単身高齢者にお勧めの死後事務委任契約とは?
昨年12月のコラムでは身寄りのない高齢者と入院時や入所時の身元保証を引き受ける民間
事業者とのサービスにおいてのトラブルが多発していることをお伝えしましたが、今回は高齢
者の孤独死のリスクを防ぐ見守りサービスについて事例を交えながらご紹介しましょう。
内閣府の高齢社会白書によると65歳以上の一人暮らしの方は急増していて2025年には65歳
以上の23.2%が一人暮らしになると予想されています。
内閣府の高齢社会白書
内閣府の高齢社会白書より
令和4年度高齢化の状況及び高齢対策の実施状況から
家族と世帯の65歳以上の者のいる世帯数及び構成割合と全世帯に占める65歳以上の者がいる
世帯の割合をご覧ください。
見守りサービスはいざというときにすぐに駆け付けられない家族のためのサービスですが、
民間のセキュリティー会社のほかガスや電気などのライフライン事業者、宅配や介護事業者等
多くの企業が参入しています。
今後も一人暮らしの高齢者世帯がますます増加していく中で、離れて暮らす単身高齢者の安否
を家族が確認するためにできたのが見守りサービスですが、最近はインターネットを利用して
多様な見守り方法が開発されています。
見守りサービスは高齢の居住者や家族にも安心感を与えられるメリットがあり、比較的安価な
センサーや監視カメラから緊急時の駆け付け対応がついたサービスまで豊富にラインナップを
揃えています。
単身高齢者の孤独死対策で最も大切なことは早期の発見であり、居室内での異常を検知して
居住者の安否を確認できる見守りサービスが今後も必要不可欠であることは言うまでもありま
せんが、ここでは見守りサービスを取扱う事業者とサービス内容をリストアップしてみました
ので、参考にして下さい。
事業者:郵便局
名 称:郵便局 みまもりサービス
内 容:郵便局員が訪問して安否確認を行う
費 用:月一回の訪問で月額2,500円
その他:月一回で不安な場合、毎日電話を掛けて安否確認するみまもり電話サービスがあり、
料金は固定電話月額1,070円、携帯電話1,280円
事業者:ヤマト運輸
名 称:クロネコ見守りサービス
内 容:電球のON/OFFで異常を検知し、依頼に応じて宅配スタッフが代理で訪問する
(電球の取付けのみで利用できます)
費 用:初期費用なし 月額1,078円
その他:セコムの駆け付けサービスのオプションが一回あたり5,500円
事業者:KDDI
名 称:かんたん見守りプラグ
内 容:機器のプラグをコンセントに差すだけで部屋の湿度や動作等をモニタリングする
費 用:本体価格8,800円 月額539円
その他:セコムの駆け付けサービスのオプションが一回あたり5,500円
事業者:ラムロック
名 称:見守りCUBE
内 容:見守りカメラをコンセントに差し込み部屋をモニタリングする
費 用:1年プラン月額5,940円 短期プラン月額7,920円
上記のように4社の事例を挙げてみましたが、各社のサービス内容に関しては2024年5月1日
現在の情報を基準としていますので、費用や具体的なサービス内容の詳細を知りたい方は各社
のウェブサイトをご覧下さい。
なお、見守りサービスと言えるかどうかもわかりませんが、変わり種の一つの方法として週1
回の健康飲料のヤクルトの宅配があります。
こちらは週1回のヤクルトレディの訪問が高齢者の安否確認につながるわけですが、意外と
オススメかも知れません。
以上の通り、比較的安価で単身高齢者にも行動を監視されているストレスを与えないような
サービスを中心にご紹介してきましたが、如何でしょうか。
これからご家族で単身高齢者の見守りサービスを検討される場合には、どのようなサービス
内容が最適かをリサーチして目的に合ったサービスを選択することがポイントになるでしょう。