自毛植毛をして10年経ったらどうなる?
自毛植毛とは、自身の後頭部から頭髪を採取し、薄毛が気になる部分に移植する医療技術です。後頭部の毛は、薄毛を誘発する男性ホルモン(ジヒドロテストステロン)の影響を受けにくく、ほぼ一生太い髪のまま生え続けます。この後頭部の毛を薄くなった前頭部や頭頂部に移植しても、移植先の環境に左右されることなく後頭部と同じ髪が生えてきます。将来薄毛が進行して、前頭部や頭頂部に元々生えていた髪がすべて産毛になって見えなくなっても、後頭部から移植された毛は前頭部や頭頂部で生え続けます。このような後頭部の毛の優勢な特徴を「ドナードミナント」と呼びます。
自毛植毛は自分の細胞組織を自分の別の場所に移動する自家移植なので拒絶反応は起こらず、炎症も起こりにくいのが特徴です。1回の治療で、生涯生え続ける髪を手に入れるという意味では、自毛植毛は大変魅力的な薄毛対策といえます。
【じっくり生え揃う】
自毛植毛は、植毛した直後からフサフサになるわけではありません。個人差はありますが、一般的には移植した毛は約1カ月後に一度抜け落ち、その後2~3カ月頃から産毛となって生え始めます。目に見える太さに育つのが4~5カ月後からです。自然の髪は1カ月に約1cmずつ伸びますので、太い髪が5~10cmの長さに伸びるのは1年後です。ヘアスタイルを楽しめる長さに伸びて植毛の効果を実感するまでには1年ほどかかります。1年間かけてゆっくり濃くなるので周囲からも気付かれにくいのが自毛植毛の特徴の一つでもあります。
【日帰り手術】
自毛植毛は高度な技術が求められますが、植毛の方法はいたってシンプルです。手術前の局所麻酔は最初の注射だけ痛いですが、すぐに麻酔が効き始めます。それ以降は痛みをほとんど感じないで手術が進み、およそ3~5時間ほどで終了し日帰りが可能です、入院の必要はありません。植毛後の痛みも殆どありません。多少突っ張りを感じる方もおられますが、痛みというほどの不快感ではありません。手術後は予防的に痛み止めを差し上げますので、痛みに敏感な方は内服されれば安心です。
【目立たない手術の傷痕】
施術法により点状の傷痕や、細い線状の傷痕が残ります。しかし頭髪が約4cmあれば隠れますので、自然な状態では外見から傷痕が見えることはありません。坊主刈りにしたり、手で髪をかき分けて探せば傷痕は分かります。
洗髪は手術当日は控えていただき、翌日の夜からはスプレーか弱いシャワーで濡らし洗いで済ませます。基本的には7日目以降は通常の洗い方で問題ありません。移植部をシャワーで湿らせた後、指先の柔らかな腹で小さな輪を描くようにこすり、かさぶたを落とすように優しく洗ってください。はがれたかさぶたに移植毛がついていても、毛根の組織はすでに移植部に定着していますので、ご安心ください。
※詳細は公式サイトにてご確認ください