「社員を壊す」経営者
「用件はなるべく具体的に伝えること!!」
ちょっと待った
“なるべく”って「どれくらい」っすか?
あいまい語の氾濫
木曜日の午後
お客様とのやりとりで
「来週にはお返事いたします」
・・・これまたよく目(耳)にする
*返事を貰うお客さん側は
遅くても「水曜日」には・・・
*返事をする側は
「来週いっぱい」時間を貰えたと解釈
なぜそういった「あいまい語」が
氾濫してしまうのかは
3つの理由があるらしい
❶ソフトな印象
・仕事の相手にソフトな印象を与えたく
ぼかした表現を使いがち
❷必要情報を端折る
・手間がかかるので
具体的な表現や情報を省きがち
❸常識が違う
・自分の当たり前を
相手の当たり前と思いがち
あいまい語の3大対処法
もう少し踏み込むと
『あいまい語』には3つのカテゴリーがある
①主観的表現:「少し」「早め」etc
②こそあど言葉:「あれ」「それ」etc
③婉曲的表現:「お願いできますでしょうか」etc
これらの対処法として
①主観的表現(受け手によって認識のズレ)
・NG
「明後日のMTGはいつもより少し早めに始めます」
・OK
「明後日のMTGは10分早く“14:50”に開始します」
→数字を交えて具体的に伝える習慣化
②こそあど言葉(指示語)
・NG
「前回の会議で出張手当の見直しについて
意見が出ました。それが本当に必要かどうかを
判断するために、みんなにヒアリングします」
・OK
「2/19の会議で出張手当の見直しについて
意見が出ました。“見直し”が必要かどうかを
判断するために、メンバー全員にヒアリングします」
→複数の意味に解釈されぬよう
繰り返しになっても同じ言葉を使い
指示語は出来るだけ最小限に
③婉曲的表現(やんわりが誤解や疑問へ)
・NG
「書類のご確認を
18日までにお願いできますでしょうか」
・OK
「お忙しいところ誠に恐れ入りますが
書類の『修正点』や『補足事項』がないかの
ご確認を、18日の14時までにお願いいたします」
→クッション言葉を使いながら
お願いしたいことを具体的に伝える
言うは易し行うは難し
言われてみれば当たり前の事ばかり
本当に多くの場面で無意識に
(時には意識的に)使ってしまっている現状
些細なクレームや
上席からの叱責に見受けられるのは
この「あいまい語」による
誤解や疑問が結構な割合を
占めるのは疑いのないところだ
・知っておくということ
・気を付けるということ
そして
そうならぬよう習慣化させるための
ルールやフォーマットが・・・
いつしか
“考えない”思考に走らせてしまったり
“言った言わない”の
間違い探しに陥ってしまったり
そういった迷走を
得体のしれない違和感と感じ
納まりの悪い自分にイラっとする
・記録に残すことが目的!?
・いち早く言語化できる人が優秀!?
コミュニケーションツールを
上手に使いこなせるか否かが
〇✕のボーダーラインなの!?
忘れて欲しくないのは
「曖昧云々」に潜む
優しさだったり気配りだったり
人間らしさだったり・・・
誰と話してるの!?
ゴールや目的は何だったっけ!?
匂いや温度までも!?
つまり
「きっちり」しなくてはならない部分と
あえて「ゆるい(曖昧)」部分の存在も
複合的に考えないと駄目ってこと
(そんなにロジカルじゃないぜっ)
訪問や対面が廃れ
オンライン化が主流となれば
音声はおろか
画像までもが残せる時代
モニター越しでは
尚のことわかりづらい
「空気」や「機微」や
汲んであげる「優しさ」
・・・のようなものが
・・・要らないのかなぁ?
リモートに代表される
働き方や在り方の急速な改革の流れは
まるで遊びのないハンドルのようで
本当に真っすぐ進んでいけるのか
心配な時流のひとつです
きっと近未来は
“匂い”や“温度”までもが
オンラインで
キャッチボールできるんでしょうね
そのくせ・・・
『なるはや』・・・
本当になるべく早くなのか
焦らずボチボチでいいのか
はたまた
『やばい味』・・・は
不味いのではなく
「めっちゃ美味い」だったり
曖昧な上に
略して
ズラして
解釈に幅を持たせたり
そっかぁ・・・
若者たちは
ちゃんと急速な流れを察知して
「曖昧さ」を無意識の中で
残してくれてるんですね
・・・な訳ないかぁ
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