風、声のデザインルーム臨時記号の意味考えて!
第3章
堀野式瞑想×声楽の考え
声楽を探求したいという思いから、一つの手段として出合ったもの。
それが瞑想でした。
瞑想に出会った当初は、見よう見まねでしたが、日に日にのめり込んでいく自分がいました。
歌を歌う身として「自分が自分であること」を日々心がけていらから、そのように深く
掘り下げられたのでは?今、振り返ってみるとそう感じます。
私が実践している瞑想法
1、座布団のへりに尾てい骨がきちんと乗るようにあぐらをかいて座ります。
*そのとき、結跏趺坐*でなくていいです。ただ、しっかり尾てい骨を
安定させることに意識してみてください。
{結跏趺坐*けっかふざ*は、仏教とヨーガにある瞑想する際の座法}
出典:WiKipedia[結跏趺坐」https//ja.wikipedia.org 2018年1月31日12時53分確認
2、手は甲を下、反対の手の平を上に乗せるだけ。
3、そっと背筋を伸ばし目を閉じます。
4、尾てい骨の部分に意識を持っていき集中してみます。
※はじめは集中するのが難しくても、意識と体を預けてみましょう。
5、堀野式発声法でもご紹介した丹田呼吸をくりかえします。{54ページ参照}
※第2章でもご紹介した通り、満月と新月のように満ち欠けをイメージして呼吸します。
6、尾てい骨がしだいにふるえるような、何かが尾てい骨にあるような感覚になってきます。
それを味わいながら丹田を膨らませ、低い音声でゆっくり数を数えます。
※体がしだいに温かくかくなるのを感じはじめたら成功です。
何度か繰り返すとエネルギーに意識と体全体が包まれ「瞑想状態」に
ゆっくり入っていきます。
この状態を長く続けていると上半身が円運動を起こしはじめます。
頭のつむじを中心に「の」の字を書くように体が無意識のうちにぐるぐると回転しだすのです。
そのまま何も考えずいると、手がだんだん汗ばみはじめます。
深いリラックス状態になり、眠そうにする生徒さんもいるぐらいです。
すると、出している声がエネルギーボイスに変わり、自分以外の誰かが語っているような
感じになるのです。
この状態で歌を歌ってみることもおすすめです。
ここで重要なのは、必ず座って瞑想をおこなうことです。立ったままでの呼吸では、なかなかお腹を
膨らませられないのですが、あぐらで座った状態だと重心が、体の中心点であるお腹に降りる様に
なります。座ったからこそ瞑想は可能になるということです。
重心を下に降ろす。
これが声楽界でいうところの「支え」なのです。
他で指導を受けていて「支えて、支えて、と先生から言われるけれど、できない」と言って
私のところを訪れた生徒さんたちも、たった1回のレッスンでできるようになります。
瞑想中の丹田呼吸について
先ほど瞑想状態への入り方についてご説明しましたが、ここからは瞑想状態と丹田呼吸法
についてご紹介します。
丹田呼吸とは、前章でもお伝えしました、新月と満月をイメージする呼吸法でしたね。
堀野式発声法において最も重要であるポイントとご紹介しました。
丹田呼吸はやはり瞑想中においても重要なのです。
では、具体的にどのように行うのか?
瞑想状態に入ったら、ゆっくり1,2,3,4,5、、、、と数を心の中で数えながら、
丹田を「息を吸う」膨らませます。そして、息を吐いて丹田を収縮させるときは、
吸うときと同様に、1,2,3,4,5,6,7、、、、とゆっくり呼吸を繰り返します。
この際、息を吸う時以上の数を数える必要があります。
吸う時間よりも吐く時間の方が最低でも3カウント分は多く欲しいのです。
*目指したいのは20でふくらませ、30で吐く{なかなか難しいですが訓練次第で誰もが
こなせるカウント数だとかんじます}。
可能であれば、どんどん数を増やしていきましょう。
では、なぜ吐くときの方が多くカウント数をとる必要があるのか?
それは、曲のフレーズを歌うにはフレーズの終わりまで息をもたせる必要があるからです。
そのためには吸った息を吐く際、吸った秒数以上、心も満ち足りていなければならないということ
になりますね。
このやり方を体に覚え込ませる必要があります。そして、この方法こそが瞑想と組み合わせた
丹田呼吸ということになります。
実際に歌う場合には、ゆっくり息を吸って息を吐くことはできませんね。
しかし、瞑想と丹田呼吸を組み合わせたこの方法で数を数える癖を身体に付けることができます。
そしてこの動きを体の細胞が覚えてしまえば不思議と「息がもつ」という結果にもつながるのです。
私の生徒さんからもこのような感想がたくさん寄せられます。
普通、呼吸しながら数を数える癖はなかなかつけられないものです。
この瞑想状態「魂」から数を数える癖付けをすることによって、息の使い方が上手くなり
それまでよりも「楽」に歌を歌うことが実現する。
そうなると、力みもなくなるので、表現力が向上するきっかけにもなります。
自動車はハンドルにも「遊び」の部分があるから、操作しやすくなるように、
歌を歌うことにも「遊び」があることが大切です。
歌においての「遊び」とは、息をもたせるための肺作り、これが重要なのです。
そして、肺は体の一部であって、体で数を数える癖を日常から身につけることにより、
今まで以上に「楽」に歌えることになり、そして、余裕をもって歌えるからこそ
「表現力」も身につくのです。
これらを叶えるのが、丹田呼吸です。
そして、丹田呼吸の効果を倍増させる方法が瞑想です。とても、おすすめです。
風、声のデザインルーム
追記{明日、明後日は、投稿をお休みいたします。}