頭頂部（つむじ・O字）の薄毛について

　頭頂部（つむじ・O字）の薄毛は、遺伝的要因やホルモンの影響などによるAGAが主な原因となって引き起こされます。適切なケアや治療を行わないままですと、AGAが進行してしまい、より薄毛が広範囲に広がっていってしまう場合があります。また、前頭部よりも目が行き届きにくいため、気付いたら思いの外薄毛が進行していたという場合もありますので注意が必要です。
　本記事では、当院公式サイトの「頭頂部（つむじ・O字）の薄毛について」より簡単にご紹介させて頂きます。以前掲載したコラム「薄毛について」とほぼ同じ内容も含まれておりますが、治療薬や自毛植毛に関しては、頭頂部ならではの内容もございますので、お読みいただきひとつのご参考にして頂けますと幸いです。

頭頂部の薄毛の主な原因

　頭頂部の薄毛の原因として考えられる要因はたくさんありますが、代表的なものとしては下記の通りです。

遺伝的な要素

　頭頂部の薄毛は遺伝的な要因によって誘発されることがあります。ただし、全てが遺伝というわけではございません。

ジヒドロテストステロン

　男性ホルモンとして知られるテストステロンが毛包に到達した際に、5α還元酵素という酵素によってジヒドロテストステロン（以下DHT）という物質に変換されます。そして、DHTがアンドロゲン受容体に結合すると、髪の毛の成長周期が早まり、髪が十分に太く成長する前に抜け落ち、新しい髪が生えてくるサイクルが促進されます。この現象がAGAの主な原因と考えられています。

生活習慣やストレスなど

　頭頂部の薄毛の原因として生活習慣やストレスなども関与していると考えらえています。運動不足、睡眠不足、バランスの悪い食生活、喫煙などの結果、血管が硬化してしまい、髪の毛への血流が低下してしまうことがあるため、これらの生活習慣には十分注意を払いましょう。

頭頂部の薄毛の進行パターン

　AGAにより頭頂部の薄毛が進行していくと、頭頂部の中央部分が徐々に薄くなり、円形の薄毛領域が形成されます。もし前頭部、所謂M字型の薄毛が進行していた場合は、より広範囲にが薄毛状態となってしまう場合もあります。頭頂部中央を中心に円状に広がる為、O字型脱毛とも言われています。

頭頂部の薄毛の予防

　頭頂部の薄毛を予防する為の代表的な例を挙げさせて頂き

食生活

　髪の健康維持には、多様な栄養素が重要な役割を果たします。タンパク質、ミネラル、ビタミン類などの栄養素を含む食材をバランスよく食事に取り入れることで、髪の健康を促進し、薄毛や抜け毛のリスクを軽減することが期待できます。

睡眠

　髪の成長や代謝において重要な役割をはたしている成長ホルモンは、主に睡眠中に分泌されています。そのため、睡眠は髪の成長と健康にとっても非常に重要な役割といえます。

ストレス管理

　ストレスは薄毛に対してだけではなく、心身の健康にも様々な問題を引き起こす可能性があります。したがって、ストレスをできる限り軽減しながら日常生活を送る事が重要です。

ヘアケア、頭皮ケア

　頭皮マッサージは血流を促進し、抜け毛を予防する効果が期待できます。過度の摩擦、牽引をなどに注意しながら、頭皮マッサージを実施すれば、より効果的な薄毛対策が期待できます。

育毛剤、養毛剤、発毛剤

　育毛剤、養毛剤、発毛剤は、毛髪の細さを改善し、抜け毛を減らひたり脱毛の進行を抑えるなどの効果が期待できます。ただし、これらの製品を使用したからといって薄毛の体質自体が劇的に改善されることはありません。したがって、過度な期待はひかえるようにしておきましょう。

医師への相談

　なかなか改善が見られないなど何かお困りのことがございましたら、医師に御相談ください。

頭頂部の薄毛の対策・治療法

　頭頂部の薄毛の対策・治療法として、代表的な例は下記の通りです。

医師の診断

　薄毛はAGA以外のさまざまな原因によって引き起こされる可能性もございますので、薄毛の治療を検討する際には、まず専門の医師による診断を受けることをおすすめいたします。

医薬品

　AGA治療薬には、内服薬（フィナステリド、デュタステリド）、外用薬（ミノキシジル）など様々な薬があり、処方には医師の診察が必要なものもございます。効果には個人差があり、その効果が出るには時間がかかります。1年以上薬を使っても効果が出ない場合、また効果は出たが不十分だと感じた場合には自毛植毛などの他の治療へ進むという選択肢がございます。

植毛（自毛植毛）

　自毛植毛は、AGAの影響を受けにくい自身の髪の毛を薄毛が気になる部分に移植する医療技術です。メンテナンスや追加費用の必要もなく、自身の他の髪の毛同様に伸びてきますので、気になったら床屋さんや美容院さんで整髪するだけ。しかもカラーリングやパーマも楽しむことができます。一般的に頭頂部の移植はつむじよりも前側が良い適応となることが多いですが、個人ごとに様々なパターンがございますので、医師とのカウンセリングの際に相談するようにしましょう。

かつら

　かつらは、手術なしですぐに広い範囲の薄毛をカバーできるほどの高い密度が得られます。日本皮膚科学会のガイドラインでは、「かつら着用は脱毛症状を改善するものではないが、通常の治療により改善しない場合や、QOLが低下している場合に、行ってもよいことにする」とされています。

その他

その他にも低出力レーザー治療、成長因子導入および細胞移植療法など、様々な治療法があります。それぞれの治療法のメリット・デメリット、リスクや副作用等の説明を充分受けた上で検討していくようにしましょう。

※上記の詳細は当院公式サイトの「頭頂部（つむじ・O字）の薄毛について」をご参照ください。

まとめ

　頭頂部（つむじ・O字）の薄毛の原因や予防、対策・治療法は様々です。最適な治療法は個人の体質や状況、そしてご希望等によって異なりますので、まずは専門の医師にご相談する事をお勧めします。
　紀尾井町クリニックでは、AGA治療薬や頭頂部への自毛植毛にも対応（FUT植毛、FUE植毛）しております。当院では医師が無料で薄毛に関するご相談をお伺いさせて頂いておりますので、お気軽にご相談下さい。