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頭頂部への植毛は難しい?

林光輝

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テーマ:自毛植毛

 当院にて時々「頭頂部への植毛は難しいのですか?」「頭頂部の植毛は止めた方がいいですか?」というような質問をなさる方がいらっしゃいます。なぜその様な疑問をお持ちになったのか、また、頭頂部への植毛の難易度・特徴などを当院公式サイトの「頭頂部への植毛は難しい?」より簡単にご紹介させて頂きます。

頭頂部への植毛の特徴と難しさ

頭頂部の血流

 頭頂部は他の部位と比べて血流が少ない傾向があるため、移植した毛が定着する為にも注意が必要です。特に普段の血圧が低めの方は頭頂部まで血流が届きにくいので注意が必要です。

毛の方向と角度

 頭頂部の毛髪は、他の部分に比べて生え方が複雑です。自然な見た目を再現するには、高度な技術と精密な施術が求められます。

ドナー株の限度

 植毛に使用する移植毛は、後頭部や側頭部から採取され、生涯で移植できる株数には限界があります。そのため、「今」だけではなく、10~30年後の将来も見据えて限りある資源をどう有効活用をするか慎重に考慮する必要があります。

頭頂部への植毛の効果を感じないと思ってしまう理由

移植技術の影響

 頭頂部への植毛は、他の部位に比べると難易度としては比較的難しいと言えます。そのため、経験・技術によっては、定着率が低くなってしまったり、不自然な仕上がりとなってしまう可能性もあります。また、植毛全般においてもいえる事ですが、植毛デザインにおいても、将来を見越して不自然にならないデザインが求められます。

体質・状況による影響

 移植した毛髪が定着する前に、ごしごしと頭を洗ったり、無意識にひっかいてしまったりという場合、移植毛が定着前に抜けてしまう可能性があります。また、移植毛が細かったり、白髪だったりする場合は、黒々とした太い毛髪に比べると効果を感じにくいという傾向があります。こちらも頭頂部に限らず、植毛全般において言える理由となります。

植毛する方向の影響

 特に頭頂部の植毛において、効果を感じにくいと思われる理由は、この植毛方向による影響が考えられます。頭頂部は前頭部に比べると重なり合いが期待できず、地肌が見えやすい状態となるため、しっかりと生えて来ていたとしても効果を感じにくいという傾向があります。

採取方法よる影響

 植毛には、大きくFUT植毛とFUE植毛という2つの方法があります。FUT植毛では生涯で約5,000~7,000株程度、FUE植毛では生涯で約2,000~3,000株程度とおよそ2倍ほどの差があります。そのため、採取する株数を多く求められる場合は、術式によっては数を賄いきれない場合が生じてきますので、ご要望に適した術式を選ぶ必要があります。

効果の実感のしやすさ

 頭頂部の状態というのは合わせ鏡で見て頂いたり写真で比較してもらう必要がありますが、生え際に比べれば見る頻度の低い部分ですので、一旦生え揃ってしまうと「移植前の自分の状態」を忘れてしまい満足感を得にくいことがあります。

頭頂部への植毛で失敗しないために

経験豊富なクリニック(医師・看護師含む)を選ぶ

 植毛手術は、医師のみではなく看護師を含めたチーム医療であり、いずれか一方だけの技量や経験だけではなく、各々の技量や経験値が結果を左右すると言っても過言ではありません。頭頂部の植毛は比較的難易度が高いと言えますので、医師や看護師の経験を必ず確認しておきましょう。また、しっかりと将来を見越した植毛デザインのノウハウを持つ医師(クリニック)に相談するようにしましょう。

医師との相談をしっかり行う

 通常はお悩みを医師に直接相談して、症状を診断してもらい、その結果やご希望に応じて治療計画が立てられます。そして医師から植毛のメリット・デメリットはもちろん、副作用やリスクなどもしっかりと説明を受け、理解・納得をされた上でご自身によって手術を決定するよう心掛けましょう。また、FUT植毛とFUE植毛では生涯の採取株数が違いますので、将来も見据えて、自身の場合はどちらが良いのかを相談しておきましょう。なお、どちらの方法でも傷痕は必ず残ります(FUTは細い線状痕、FUEは採取した数分の米粒大の傷痕)ので、採取された傷の症例も複数見ておくようにしましょう。

アフターフォローの確認

 植毛は手術が終わった後も重要です。自毛植毛は効果を実感するまでにはおよそ1年程度かかります。何か心配なことがあった際には、遠慮をせずに都度手術をしたクリニックに気軽に相談をしましょう。

期待できる効果を確認・認識する

 植毛は、自身のAGAに比較的耐性のある髪の毛を、薄い部分に移植する治療法となるため、自身の髪の毛の総量を越えて移植することは出来ません。つまり生涯で移植できる髪の数には限界があるということです。特に広い範囲で薄毛が目立つ場合は、全ての範囲を植毛で高密度にできない場合があります。なお、移植毛はAGAの影響を受けにくいため生涯生え続ける事が期待できますが、既存毛はAGAの影響を受けます。このため、もしAGAが進行して既存毛が抜けてしまうと移植毛のみが残り、密度が低く見えてしまう可能性があります。限りある資源(移植株)をなるべく有効に活用する為にも、頭頂部の手術を行った場合には特にAGA治療薬を継続して、既存毛は維持したいところです。


 頭頂部への植毛は難しいのかについてご紹介をさせて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。当院公式サイトの「頭頂部への植毛は難しい?」では、さらに詳しくご紹介をしていますので、興味のある方は是非ご参照ください。
 国内でも数少ないFUT植毛とFUE植毛の実績を持つ紀尾井町クリニックでは、頭頂部は勿論、前頭部への植毛にも対応しています。頭頂部の薄毛でお悩みの方、広範囲の薄毛でお悩みの方、前頭部の薄毛でお悩みの方、植毛を検討されていらっしゃる方はお気軽にご相談下さい。

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林光輝
専門家

林光輝(医師)

紀尾井町クリニック

医師として精神科の診療経験を持ち、25年以上にわたり自毛植毛の先駆的存在として薄毛対策に携わる。心理的なケアに配慮しつつ、熟達したチーム医療による植毛技術で違和感ない自然な仕上がりを目指す。

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