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「囚人のジレンマ」

田村哲也

田村哲也

ご存知ですか?
ゲーム理論の「囚人のジレンマ」

◆2人組(AさんとBさん)の容疑者が捕まった
 《2人は別々の取り調べを受けている》

⇒自白供述を得るためにこんな条件を提示した
【条件①】
  2人とも黙秘を続けたら2人とも「懲役1年」
【条件②】
  お前だけ自白したらお前は「無罪」で相棒は「懲役8年」
【条件③】
  2人とも自白したら2人とも「懲役5年」

あなたはAさん(だとします)
「【条件①~③】のどれを選択しますか?」

あいつがやるなら俺も・・・

◆Aさん目線での懲役年数の長さは・・
 ・短い ⇒【条件②】の「0年」
 ・中間 ⇒【条件①】の「1年」
 ・長い ⇒【条件③】の「5年」

◆二人の合算で懲役年数を考えると・・・
 ・短い ⇒【条件①】の 1+1=「2年」
 ・中間 ⇒【条件②】の 0+8=「8年」
 ・長い ⇒【条件③】の 5+5=「10年」

上記の2パターンで損得を考えても
【条件③】を選ぶはずはないと思いきや

実際に起こりうる確率の高い現象は
二人とも「自白」という【条件③】
 ⇒懲役5年ずつといった
  ある意味最も不利な条件での着地

二人とも黙秘を続ければ
二人ともが「懲役1年」で済んだのに

「自分だけは得したい」
  若しくは
「あいつが裏切るなら俺だって」・・・


嫌ですね・・そこに潜む人間の「本性」

自分のことだけを考えると
 その作戦は結局のところ機能しないという
 ゲーム理論の教えだとか

割り勘負け!?

「年数」を「金銭」に置き換えてみましょう

《4人で飲み会》
・AとBは「かなりお酒を飲む」
・Cは「食にうるさい」
・Dは「お酒も飲まず食も細い」

最初は多少気を使いながら
 スタートしたものの

飲めないDさんは割り勘負けせぬよう
 高いメニューをオーダー
 (せめてガッツリ食べなくちゃ)

いつしか「割り勘だからいいよね」
といった全体に漂い始めた空気の中・・・

「それなら俺も高い酒を・・」
「前からこの店の
  ○○を食べたかったんだよ・・」
 と言った感じで次から次へ
 自己都合のオーダー合戦

個の損得が
 結果的に全体の母数を押し上げ
 得たかったはずの「程よさ」は消え失せ
 お会計でビックリする顛末

感情のBestに頼っただけの選択がもたらす
囚人のジレンマのアレンジ形(だとか)

得<損

人は「損」だけはしたくない生きもの

職場でも友人関係でも
PTAの役員決めでも営業の場面でも

「どこを突く」か
「どこでバランス見る」か
 謎の駆け引きや忖度合戦

『感情の満足度MAX』
 誰かが主張した瞬間
 そのプロセスは崩れてしまう
(顧客満足的な大義という
  “嘘”がバレてしまうのです!!)

よって
 結果的に善からぬ結果を招く
  若しくは
 決して長く続くことのない
 アンバランスな関係性と未来構築

今がチャンスとばかりに
後先考えずに勝負に出ると
 痛い目に合うのは
 ゲームや飲み会だけではなく
 身近なビジネスにも漂ってますよね
 (お気を付けください)

ジレンマ

ジレンマとは・・
「相反する二つの事象の板挟みになって
 どちらとも決めかねる状態」

チョイチョイ出くわすそんな場面で・・・
「自分だけは・・」といった感情が
 頭をもたげた際は
《囚人のジレンマ》を(必ず)思い出してください

重ねて
 仲間を信じて絶対に自白しないヒトで
 居たいものです(よね)


いや待てよ・・
 捕まるようなことをする仲では
 ジレンマ以前の人間力NGですよね


今日はこの辺で・・・

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田村哲也
専門家

田村哲也(経営コンサルタント)

office TAMURA (オフィス タムラ)

小規模事業所経営者さんが、なぜ「儲ける」という課題をクリアできないのか?経営者さんを取り巻く2つの障壁をクリア‼❶忙しいの解消→「第二領域」の確保❷成果を上げるため→「苦手領域」のサポート

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