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田中嘉一プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

医療機器管理の実態

田中嘉一

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テーマ:医療機器メンテナンス

医療機器管理の実態

今回は弊社が日頃の営業活動とマーケット調査で見えてきた、臨床工学技士不在病院での医療機器管理業務の実態についてお伝えしたいと思います。

臨床工学技士(以下ME)が不在の病院での医療機器管理の実態は大きく下記に分かれていました。

1、メーカーに定年1回の期点検に出す。
2、病院の職員で医療機器に詳しい方が実施している。
3、外注業者に任せている。
4、MEのアルバイトに月に1・2回任せている。
5、看護師が独自に日常点検を行っている。

この中で1番多いのは1のメーカーに定期点検を依頼しているケースです。メーカーに定期点検を依頼して発行された点検記録が有れば、保健所の立入検査にはとりあえずパスします。しかし、現場による日常点検記録が無かったりした場合、地域やサーベイヤーによっては指摘される場合もあり、対応に困った施設様から弊社がお問い合わせを行けることもしばしばあります。
また、最近はメーカー点検の価格が値上げされてきている様で、もっと安価で同じような点検ができる所は無いのかと探されて、弊社にヒットしたといったケースも有りました。
弊社の場合メーカーさんのやく60%程の価格でお受けしています。これにはれっきとした理由がありまして、点検内容によってはメーカーでなければできない項目があることと
メーカー保証が付けられないという理由です。メーカー保証はメーカーが付けるものですから付けようがありませんので弊社の場合は損害保険に加入していることでもしもの場合に備えています。
2~3はほぼ拮抗しているのではないでしょうか?
特に2はレアなケースで病院の事務職員の方で元メーカーやディーラーに居た経験をお持ちの方が機器管理業務を行っている場合です。
頼もしい存在ですね。ただこのケースはかなり少なかったです。
4のMEのバイトは弊社と競合するケースが何度かありました。競合する場合は1度負けましたが、それ以外は勝っています。理由は定期点検を実施する上で、点検用の測定器を有しているかです。
当然弊社ではこれを所有していますが、MEさんの場合は個人的に所有していることはありません。結局は定期点検をメーカーに任せるか、測定器をレンタルするかになり、追加のコストが発生する事になります。
MEのバイトは日常点検レベルの内容を実施しているだけに過ぎないという事です。
5の看護師が実施しているケースは減ってきているようですがまだまだ根強く残っています。
看護師さんにしてみればタスクシフト等もありかなりの業務負担になっているはずです。また、医療機器の専門家でないから自分たちの行っている点検方法が正しいのか分からず不安があるという声は昔から多く聞いていました。適切な医療安全を行うためにも看護師さんに多くの負担を掛けることは望ましいことではないと考えています。

さて、あなたの病院では如何ですか?

対策として最も望ましいのはどのケースですか?

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田中嘉一
専門家

田中嘉一(臨床検査技師)

MEテック・ラボラトリー合同会社

医療機器保守点検・安全管理のエキスパート。300床以下の病院を対象に、「医療機器安全管理と運用」「コストダウン」「丁寧な病院内研修・指導」の3本柱で、病院の医療ミス防止の一翼を担っている。

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