「社員を壊す」経営者
後継者に
息子さんを招き入れる企業は多々ある
T社長のところも
30歳目前のMさん(子息)を呼び寄せて
次期社長を視野に入れた
取締役専務として登記
T社長の日頃の厳しさとは裏腹に
Mさんに対する対応は極めて緩い
そして何より問題なのは
そういった現状を見ている
スタッフの感情だ
船長
Mさんは
いつもどこかで上から目線
プライドも高く
グランドレベルでの活動はとても希薄
その上 何だか急に
ビジネスのフレームワークを持ち出したり
組織編成をいじり出したり
戦略(もどき)をリリースしたりする
重ねて
大した目的もないまま
社外での活動(!?)にいそしむ
情報のキャッチアップは
まずは足下に落ちていることや
そこにこそ現状分析という
座標軸へのプロットが潜んでいることに
気付くこともない
次期船長としての覚悟や
人間力を磨くことより
父親である現社長のスタイルに
変化を加えたり
少し違った角度から意見をすることこそが
『経営』なんだと
『マネジメント』なんだと
言わんばかりの・・・
錯覚に近い勘違いの連続だw
都合のいい証拠
「T社長は
Mさんには何も言わないよね?」
「Mさんが私たちにとって
次期社長なんだよね?」
とまで・・露骨にではないけれど
スタッフの落胆や感情や声を
少々アレンジの上
T社長にお話しする機会があった
T社長曰く
「何度となく注意や助言はしてきたのだが
一向に刺さらない(届かない)」・・とか
その都度
「自分の行動における正当性を
ロジカルに淡々と言い返す」・・とのこと
まさに
『チェリー・ピッキング』
(と呼ばれる認証バイアス)
自分にとって
都合の良い根拠だけを選び取り
それしか見ないで
自身の考えのみを提示
子息であるが故に
「今はまだ若いからしょうがない」
「進化や成長を信じてあげたい」
といった返答に
親子とは
ここまでメガネを曇らせるのか
・・・と少々驚くしかなかった
下船
能力不足は大した問題ではない
いくらでも挽回できる
問題は素養だ
マネジメント側にとって
絶対に
持ち合わせて居なければならない
「素直さ」の欠落
・・・が一番近いニュアンスかな
年齢からしても
既にそれは
形成されてしまっている可能性が大
T社長が何を言ったところで・・
部外者の私が何かを助言したところで・・
当面は何一つ変わることはなさそうだ
●船を下りて貰って
今一度太平洋の荒波で揉まれるか・・・
●屋台骨を揺るがすような
絶体絶命のピンチに対して
矢面に立たされるか・・・
なーんてことを(少しだけ冗談ぽく)
「そんな2パターン」でしか
鼻っ柱を折られない限り
気付かないかも知れませんよね!?
と会話を濁しましたが・・・・
(いまのままでは
変化は望めないかと・・・想う次第です)
屁理屈
チェリー・ピッキング系の方の
もう一つの懸念点は
「収益の見込める顧客だけを
選び取ってしまうこと」
マーケティング的な
発想なら問題ないのですが
お客様やお取引先や関係関与者に対して
自己都合の理屈やデータを
平然&無意識に押しつけてしまう
困った傾向があると言うこと
それにより
その指揮下で働くスタッフは
何を「心棒」にして前を向けばいいのか
混乱する事は火を見るより明らかだっ!
そしてこれって(この手の話しって)
決してMさんだけではなく
あなたの部下や仲間や上席に・・・
いや自分自身の中にも(誰しも・・・)
自身の主張を
良く見せようとするエゴや見栄
(誰もが持ち合わせていて
ちょっぴり認めたくない嫌なポイント)
自分都合で
熟れたサクランボだけを
摘まんで口に入れている
「みっともなさ」を
チェリー・ピッキングなんだと肝に銘じ
いつもどこかで俯瞰できる
ビジネスパーソンでいたいものです
#338