「やる気はある」が口癖の人は一生変わらない？ 起業支援25年のプロが語る"本当に人生が動き出す人"の3つの共通点
起業家インタビュー(聞き手:伊藤純子)
「何歳からでもできる」という綺麗事より、リアルな話がしたい
――新井さん、先日のnote記事「40代から成長する人としない人の決定的な違い」を拝見しました。かなり厳しい内容でしたね。
新井:ああ、あの記事ですね(笑)。正直、書くか迷ったのです。でも、25年以上この仕事をしてきて、延べ60,000人の会社員の起業を見てきた立場として、どうしても伝えたいことがあって。
――「綺麗事は言いたくない」という一文が印象的でした。
新井:そうなのですよ。「何歳からでもチャンスはある！」って言う方が、みんな喜ぶのです。でもね、その言葉に安心して、結局何もしない人が多すぎる。希望だけ与えて行動につながらないなら、それは無責任だと思うのです。
20代、30代を「なんとなく」過ごした人の40代
時間が味方する人、敵になる人
――記事の中で「若い時から積み重ねてきた人には、時間が味方している」と書かれていましたね。
新井:これは本当にそうなのです。肉体、スキル、投資、人脈……すべてが複利的に積み上がっていくのですよ。チャレンジすること自体は何歳からでもできます。でも、すでに10年、15年と積み重ねてきた人と、今から始める人では、スタートラインが違う。
――それはかなり厳しい現実ですね。
新井:ええ。だからこそ、40代、50代の人には「今すぐ動け」と言いたい。過去は変えられないけど、今からどう動くかは選べるわけですから。
「否定癖」がある人は伸びない
――記事の中で最も厳しかったのが、「否定癖がある人は終わってる」という部分でした。
新井:あぁ(苦笑)... でも本当なのですよ。40代、50代にもなって、セミナーに来ても、
- 「うーん……検討します」
- 「途中で忙しくなったら一旦やめてもいいのですか? 」
- 「3年後をめどに開始したいのですが」
なんて言ってる人がいる。起業を舐めてるとしか言いようがないのです。
――そんなに多いのですか?
新井:多いですよ。そして、こういう人たちに共通しているのが「見送り癖」なのです。チャンスが来ても「今じゃない」「もう少し考えてから」って先送りする。でも、情報もチャンスも「動いている人」にしか来ないのですよ。
チャンスの神様は、動いている人にしか近づかない
「日常と違うこと=避けること」になっていませんか？
――「チャンスをチャンスと理解できなくなる」という指摘も印象的でした。
新井:20代、30代を「なんとなく」過ごしてきた人が40代、50代になって一番怖いのは、これなのです。
「日常と違うこと=避けること」
「日常が変わってしまうこと=逃げること」
こうなってしまうと、どんどん取り残されていく。見送り癖がついている人、検討と言って結局何もしない人には、チャンスの神様は近づいてこなくなります。
――それは、年齢というより、マインドの問題なのですね。
新井:まさにそこなのです。SNSや動画に低評価ボタンを押してまわったり、批判コメントを書いたりしている暇があったら、先に進んでいる人と会話してほしい。否定することにエネルギーを使うのではなくて、行動することに使ってほしいのです。
でも、今からでも間に合う(条件付き)
スタート地点は選べないが、今からどう動くかは選べる
――ここまで厳しい話をされた後で、希望はあるのでしょうか?
新井:もちろんありますよ。ただし、「今すぐ動く」という条件付きです。過去からスタートはできませんが、今からどう動くかは選べます。
――2025年、あと2週間あります。まだ間に合います、という締めくくりでしたね。
新井:40代、50代なんて、あっという間にやってきて、そして過ぎていくのです。だからこそ、踏み出すなら今なのですよ。「いつか」ではなくて「今」。
――新井さん自身も、会社員時代に起業準備を始められたのですよね？
新井:ええ。僕が伝えているのは「会社員のまま6カ月で起業する」方法なのです。いきなり会社を辞める必要はない。リスクを最小限に抑えながら、小さく始めればいい。でも、「始める」ことだけは、誰かが代わりにやってくれるわけではない。
厳しい言葉の裏にある、本当のメッセージ
――今日のお話、かなり厳しい内容でしたが、その裏には新井さんの「本気で成功してほしい」という思いを感じました。
新井:ありがとうございます。私は、耳障りのいいことだけ言って、結局行動につながらない方が無責任だと思ってるのです。厳しいことを言うのは、本当に変わってほしいから。そして、40代、50代からでも行動さえすれば道は開けると信じているからです。
――最後に、この記事を読んでいる40代の方にメッセージをお願いします。
新井:もしあなたが今、「でも……」「まだ……」と言い訳を考えているなら、それが答えです。その「でも」を言っている間に、他の人は前に進んでいる。過去は変えられないけど、未来は変えられる。そのためには、今、この瞬間から動くしかないのです！
新井一氏プロフィール
起業18フォーラム代表。「会社員のまま6カ月で起業する」方法を伝える起業支援キャリアカウンセラー。キャリア25年以上の実績を持ち、延べ60,000人の会社員の起業をサポート。会社員時代に始めた事業で培ったノウハウ、多数の起業家を生み出してきた実践的技術を武器に、起業支援＆集客マーケティングの専門家として活動中。現在、会社員を中心に、主婦、フリーランス、経営者など、独立起業・新規事業開発・マーケティング・海外進出を必要とするビジネスパーソンに向けてのセミナーや、自身が運営する起業準備サロン(起業18フォーラム)の受講者は年間のべ1000人を超える。
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