民泊投資の利回りが不動産投資より良いって本当?
【当記事の概要】
民泊は、不動産投資の世界では有用な方法として認知されています。空き家対策のほか、借主がなかなか現れないテナントや商業ビル、アパートを民泊に転用したり、民泊用の物件を購入して開業する人もいます。
不動産投資の中でも注目を集める民泊ですが、投資をする前に知っておいてほしいことをご紹介します。
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民泊投資が活況なわけ
2020年には、東京オリンピックが開催されます。こうした中で、観光地としての日本が世界的に注目されています。
日本政府も観光立国を掲げ、インバウンドと呼ばれる訪日外国人による経済効果を享受できるように、さまざまな施策を行っています。
その後押しもあり、訪日外国人は増加傾向にあります。2016年10月時点で訪日外国人数は、2000万人を突破。2020年には訪日外国人4000万人を政府は目標に掲げています。
こうした状況のなかで、宿泊施設の需要が急速に高まっています。そして、ホテルや旅館などより安く、個性的な宿に泊まる体験は旅行者にとっても人気で、民泊に泊まりたいといった声が増えています。
民泊投資の種類
民泊と言っても、運営方法の違いなどから「(1)オーナー・ホスト型」「(2)オーナー・転貸型」「(3)賃貸ホスト型」の3種類に分けられます。
「(1)オーナー・ホスト型」は、自ら物件所有者になり、民泊を運営するスタイルです。つまり、「所有者:自分、民泊事業者:自分」のパターン。開業の手間、また運営のためのノウハウが必要ですが、営業利益は直接自分のところに入ってきます。
「(2)オーナー・転貸型」は、物件オーナーが民泊事業を行いたい個人や法人に物件を貸し出すスタイルです。こちらは、「所有者:自分、民泊事業者:賃借人(他者)」のパターン。この場合、オーナーは民泊施設の運営を任せ、家賃収入を得ることができます。通常の不動産投資とあまり変わりませんが、民泊の収益性が高いため、賃料を上げられる可能性があります。
「(3)賃貸ホスト型」は、自らが物件のオーナーになるのではなく、オーナーから物件を借りて民泊を運営する方法です。つまり、「所有者:他者、民泊事業者:自分」のパターン。事業者となるホストは自分で物件を購入しないため、初期投資は安く抑えることができます。しかし、物件所有者のオーナーに賃料を支払うため、毎月の収益は減ります。
民泊施設をどのように運営していきたいのかによって、どのタイプの民泊を選択するかが変わってきます。自身が、事業にどのようにかかわっていくのかを考えて事業計画を構築しましょう。
民泊投資と不動産投資の違い
民泊投資の種類を紹介しましたが、「民泊投資と不動産投資は違うの?」といった疑問を持つ人もいるでしょう。
民泊投資も、不動産投資の一種類と捉えて間違いはありません。しかし、通常の不動産投資と異なる点もあります。ここでは、その違いをメリットやデメリットを中心に、ご説明します。
(1)不動産投資
不動産投資とは、物件や土地を買った後で売却することで、その差額を利益(キャピタルゲイン)にすることや、アパートやマンション、テナントビルを経営し、賃料収入で収益(インカムゲイン)を上げる投資方法です。
(2)民泊投資
宿泊客を対象とする民泊施設を運営し、宿泊客からの利用料金で収益をあげたり、民泊運営可能な所有物件を他人に貸して民泊を運営させ、賃料収入を得る投資方法です。
不動産を活用する点では、共通するところがありますが、対象となる顧客が、一定期間確実に借りてくれる賃借人なのか、1泊から数泊で変わってしまう宿泊客なのかが大きな違いと言えるでしょう。
そうした違いが、民泊投資と不動産投資のメリット・デメリットにも表れてきます。
民泊、不動産投資のメリット・デメリットとは
では、それぞれのメリット・デメリットを比較していきたいと思います。
(1)利回り
投資で最も重要なのは「どれだけ儲かるのか」ということです。それを判断する重要な指標の1つが、「利回り」です。
民泊経営は、賃貸経営による不動産投資に比べて利回りが高いケースが多いです。
例えば、家賃8万円の物件を1泊1万円で貸し出した場合、8日あれば、家賃収入に並びます。
残りは稼働日数が上がるにつれて、利益になります。もちろん、運営費など維持費がかかるので単純にはいきませんが、25日稼働したら25万円です。これは民泊経営の大きな魅力でしょう。ちなみに運営コストは東京都内であれば、35%で見積もって試算すると、売上25万円からコストを引いた手残りは16万円ほど。上記の例では、民泊なら不動産投資と比べ、2倍の収益となります。
訪日外国人が多い東京などの都市部であれば、25日稼働は十分に達成可能ですし、投資する価値はあると言えます。
(2)手続き
一方で、開業手続きが煩雑なことが民泊投資のデメリットでしょう。賃貸借契約を結んだら、すぐに使用可能なアパートなどの不動産投資と異なり、民泊は旅館業法の許可を得なければなりません。民泊新法に基づく届け出だけで開業できる民泊もあるのですが、こちらは年180日以内と営業日数に制限があるので、採算が合う物件は限られます。
旅館業法の許可を得るためには、旅館業法に基づいた建築基準法や消防法の基準に適合させる必要があり、初期投資が必要になるケースもあります。
不動産投資にない煩雑さが、民泊投資のデメリットといえるでしょう。
(3)利用者
民泊運営に関する最も難しいのは、利用者が不特定多数になるということです。アパートやマンションなどは、仲介業者が間に入ったりして、不適当と思われる人には「貸さない」という選択もできます。
しかし、民泊の場合は宿泊客を選ぶことは難しいです。よいお客さんばかりでなく、騒音などで近所から苦情が寄せられるケースもあるでしょう。そのため、宿泊客(ゲスト)を選ぶ際には、きちんと過去のレビューをチェックして、ネガティブな評価ばかり受けていた場合、宿泊を断ることも必要です。
こうしたトラブル発生のリスクは、不動産投資よりも高いです。また、部屋にある備品を持ち帰ったりする人や、物を壊したまま黙って帰ってしまう人もいます。こうしたトラブルに対処する必要性も民泊にはあります。(airbnbでは宿泊者が備品等を壊してしまった際に、オーナーへの補償が付いています)
ただ、民泊投資は今後の需要拡大が見込まれており、大きな可能性があります。地に足をつけて、長期的に民泊を運営する前提で計画を立てていけば、長期にわたって安定した収入を確保できるといえるでしょう。
特に訪日外国人が多く訪れる東京などの都市であれば、宿泊客の民泊需要は無くなることはないでしょう。民泊投資もポートフォリオの一つとして検討してみてはいかがでしょうか。