ナイトーン・グランドピアノ用 “超“ 弱音装置 「お客様の声」
関西でのナイトーンGPライト製作研修の延長線で、兵庫県宝塚市のお客様よりご依頼をいただいて、
ナイトーンGPライトSの製作へ行って来ました♪
防音室内でのピアノの練習の過多により、聴覚過敏で耳を傷めてしまい十数年ピアノを弾くことに、
大変に苦しまれてきたということです。。。
製作中にお母さまが来られて、「娘は劇団の作曲などもしていて・・」とお話しをされていたのですが、
その時には製作に集中していて、その先のお話しをお伺いする場面ではなかったのですが、
東京へ帰ってきてから、なんとなく記憶が残っておりましたので、ネットでみてみましたら、
プロのミュージカル作曲もなさっていたピアニストさん(お父様も元宝塚歌劇団指揮者)でございました☆
製作後に、真心のこもった詳細なご感想文を頂戴いたしましたので、ご紹介をさせていただきます♪
【兵庫県宝塚市 : S.N 様/ボストン GP178】
このたびボストングランドピアノにナイトーンを取り付けていただきました、S.Nです。
想像以上に素晴らしい音で、感動が止まりません!!
本当に本当に、ありがとうございました。
運命の出会いに感謝の気持ちでいっぱいです。
これからも、田上先生のナイトーンが音楽を愛する多くの方の夢を叶えられていくことでしょうね。
~ピアノのある人生をより良い方向へと導いてくれた奇跡のナイトーン~
田上先生
先日はナイトーンの取り付けにお越しくださり、誠にありがとうございました。
ピアノにキズを付けずにピアノの繊細な音そのままに音が小さくなるナイトーン、
このようなものを開発されたことに尊敬と感謝の気持ちでいっぱいです。
取り付けていただいたボストングランドピアノとナイトーンの相性もとても良かったようで、
ナイトーンに出会えたことに心から感謝申し上げます。
私は十七年ほど前、会社員だった頃に自宅の四畳半の部屋を防音工事し、ボストングランドピアノ178を
購入して帰宅後や休日にピアノの練習に励んでいました。
防音室を設置して二年経った頃にピアノコンクールに挑戦しようとして(実力も無いのに笑い話ですが)、
連休に無理な詰め込み練習をして耳の神経を傷めて聴覚過敏となってしまい、その後は防音室でピアノの
生音を普通に聴き続けることに耳が耐えられなくなり、練習時間は徐々に減っていきました。
音楽を好きな気持ちは変わらず、ずっと音楽には関わってきましたが、自宅の防音室でピアノを練習するときは
ソフトペダルを踏みながら恐る恐る小さな音で弾き、耳が辛くなったら弾くのをやめるという繰り返しで、
充実した練習とは程遠いものでした。
使ってみた耳栓も、自分にはどれもこれも閉塞感を感じる不快なものでしかありませんでした。
色々と探した防音パネル等も、防音目的ではある種の効果はあっても、自分の耳の問題解決には
あまり効果の無いものでした。
過敏なだけで聴力に問題は無くしっかり聴こえることに感謝し、こんなことは何でもないと思いながらも、
ピアノを思う存分練習できないストレスは溜まり、やがて諦めの気持ちに変わっていきました。
この状況が十五年ほど続き、同じような状況の人はいないのだろうかと改めて色々と調べたところ、
『ピアニストのミケランジェリは、普段はアップライトピアノのマフラーペダルに特注のフェルトを1枚追加して、
弱音状態で練習していた。これは狭い部屋でフォルテでガンガンとピアノを弾くと、耳がだめになるから。
小さな音を聴きながら、コンサートをイメージして練習していたそうだ。』という記事をインターネットで
見つけました。
グランドをアップライトに変えたところで自分の問題はあまり解決されないかもしれないと思いつつも、
アップライトに吸音パネルを取り付けての練習なら、音量的にグランドよりは耳に少しはマシに響くだろうか・・・
と考え始め、中古のアップライトを探し始めました。
実際アップライトも魅力があり大好きですし、アップライトに買い替えするのも良いのではないかと。
ただ、グランドかアップライトかの問題よりも、今まで大切にしてきた自分のボストングランドを売ってしまって
本当に本当に良いのだろうか、という気持ちが残っていました。
ある日の夜、購入するアップライトを決め、ボストングランドを売ることになり、ボストンに「ごめんね・・・」
と語りかけました。
そして、その翌朝・・・購入する予定のアップライトモデルについてインターネットで調べていた時に、
