人材開発支援助成金(旧キャリア形成促進助成金)はどんなところが変わった?
業績が上がってきたことで、業務拡大のために人員増を検討する場合、採用コスト、給与など金銭的な負担が増えることは大きな問題のひとつです。
そこで今回は中小企業にとって大きな味方となる助成金についてご説明します。
助成金制度の仕組みについて
一口に助成金といってもその種類は多種多様で、国や地方自治体だけではなく、民間団体のものもあり、その数は全国で1,000を超えるとも言われています。
その中でも雇用や創業、教育訓練関係を中心とした助成金は厚生労働省の管轄となりますが、それだけでも約80種類はあります。
この厚生労働省管轄の雇用助成金は中小企業だけではなく、条件さえ満たせば個人事業主でも申請が可能です。風俗産業など一部をのぞきほぼすべての業種で活用できます。また使用用途制限はなく、返済不要で、趣旨が違うものであれば複数の助成金を申請することもできます。
助成金はどこから拠出される?
これだけ多くのメリットがある助成金ですが、財源はどうなっているのでしょう? 実は助成金は、会社が国に対して支払っている雇用保険料の一部で賄われています。
その年によって雇用保険料率は変化しますが、平成29年4月1日から平成30年3月31日までの雇用保険料率でみると、事業主負担分の0.3%が助成金の財源です。
助成金を申請できる条件
では最後に助成金を申請できる条件についてご説明します。
(1)雇用保険の適用事業の事業主であること
(2)過去に助成金を受給している場合、同じ制度導入計画を提出するには最後の支給決定日の翌日から起算して3年経過していること。
(3)離職者がいる場合、計画期間の初日の前日から6カ月前までの間に倒産・解雇などの理由により離職した者の数が、被保険者数の6%を超えていないこと
などがあります。
これ以外にも支給のための審査に協力すること、申請期間内に申請を行うことなどがあり、これらの条件を満たすことができれば、助成金の申請が可能になります。