事業承継と経営者保証の解除⑦
「融資のしくみ 支店長決裁とは」
支店長決裁の稟議書は担当者から融資課長を経て、副支店長の手元に渡り、決裁者である支店長に届けられることになります。
このパターンに該当するのは、融資額が支店長の決裁権限とされる範囲内におさまっている案件です。ただし、その会社の信用格付がよい場合にかぎられます。
信用格付とは、金融機関が独自に設けている判断基準のことで、融資を行うかどうかを判断する際の目安となります。詳細な財務分析を行ったうえで、その会社の収益力や成長性から返済能力を評価し、とりたてて懸念すべき要素がない会社から順に「正常先」「要注意先」「要管理先」「破綻懸念先」といったランクに振り分けていくのです。当然、その評価方法やランクの区分などは金融機関によって異なりますが、銀行であっても信用金庫であっても、おおむねこういった審査が行われていると考えてよいでしょう。
このパターンでは、本部の決裁が必要なパターンよりも関係する役職者の人数が少ないため、審査に要する時間は比較的、短いほうです。それでも、担当者、融資課長による業界調査や要件チェックだけでたいてい1〜2週間程度はかかります。
また、稟議書の内容に不備があったり、記載されていない情報の確認が必要になったりする場合には、稟議書が担当者のもとへ差し戻され、修正のうえで再提出しなければなりません。融資の申し込みから実行されるまで、長ければ2~3か月程度が必要になりますが、その過程のなかで最も時間を要するのが、この審査というプロセスなのです。
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