「アップライトピアノにナイトーン取り付け」のことを書いているブログ記事にたまたま(!)辿り着きました。
「ナイトーン」とは、どうやら、ピアノの倍音や弦の響きをそのままに夜も演奏できるレベルまで音を小さくする、
ピアノに一切キズを付けない完全アナログ式超弱音システム、グランドにも取り付け可能・・・というもの
らしいじゃないですか!!(笑)
おぼろげな記憶では、それまでの私は、ナイトーンという名前をどこかで聞いたことはあったものの、
詳しく調べさせていただく機会もなく、ピアノに電子音の弱音装置を取り付けるシステムだろうと想像して
しまっていたように思います。
そもそも、生ピアノに取り付ける弱音システムとは、アップライトの弱音ペダルのような機能以外には、
一般的に電気的なものしかないと思い込んでいました。
もちろん、電気的なシステムにも利点はありますし、ピアノを弾く人がそれぞれ自分に合ったものを
選べば良いわけですが、私の場合は、やはりピアノのアコースティックの音で練習したいですし、
ヘッドフォンの使用も無理で、何より大切なピアノに工具で穴を開けるなど考えられませんでしたので、
ナイトーンには運命的な出会いを感じました。
そして、私はその場で田上先生にお電話してナイトーンについてお伺いし、前日の夜に予約したアップライト
購入を急いでキャンセルしてボストングランドを売ることをやめ、もちろんナイトーンをボストングランドに
取り付けていただくこととなりました。
注文したナイトーンのライトSに、さらに微妙に音を小さくするためのフェルトを追加したモデルを
田上先生がご提案くださいまして、結果は耳にもとても心地良く響く音で大正解でした。
ナイトーン使用時は、その音に自分が包まれているような安心感があり、夜間の静かな時間帯に日常の雑多から
離れて間接照明の中で繊細な弦の響きを感じながら弾くと、中世ヨーロッパの時代に旅して弾いているような、
ピアノの原点に触れるような、何とも言えぬ感動があります。
弱音システムの中での強弱もつけられてタッチも生音の時と変わらないので、これくらいのタッチで弾くと
生音ではこれくらいの音が出ているだろう、ということが指の感覚として私は分かります。
そして、防音室のドアを開けて弾いても近所迷惑になることがなくなったので、防音室のドアを閉め切った
閉塞感の中でピアノを弾くというストレスからも解放されました!
耳が守られているという感じで、「防音室では恐る恐るピアノを弾く・・・」 ということもなくなり、
ピアノの屋根を全開にして弾いても思う存分練習できていますし、たまに生音に切り替えて弾いたとしても
少し弾いてまたナイトーンに戻すということができるので、生音で長時間練習して耳の症状が悪化することも
もう有りません!
でも、ナイトーンの音が非常に気に入っていますので、実はまだ一度も生音に切り替えていません。
切り替える方法はしっかり覚えていますが。(笑)
これからは再びピアノ人生を楽しみたいという充実した気持ちになれました。
ミケランジェリ氏も現在居られたら、嬉々として田上先生を呼ばれたことだろうと思います!
これからはきっと防音の問題だけではなく、私と同じように耳の問題がある人、或いは私のように聴覚過敏
とまではいかなくても防音室でのピアノの聴き疲れなどで困っている方でナイトーンを必要とする方も
どんどん増えてくることだろうと思います。
田上先生がピアノを心から愛しておられてナイトーンという素晴らしいものが生まれたのだと、
田上先生とお話させていただきながら実感しました。
大切にしてきた自分のピアノを売らずに済んで良かった、これからもピアノを練習できるようになって良かった・・・
運命的に出会えたナイトーンは私の宝物です。
本当に本当に、ありがとうございました。
感謝を込めて。
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~追伸~
ナイトーン、満喫しております!!
先ほどは、シューマンを弾いていました。ナイトーンで弾くシューマン、もう、最っ高ですね!!
唯一後悔したことは、先生の作業中にド素人の私が周りをウロウロするのは申し訳ないと思い、
たまにスポットで作業を拝見しましたが、本当にすごい集中力と鮮やかな手捌きで見とれてしまい・・・
もう少しでも拝見していれば良かったということです。(笑)
寒くなりましたので、ご自愛くださいませ。
S.N