました。
もともとボクサーや体操選手、サーカス団として活躍していたジョセフが運動指導を通じて独自の体操法やマシンを開発し、アメリカでスタジオを構えたのが始まります。運動メソッドの開発の中で、動物やヨガの動きなども参考にしています。

2.目的の違い|「整え方」が異なる


指導者によって異なりますが、大きく分けると目的は以下のような違いがあります。

ヨガの目的

  • 心身の調和
  • 呼吸と意識を深める
  • 柔軟性やリラックス効果の向上


ポーズを通して「今ここ」に意識を向けることが重視
され、精神面へのアプローチが大きな特徴です。

ピラティスの目的

  • 身体の使い方を再学習する
  • 姿勢・動作の質を高める
  • 日常動作やスポーツパフォーマンスの向上


ピラティスは、「鍛える」というよりも正しく動ける身体に整えることを重視します。

3.動きとエクササイズの違い


ヨガ

  • ポーズを一定時間キープすることが多い
  • 柔軟性を活かした動きが中心
  • クラス内容や流派による幅が大きい


ピラティス

  • 関節の動きや筋の協調性を細かくコントロール
  • 同じ動きでも、目的に応じて難易度を調整
  • マットに加え、リフォーマーなどの専用器具を使用することも多い


ピラティスでは、「どこをどう使って動いているか」を非常に細かく確認します。

4.呼吸の考え方の違い


ヨガの呼吸

  • 鼻呼吸が基本
  • 呼吸そのものに意識を向ける
  • 瞑想やリラクゼーションとの結びつきが強い


ピラティスの呼吸

  • 胸郭(肋骨など)の三次元的な動きを活かす呼吸
  • 動作をサポートするための呼吸
  • 力みを抜き、動きをスムーズにする役割


呼吸はどちらも重要ですがピラティスでは「動くための呼吸」
として使われます。

5.どちらが向いている?目的別の選び方


目的向いているのは
リラックス・ストレス解消ヨガ
姿勢改善・肩こり腰痛対策ピラティス
運動が苦手・身体の使い方を見直したいピラティス
精神面も含めて整えたいヨガ
スポーツや日常動作の質を上げたいピラティス


姿勢改善や肩こり・腰痛対策としてピラティスが選ばれやすいのは、筋力トレーニングというより「身体の使い方を再学習する」要素が強いからです。

まとめ|「似ている」からこそ、違いを知って選ぶ


ピラティスとヨガは、どちらも素晴らしいメソッドです。
優劣ではなく、「今の自分にどちらが向いているか」「やってみたいか」で選んでいただいて大丈夫です。

心を静かに整えたい → ヨガ
身体の不調や姿勢を根本から見直したい → ピラティス


もし迷われている場合は、ぜひ一度体験してみてください。
実際に身体で感じることで、ご自身に合った方法が自然と見えてくるはずです。

また、私はピラティスインストラクターですが、同時にエニタイムフィットネスに週2回くらい通いトレーニングをしたり、時間が空いたらジョギングなどもしています。

食事や飲酒も好きなので、過度なマッチョや体重減を目指さず、実年齢よりも5歳くらい若くみられれば十分だと思っています。

2025年12月時点では血管年齢は10歳以上若く、運動によって緩く健康を保っていきたいと思っています。
ぜひ、このようなライフスタイルにご興味のある方は、女性・男性問わず、”ピラティスも”ひとつの選択肢として取り入れていただければ幸いです。

なお、もしピラティスにご興味がある場合は、ピラティススタジオBBでマシンピラティスを含めた体験が可能ですので、お気軽にお問い合わせください!
↑人気スタジオですので、入会当初は予約が取りにくいのが難点です m(_ _)m

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

田沢優
専門家

田沢優(ピラティスインストラクター)

ピラティススタジオBB

一生の身体のメンテナンスに役立つオーダーメードのレッスンを展開。東京大学大学院で身体科学を修め、海外のスタジオで新しいメソッドを習得するなど、実践と研究の両輪でピラティスの可能性を追求しています

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

研究と実践でピラティスの可能性を追求するインストラクター

田沢優プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