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オンラインピアノレッスンの実態

倉田真代

倉田真代

テーマ:ピアノ講師目線

オンラインレッスン01
コロナ禍でステイホームが謳われ、テレワーク、オンライン飲み会など、様々な事がオンラインで行われるようになりました。ピアノのレッスンも例外ではありません。
「オンラインでピアノレッスンなんて本当に出来るの?」と疑問に思われる方も多いかもしれません。当ピアノ教室では日常的にオンラインレッスンを行っています。その実際の様子をお伝えします。


オンラインレッスンのきっかけ

私がオンラインレッスンを行うことになったのは、既存の生徒さんが海外へ引っ越しすることがきっかけでした。現地で見つけた先生、オンラインで見つけた先生など複数の先生のレッスンを受けたそうですが、有難いことに生徒さんが「まよ先生がいい!」と言ってくれた事でお話を頂き引き受ける事になりました。当時は今ほどZoomが主流ではなくて、Skypeでレッスンを行い始め今年で7年目になります。

アプリは何を使うか?

レッスン中01
↑実際にオンラインレッスン中の様子です♫

お教室によって使用アプリは様々かと思います。私はオンラインレッスンではSkype・Zoom・Lineを使用します。アプリを決める上で大切な事は次の3点。
①アプリの知名度(信頼度) 
②講師の使用デバイス  
③生徒の使用デバイス  
かと思います。聞いたこともない、知らないアプリを利用するのはちょっと怖いですよね。噂によるとApple同士でFacetimeが1番時差がないと聞きますが、講師のデバイスがWindows PCのためSkypeやZoomを使用しています。また生徒さんがスマホでレッスンする際はZoomではなくSkypeやLineの利用をお願いしています。
講師はマイクやカメラを複数台利用するためタブレットやスマホは基本的には利用しません。また生徒さんにもなるべくPCの利用をお願いし、難しい場合はタブレットかスマホを利用しいています。それはPC とタブレット、スマホ、それぞれのアプリによって設定できる事が違うからです。PC で行える設定が必ずしもタブレットやスマホでも行えるとは限らないのです。


それぞれのアプリの特徴

①Zoom

PCでレッスンを行う場合はZoomを1番お勧めしています。なぜかというと、Zoomには「高忠実度音楽モード」というモードが追加されたからです。これによりエコー除去の無効などより細かい設定が行えるようになりました。自動で音を処理される事なく音質を保つことが出来るため、より生の演奏に近い状態で音を聴くことが出来ます。但しタブレットやスマホのアプリだとここまで細かい設定が行えず自動で処理されてしまうため、そういった生徒さんの場合はSkypeで行っています。

②Skype

SkypeはZoomが主流になる前、最も主流だったアプリと言えるのではないでしょうか。Zoomのアカウントがなくても、Skypeだったらある!という親御さんも多く、Lineのようにチャット画面で通話できるため、子供でも操作しやすいのが特徴です。またコロナ禍になってからSkypeもアップデートが行われており、Zoomほど細かい設定は行えませんが、録画できたり背景除去(レッスンでは必要ありませんが)であったり、機能が増えています。SkypeのいいところはLineのようにチャットが行えるところにあり、Lineでは5分しか送れない動画もSkypeのチャットでは分割せずに送り合うことができます。大曲になれば5分では収まりきらないことも多いので、重宝しています。PCとスマホやタブレットとのアプリの差が一番なく、安定して無難に使用できます。


③Line

最も身近なアプリのため、気軽にオンラインへ誘導することができますが、3つのアプリの中でタイムラグが1番大きいです。個人差もありますが、小学校2年生位くらいまでであればギリギリLineでもレッスンできるかと思いますが、それ以上になるとタイムラグにより曲が飛んでしまうことがあるので、ZoomやSkypeへの切替をおすすめしています。Lineの画像編集機能(特にペン)はとても書き味がよく使い易いため、楽譜や宿題プリントなどを添削する際はストレスなく行うことができます。3つの中では1番PCに弱いアプリだと思います。認識できないUSBカメラもあります。

オンラインレッスンのデメリットとカバー方法

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オンラインレッスンでは何と言っても通信速度が問題となります。WiFiの位置やピアノのお部屋との相性、講師宅の相性もありますし、個人的にはお天気にも左右されているように思います。どう頑張ってもタイムラグは発生しますので、隣でレッスンをしている時のように一緒に演奏することは出来ません。画質もとても悪くなって、手元が全然見えない時もあります。
様々なデメリットをカバーするために、私が行っているのがビデオレッスンです。レッスン時間の他に練習曲を動画で撮って、LineやSkypeで送ってもらっています。オンラインと違い、スマホのビデオだと綺麗に鮮明に映るため、細かい指づかいや音色・強弱も伝わります。音が途切れたりする心配もないため、どの位弾けているのかもよくわかります。楽譜に注意事項を書き込んだものを返信し、次のレッスンまでに直してもらっています。
もう1つのデメリットは、親御さんの負担が増えてしまうことです。レッスン時間にトラブルが起こった場合に対処する必要がありますし、レッスン時間の他にビデオレッスン用の動画を撮る手間がかかってしまいます。また小さいお子様に関しては、レッスン時間中も親御さんが付きっきりでレッスンを行ったほうがうまくいく事が多いです。ある程度大きくなり、生徒が自分で操作覚えられればオンラインでレッスンを行う事もできますが、それまでは親御さんのご負担も考慮し、相談しながらオンラインでレッスンを行っていく方がいいでしょう。



オンラインレッスンとの上手な付き合い方

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オンラインレッスンの実態として、メリットとデメリットをお伝えしました。いつまでも今の状況が継続するかはわかりませんが、しばらくはオンラインレッスンを上手に活用しながら、ピアノやレッスンに対するモチベーションを下げないようレッスンを行っていく事大切です。またピアノのレッスンだけではなく、オンラインでもソルフェージュや楽典のレッスンを行うことができます。新しい情報をどんどん取り入れながら、レッスンの仕方もアップデートしていきましょう。

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倉田真代
専門家

倉田真代(ピアノ講師)

ピアノ教室doremill(ドレミル)

通室できない生徒でもピアノを習える出張・オンラインレッスンを展開。アコースティックピアノでも、電子ピアノでも着実に上達すると好評。世界を色鮮やかに感じられる心を育てることを目指す。

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