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田村哲也プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

「プロ野球のOPS(オプス)」

田村哲也

田村哲也

今年のセリーグは
 ヤクルトの村上選手ひとりに
 他の5球団はやられた感がある

今後の長いプロ野球生活において
 大きな故障や慢心がなければ
 王貞治氏の868本超えも
 まんざら夢ではないかも
 ・・・と思わせてくれる

《2022年終了時点:160号(22歳)》
 ・700号まで540本(45本×12年)
 ・800号まで640本(45本×14.2年)
 ・868号まで708本(45本×15.7年)
 →今さらながら王さんの偉大さを痛感
 →その前にメジャーに行っちゃうかな!?


打撃の指標

18年ぶりの三冠王獲得
 ・打率:3割1分8厘
 ・打点:134打点
 ・本塁打:56本

今日のコラムは
 上記以外でチョイチョイ目にする
 打撃指標のひとつに触れてみたい

『OPS(On-base plus slugging)』
 =「出塁率」+「長打率」

  →OPSの高い選手は塁に出る確率が高い
  →二塁打以上の長打を打つ確率も高い

打率=安打÷打数
 →どれだけヒットを打ったか?

出塁率=(安打+四死球)÷(打数+四死球+犠打)
 →どれだけ塁に出たか?

長打率=塁打数の÷打数
 →どれだけ次の塁に行ったか?
 (単打=1塁打~本塁打=4塁打)

例えば
《A選手》
 (打率:0.300)(出塁率:0.450)(長打率:0.600)
《B選手》
 (打率:0.350)(出塁率:0.400)(長打率:0.500)

「打率」と言う指標だけだと
 B選手(0.350)を評価しがちだが

『OPS』に置き換えると
 →A選手=0.450+0.600=1.050
 →B選手=0.400+0.500=0.900

 真の評価や貢献度は違った角度となり
 A選手(1.050)に軍配が上がる


おなじ15打席の二選手を比較してみると
《C選手》
 (5四死球+2安打+8アウト)
  →2安打ともホームラン    
 ◇打率:2÷10=0.200
 ◇出塁率:7÷15=0.467
 ◇長打率:8÷10=0.800
 『OPS』=0.467+0.800=1.267

《D選手》
 (5四死球+4安打+6アウト)
  →4安打ともシングルヒット
 ◇打率:4÷10=0.400
 ◇出塁率:9÷15=0.600
 ◇長打率:2÷10=0.200
 『OPS』=0.600+0.200=0.800

上記二選手の評価は微妙で絶妙だ

《C選手》の派手さ(粗っぽさ・破壊力)は
 OPSにちゃんと跳ね返り
《D選手》の堅実さ(選球眼含む)は
 打率や出塁率に表れる

打順や役割や
所属するチームカラーによっても
 その評価は左右するところだ

そして複数のモノサシによって
 バイアスのかからない視点を持てる

それにより
 長所を活かすことや
 見落としがちな価値や課題も浮き上がる
 (・・・と個人的には感じる)

今期のOPS

『OPS:セリーグ2022Best10』

村上宗隆(ヤ):1.168
  (0.318/134打点/56本)
牧秀悟(D):0.861
  (0.291/87打点/24本)
丸佳浩(巨):0.859
  (0.272/65打点/27本)
佐野恵太(阪):0.853
  (0.306/72打点/22本)
宮崎敏郎(D):0.835
  (0.300/50打点/16本)
大山悠輔(阪):0.827
  (0.267/87打点/23本)
岡本和真(巨):0.805
  (0.252/82打点/30本)
佐藤輝明(阪):0.798
  (0.264/84打点/20本)
塩見泰隆(ヤ):0.797
  (0.276/54打点/16本)
マクブルーム(広):0.794
  (0.272/74打点/17本)
  (打率/打点/本塁打)

注)村上選手の突出感に度肝を抜かれる

上記のラインナップこそ
「相手チームにとって嫌なバッターランキング」
 =「自チーム(勝利)貢献」と受け取れる

因みに
大谷翔平選手の今期OPS:0.875
 (0.273/95打点/34本)

これだけでも
 上記セリーグランキング「第2位」だが

さらに
+「15勝(219奪三振)」は
 セリーグの最多勝「13勝(青柳選手:阪神)」
 をも上回り
 とてつもない存在とその価値に
 宇宙レベルの異次元感にぶっ飛ぶ!!!!

企業の「評価」や「賃金」

企業に目を向けると
「評価」「賃金(規定・査定)」
 といった課題に出くわす

業種や業態
企業規模や事業部(プロジェクト)等の
 組織編制にもよって
 その指標は様々で複雑だ

プロ野球の指標のような
 明確さや納得感を得る基準に
 辿り着くことは容易くない

が故にせめて
「打率・打点・本塁打」的な
 今までの延長線上だけのものではなく

『OPS』のような新たな視点
 見落としがちな
 組み合わせ等を模索することは
 とても大切なことではないだろうか

プロ野球には
 打撃評価以外にも
 守備力や走塁(盗塁数)といったものもある

そこには定量では言い表せない
 定性的な姿勢や貢献もあったりする

まさにここにも
 チームへの貢献という
 多面的な総合評価への足掛かりが散見

成長と成果

打者(野手)査定指標の一部を紹介したが
同様に投手においても
 勝利数・防御率・奪三振率・ホールド・
 クローズ・クオリティスタート・・・等々

企業内においても役割は多岐で多種だ
(営業・企画・製作・バックオフィス等々)

打者か投手かといった単純なものではないが
 プロ野球のエッセンスは活用できるし
 その発想で拡散したいところだ

そのあと
 一気にシンプルに収束させることで
 何か新たな観点を見つけられること
 間違いなし


評価は本当に難しく
 変更等ほんの少し動くだけで
 ハレーションも起きる

故に大前提として
「個々の能力を最大限に引き出す」
 という摺合せ

そしてそれは
「成長」「成果」を促すという
 双方にとってwin-winな目的があることを
 決して忘れてはならないですよね


あっと言う間にレギュラーシーズン終了
 大谷選手・村上選手・佐々木朗希選手・・・・ほか
 一年間(本当に)楽しませて貰いました
 お疲れさまでした
 ありがとうございました

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田村哲也
専門家

田村哲也(経営コンサルタント)

office TAMURA (オフィス タムラ)

小規模事業所経営者さんが、なぜ「儲ける」という課題をクリアできないのか?経営者さんを取り巻く2つの障壁をクリア‼❶忙しいの解消→「第二領域」の確保❷成果を上げるため→「苦手領域」のサポート

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