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西村恒男プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

【リアル店舗で成功する】   専門店の出店

西村恒男

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テーマ:店舗立地を考える

前回、「特定の場所での出店」についてお話ししましたが、
今回は「特定の業種での出店」、いわゆる専門店の出店についてお話しします。

流通業の世界では百貨店の時代があって
高度成長期に大量生産大量消費の時代に総合スーパーが成長して
ダイエーが三越を抜いて流通業の売上トップになり、
初めて1兆円の売上が超えた時代がありました。
そこから多品種少量生産と利便性の時代になりコンビニエンスストアが成長したのですが、
そのコンビニエンスストアもオーバーストア状態で売上も頭打ちになってます。

専門店の時代へ

今は総合スーパーに変わり専門店の集合体でもあるショッピングセンターが増えて、
百貨店の中にもテナントとして専門店が出店する時代になりました。
また、以前より百貨店の中に“デパ地下”と呼ばれる
お惣菜やスイーツの店舗が集合した売り場もあります。

この20年で百貨店の売上は2003年には8兆950億円だったのが、
2021年には4兆4182億円までマーケットが縮小しています。
一方、ショッピングセンター(商業施設)は2003年末の2,615ヶ所から
2021年末には3,169ヶ所に増えてます。
※日本百貨店協会、日本ショッピングセンター協会のデーターを引用


コロナ過の3年で私たちの商環境も大きく変わりました。

食物販専門店のすすめ

大きな資本投下できる方は別として
中小ベンチャー企業の方には専門店としての出店をお勧めしてます。
その中でも製造販売型の食物販がおすすめです。
物を仕入れて販売する小売店タイプですと
商品を陳列する売場やストックするバックヤードが必要になるので
ある程度の広さがないとビジネスとしては厳しい面も出てきます。
宝石やアクセサリーなど小物の場合は
商品のサイズも小さく単価も高いので小さなお店でもできます。
但し、宝石などとなったら商品を用意するために多くの資金が必要になってきます。

製造販売型食物販店のメリット


私のお客様には食物販の方が多いです。
揚まんじゅう、アップルパイ、餃子、から揚げ、たこ焼き、
たい焼き、今川焼など一つの商品に特化したお店は
次のようなメリットがあります。

1.オペレーションが単純でアルバイトでも覚えやすい
2.お店が小さくても出店可能
⇒設備投資が少なくて済む
3.専門の商品に集中できるので商品により磨きがかかる
4.食物販の専門店の場合は製造工程を見せたり
 ニオイなどのシズル感でお客様を引き寄せることができる
5.追い打ちをかけるように試食をさせることもプラスに働きます
6.生産性の高い店舗になる
 ⇒例えば飲食店の場合、坪効率が50万円ですと怪物店舗として評価されます。
  飲食店の場合、食事をするための滞留時間もあるので売上を上げるには
  店舗面積を広げるか客単価を上げるしかありません。

それに対して食物販のお店は客席が必要ありませんので
商品さえあれば商品と引き換えのお会計だけですので短時間でかなりの客数をさばけます。
単純に坪単価で考えても100万円以上は当たり前に坪当たり500万円売るようなお店もあります。
実際に私のお客様でも2坪のお店で1000万円の売上を記録したことがあります。

食物販店出店のポイント

もちろん誰もがこんな売上げを記録できるわけではありませんが、
ポイントは商品と立地です。

いずれも誰に売るかということがかかわってきます。

例えば商品としてたいへん評判の良いプリンを販売している洋菓子屋さんが
人気のプリンの専門店を出店をしようとする場合、

考えなければいけないことは
1.そのプリンの買ってくれるメインターゲットは誰なのか
2.そのメインターゲットとなる人はどこにいるのか

ここで出店する立地が重要になってきます。
人通りが多くて目立つ場所であればよい場所と言えるわけではありません。
特に専門店の場合は専門特化した商品を販売することになりますので
ここが重要になります。
逆に言うとかなりニッチな商品を販売する場合
求めるお客様がいる場所に出店すれば商売は成り立つのです。

食物販専門店にするには

新たにビジネスを始める人の場合は何のノウハウもないので
まずはフランチャイズチェーンに加盟してノウハウを覚えるという方法もありますが、

現在ご商売されている方ですとその商売のノウハウを生かした展開が考えられます。
例えばラーメン店で競合店が増えて売上が頭打ちになっていたお店が
サイドメニューで出している餃子は評判が良いということで思い切って商売替えをして
餃子や点心の専門店として成功した事例もあります。
野菜の知識の豊富な八百屋さんがさつまいもの知識を生かして焼き芋専門店で成功した事例、
更には豆腐屋さんが廃棄をしていたおからを再利用して
ヘルシーなおからで作った焼ドーナツのお店で成功した事例もあります。

このように食物販のお店にはやり方次第で大きなチャンスがあります。
更に加えるならお店のファサードのデザインとお持ち帰り用のパッケージデザインも重要です。

ひと手間加えてお店を活性化したいとお考えの方、ご相談お待ちしてます。
neoftinfo@store-location.jp

次回は店舗のリロケーションについてお話しします。

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西村恒男
専門家

西村恒男(店舗開発コンサルタント)

合同会社ネオ・フロンティア

路面店から商業施設まで店舗開発38年の経験をもとに、SC、駅ビルなどの商業施設への出店をサポート。約360店の開発実績あり。エリアマーケティング、出店戦略、店舗デザイン、業態開発など、トータルで対応。

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