テレワークをはばむ コミュニケーションの課題とは

星河愛子

星河愛子

テーマ:研修・セミナー

コロナ禍、安心安全なテレワークが推奨されますが、課題としてまず挙げられる意識改革に加え、思うような「コミュニケーション」がとりにくい実態が明らかになってきました。ではどうすれば生活や人生を左右するコミュニケーションの壁を超えられるのか、考えてみたいと思います。

◆ 日本人の多くは コミュニケーションが苦手?
現場取材経験から、日本人の多くがあまり話上手ではないと気づきました。暗記、レジュメの進行通り講演したり会議をするのに慣れていても、会話となると緊張したり気後れする方は案外多く、逆に無神経ですと人権を無視した失言や暴言になります。これは、不満を感じると怒りやすい傾向の外国の人と比べ、日本人は遺伝的に脳内物質セロトニンが少なく不安を感じやすく、自己評価も自尊心も低いネガティブな傾向がストレートに表れるものと考えられます。ただし自分に無理やりポジティブを強いても「しなきゃいけない」と思うと脳がいやがるので長続きもせず、自己矛盾はかえってストレスとなることも知っておく必要があります。実際今うつ状態の方は増えています。

自分への見方はそのまま他の人の見方にも反映します。隠れ要因に、主観や悪い思い込みが事実に変換され、なんでも悪くとる妄想となって修正不可能なケースも、グループやコミュニティに水面下で悪影響を与え、人と自分を比べることからくるねたみやひがみも根深く、自分や周囲に破壊的な影響を及ぼします。神に背いた人間の最初の殺人も、カインの弟アベルに対するねたみでした。

『善い人は心に蓄えている善いものの中から善いものを取り出し、邪悪な人は心に蓄えている邪悪なものの中から邪悪なものを取り出します。心に満ちあふれているものが口から出るのです』        
 ールカ による福音書6:45

不安から「自分がどう思われるか」「うまく話せない」「嫌われるのでは」と自分にフォーカスし何を話そうかと思い悩むと、結果的に相手の話を聴いておらず、的外れな反応もしてしまいます。相手の言葉や考えを受け止め、理解してふさわしく投げ返すキャッチボールがなりたたず、言いたいことだけ一方的に話す悪循環になります。自分の話すことにいっぱいいっぱいで人の話を無視していると気づかないか、人を支配コントロールしようと「聴く耳をもたない」まま、噛み合わないやりとりが続くほどこじれ、認知のずれを折り合えないか関わりをもてない、何らかの原因によるコミュニケーション障害は増えていて、言葉は自分自身にも他の人にも大きな影響を及ぼします。
◆ コミュニケーション能力は 面接や年収にも影響
実際に入社試験の面接などで、まず落とされるのは「自信のない人」「コミュニケーションが上手でない人」ということからも、いかに重要視されるかがわかります。ビジネス・スクール調査では、コミュニケーション能力が年収にも影響するというデータも、厳しい現実を裏づけています。自分を客観視することは大切です。

もちろん、会話のすべてが意義あるプレゼンになる必要はなく、雑談により互いに打ち解け、多くの情報交換や信頼関係は蓄積されてゆきます。ランチ、お茶会、セミナー、スポーツなど一緒に何かをし小さなこともシェアすることで同じ目的でつながれ、団結や信頼感、連帯感が育まれ、ともに目標をめざし成功を喜べます。

◆ テレビ会議システムでも 距離は近づくのか
結論からいえば縮まります。人は映画を見て反応します。感情も揺さぶられます。二次元のキャラクターや、あり得ない架空の姿のゆるキャラにも親しみをもてますね。リアルでもオンラインでも、考えや気持ちは伝わります。業務連絡以外にも雑談タイムは必要です。今こそ、心を通わせる人と人の交流が切実に求められています。

意識改革は、「テレビ会議システムは苦手」という思い込み、メンタルブロックを外すことから始まります。「相手が二次元のフレーム」だから、「仲間やコミュニティの中で発言するのは恥ずかしいし避けたい」「みなの前でこんなささいなことは言うほどではない」「いつも特定の人や自分だけ話して不快」など批判的で心の狭いネガティブな反応では、人の話を聴き理解し活用する機会を失い、もったいないと思います。

心を通わせるコミュニケーションの鍵は、相手に敬意を払い理解したいと心から願うことで、誠実に話を聴くことができます。テレワークが推奨されても、なかなか進まない背景の一つには、コミュニケーション不足が挙げられますが、コミュニケーション・パターンを知ることで相互理解が深まることが、コミュニケーション診断を採用した世界有数の多くの企業の効果や改善の多数の事例からわかります。テレワークで人の管理が難しくなったと悩む経営者や管理監督者の方をはじめ、組織全体で取り組むことをおすすめしています。

お互いのコミュニケーション・パターンの違いを知ろうとすると、話すこと以上に聴くことのほうがはるかに大切とわかり傾聴も意識できます。その場の全員が自由に発言できるよう質問して注意を向けたり、よく耳を傾けて理解を表して尊重し、ほめたりねぎらったり感謝するムードメーカーには、誰もが簡単になれます。またカウンセラー・マインドで相手の状況に感情移入し気づかい、理解する想像力があれば、空気の抜けたタイヤに空気を入れたように、会話も快適に進みます。

◆ まとめ シンクロすると 時空を超えてつながる 人の想念

『私の愛する兄弟たち、覚えておいてください。皆が人の言うことに進んで耳を傾けるべきです。すぐに話したり、すぐに怒ったりしてはなりません』 ーヤコブの手紙 1:19

皆の高潔な想念や思いが同じ目的でシンクロし共鳴するとき、時空を超えてつながれることも実際に体験できます。お互いに進んで耳を傾けあうコミュニケーションの力と高い志で、パンデミックや分断・分裂の上手をゆき、コロナ維新で日本だけでなく世界も宇宙も、オンラインでつながって本当にひとつになれますように。

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星河愛子
専門家

星河愛子(スマホ診断・オンライン複業支援)

サテライト合同会社

潜在脳力を引き出し心の傷も副作用なく可能性に転換する日本初DSR認定トレーナー。先祖も関わる明治維新で日本は一つに。世界も一つにと分断世界で一致する国際ボランティアと取材経験で広い視野と時代を先読み。

星河愛子プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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