ノーベル平和賞 ジャーナリスト受賞の背景とは

星河愛子

星河愛子

テーマ:考察

【 第二次大戦後初 ジャーナリストに ノーベル平和賞 】

ロイター通信によれば、ノルウェーのノーベル賞委員会は8日、2021年ノーベル平和賞をロシアとフィリピンのジャーナリスト2人に授与すると発表しました。ジャーナリストへの平和賞の授与は、世界各地で言論の弾圧が広がり表現の自由を守る活動が評価されたとのメディアの共通認識です。

ノーベル賞委員会のレイスアンデルセン委員長は「自由で独立した事実に基づくジャーナリズムは、権力の乱用や噓、戦争のプロパガンダから守る役割を果たす」と指摘し、近年圧力が強まっている腐敗した権力と闘う報道が、民主主義や平和な社会を維持する、との見解を述べました。

グテレス国連事務総長も2人の受賞に対し、記者への暴力やテクノロジーの進化による偽情報の流布が横行する事態を問題視し「不正行為を調査し市民に情報を届け、指導者に責任を負わせることができるジャーナリストがいなければ、自由で公正な社会は実現しない」と口を揃えています。

【 なぜ事実を伝えるのが これほど難しいのか 】

受賞したレッサ氏は『何が事実なのかが議論の対象になり、事実よりも嘘の情報の拡散が優先される世の中にあって、どうすればジャーナリストは使命を果たせるのか。なぜ地域や世界に事実を伝え続けることがこれほど難しいのかを考えながら闘いを続けています』と困難な取材環境の中でも事実を追求する姿勢が重要だと強調しています。

筆者自身も取材経験から、ペンタゴンペーパーズの実話に基づく映画に共感した者の一人ですが、政治的に中立な専門家の立場で、嘘や偽りに欺かれ、情報操作に惑わされて被害に遭わないよう、事実を確認して見抜く重要性を身内や読者・視聴者など多くの方々に伝え、発信し続けています。平気で嘘をつき通す者は、罪の意識や良心が麻痺し病んでいるので、関わると悪影響を受けます。

【 事実のない世界は 真実と信用のない世界 】

ジャーナリストや、事実をねじ曲げて隠蔽隠匿する権力の乱用・嘘・偽証・中傷・いじめ・虐げ・差別・偏見・不公正を立証したり明らかする者の多くは不当な扱いを受けます。上位者に相談したり問題提起しただけでも組織的に孤立させられ、人知れず追い詰められ心身の不調を招き、自殺に至る事例は身近でも起こりますが、パワハラに関する法改正では、上位者や他者に相談し協力したとして不利に扱うことは違法とされています。決してひとりだけで悩まず、分かってもらえないと思わず、外部の専門家や筆者にご相談ください。最近は心理職も多く、心の傷までケアできます。

実際に取材中、暴かれると不都合な側からの圧力で闇に葬られた赤木ファイルや証拠書類、データ改ざん、さらに脅されたり殺された事例や報道をご存知の方も多いことと思いますが、スポンサーや資金がらみのメディアへの圧力の可能性も含めて、公共放送でさえ、すべての報道や情報をうのみにすることはできません。事実を伝えるのに命をかけなければならないほど事実のない、真実と信用のない世界と語るレッサ氏とムラ―トフ氏の受賞は真実を愛する者に勇気と盾を与えました。

【 命をかける 人間の理念の源とは 】

ロシア当局ほか、いくつかの国ではジャーナリストの殺害だけでなく、SNSに圧力をかけ不都合な投稿は削除させ、不当な裁判で証拠も無視して過激集団と判決し聖書教育活動を禁じて逮捕・投獄や拘束・迫害、財産没収を続けています。世界のメディアや人権団体に抗議されてもやめません。なぜ人間は、反対や圧力を受けても嘘や悪や不公正を憎み事実を擁護して、自らの理念や信仰のためには、妥協することなく、実際に命をかけられるのでしょうか。

その強い信念の源について、人間に添えた説明書のように最も古く正確さが知られ、最も多くの言語で広く読まれ続け、世界のベストセラーを更新し続ける聖書には、このように書かれています。

『 神は偽ることができません。神のもとに逃れてきた私たちは、その2つの事柄(神の約束と誓い)によって大きな励みを得、自分たちの前に置かれた希望をしっかり持ち続けることができます 』
                      ーヘブライ人のクリスチャンへの手紙6:18


全能の神にできないたった一つのことが、偽ることです。偽りを完全に非とされているのです。
神の敵こそが、最初に善悪の知識の木から食べても死ぬことはなく目が開けると嘘をついて、神とのよい関係と、永遠に幸福に健康に生きる機会を奪いました。神の警告通り、神に背いて自分たちで善悪を決めるようになった人類は年老いて死ぬことになり、悲惨な歴史をたどり、もはや地球も自分たちの力で回復できないほど、損なわれています。

死んでも何かで生き続けるという宗教観は「善悪の知識の木の実を食べても死なない詐欺」の考案と正当化と考えられます。事実は、神の言われた通り地面の塵から創られ、死ぬと地面に返る人間を、神は遺伝子情報から再創造し、復活させることを保証しています。人間でさえ宇宙の探査機を遠隔操作しクローン動物も創れる現代、人間の頭脳も創った神なら簡単と考えるのが自然です。

【 ま と め 】

ですから、もともと神に似た特質、つまり「愛」「知恵」「力」「公正」が付与されて創られた私たち人間は本来、偽ることができず悪を憎むわけです。人間の精密に設計された大脳皮質や言語能力や、思考・想像・確信・直感・先見・感謝などのさまざまな崇高な想念は、何かたんぱく質や猿から進化した、理性のない弱肉強食の動物とは明らかに違うと脳科学的遺伝子的に証明済です。

筆者は本能に従わないと死ぬ動物と違い、倫理的な自由意思と尊厳も与えられ、誰も味わったことのない永遠の概念を植え込まれ、理解できること、頭脳やDNAの可能性にも感謝しています。

意識しなくても良心のセンサーを心にもつ、神の特質をもつ私たち人間は、自分を戒める機能を無意識に働かせ、良心が鋭敏なら、事実を語り信頼されて幸福です。嘘つきは決して自分の嘘を認めず習わしにするので、ストレスホルモンも増え、信用も自尊心も人間関係も健康も損なわれる結果になります。皆さまが偽り者と関わりだまされたり、悪影響を受けたりしませんように。

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星河愛子
専門家

星河愛子(スマホ診断・オンライン複業支援)

サテライト合同会社

潜在脳力を引き出し心の傷も副作用なく可能性に転換する日本初DSR認定トレーナー。先祖も関わる明治維新で日本は一つに。世界も一つにと分断世界で一致する国際ボランティアと取材経験で広い視野と時代を先読み。

星河愛子プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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