【経営者保証を解除するチャンスを活かす】⑭

【家族も資産を失う倒産の構造①】
次に紹介するのは、輸入車販売業のB社です。もともと大手商社に勤務していたB社長が1980年代後半、バブル景気のなかで退職し、個人事業として始めたビジネスを前身とする新しい会社でした。時代の潮流をうまくとらえて高級車を専門的に扱ったことで事業が軌道に乗り、数年後には従業員が7名に増えました。
しかし、B社長にとって輸入車の販売はあくまで事業の入口でしかなかったようで、将来的にはリゾートマンションの開発やホテル経営など、いわゆるラグジュアリービジネスとしての展開を計画していました。まさに空前の好景気を体現するような経営者で、実際に急成長を実現しているだけに、たいへんな自信家でもありました。メインバンクの担当者として、当時、私は定期的に面談を重ねましたが、成功を確信しているかのようなB社長の話に耳を傾けていると、たしかにB社は有望な鉱脈を掘り当てたのかもしれないと感じたものです。
もっとも、それだけになおさらB社の急激な事業拡大とB社長の人柄につきまとう一種の危うさが際立っても見えました。しかしながら、B社長はそうした周囲の不安を一掃するだけの背景をもっていました。実家が、地元でも有数の資産家だったのです(次回に続く)
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