フリーランス1300万人時代の盲点! 「働けば働くほど疲れる」起業家が知るべき仕組み化の本質

新井一

新井一

テーマ:起業

起業家インタビュー(聞き手:伊藤純子)

「独立したのに自由になれない」は当たり前だった

――新井さん、最近「起業して自由になりたい」と始めたのに、結局会社員時代より忙しくなってしまう方が増えているとお聞きしました。

新井:そうなのです。実は、これは本当によくある話で、多くの人が同じ悩みを抱えています。「頑張ってるのに全然楽にならない」「収入が増えそうもない」という声をたくさん聞きますね。

――それは、なぜなのでしょうか?

新井:仕事が「労働集約型」だからです。実は、会社員と同じ働き方をしているのですよ。時間を売っているという点では、何も変わっていないのです。

――なるほど。独立はしたけれど、働き方の本質は変わっていないということですね。

新井:その通りです。フリーランスが1300万人になって、多くの人が思うように儲かっていません。会社員に戻る人も増えています。自由を手に入れたいなら、時間を売るのをやめなければいけないのです。

仕組み化とは「寝ている間も稼ぐ」システムを作ること

――時間を売らないとは、具体的にどういうことでしょうか?

新井:寝ている間も、旅行している間も、家族と過ごしている間も、勝手にお金を生み出す仕組みを作るということです。たとえば、せどり、つまり転売なんかで「楽勝で稼げる!」みたいな動画が溢れていますが、あれは典型的な労働集約型ですね。

――確かに、よく見かけます。

新井:膨大な作業量の割に利益率は低いのです。仕入れ、出品、発送と、働けば働くほど時間が奪われていきます。これでは自由になれません。

――では、仕組み化とは具体的にどのようなものなのでしょうか?

新井:たとえば、メンバーシップのサブスクや有料コンテンツ販売のことです。1度作ったら何度も、長期間売れ続けるものですね。ただし、仕組化コンサルとか、わけのわからないサロンとか、情報商材には騙されないでくださいね。

――それは重要な注意点ですね。自分で仕組みを作ることが大切だと。

新井:そうです。やることはそんなに難しくありません。たとえばコンテンツを売ったとして、1回で終わらせないにはどうするかを考えてみる。そこからメンバーシップに来てもらうとか、継続的につながれるサービスにつなげていくのです。

情報発信を「システム」に変える具体的手法

――SNSで情報発信している方も多いですが、これも仕組み化できるのでしょうか?

新井:もちろんです。投稿を書くのに時間を取られて、「それでどうなるの?」となってしまっては意味がありません。少しいいねがついて、で?とならないように、システムを組むのです。

――具体的には、どのようなシステムでしょうか?

新井:たとえば、公式LINEのステップ機能を使う方法があります。フォロワーの方に登録いただいて、自動的にLINEが送られていく。で、後日、有益なコンテンツを買っていただく。こんなイメージです。

――なるほど! 1度設定すれば、あとは自動的に動いてくれるわけですね。

新井:その通りです。これが仕組み化の本質です。働く時間を増やしても、自由は手に入りません。でも仕組みを作れば、時間は味方になるのです。

最初は時間を売ることから始めてもいい

――ただ、これから起業する方は、いきなり仕組み化から始めるのは難しそうですね。

新井:はい、それは正しい認識です。最初は時間を売ることから始めて構いません。大切なのは、売り続けてはだめだということです。

――段階的に、仕組み化へシフトしていくということですね。

新井:そうです。最初はコンサルティングやコーチングなど、時間を売るサービスで収入を得ながら、並行して仕組みを作っていく。これが現実的な起業の形です。

――新井さんご自身も、そのように進めてこられたのでしょうか?

新井:はい。試行錯誤を重ねながら、今の起業18フォーラムの形を作り上げてきました。延べ60,000人の会社員の起業をサポートしてきましたが、成功している方は皆、この「仕組み化」を理解し、実践しています。

「会社員のまま6カ月で起業する」という選択

――新井さんは「会社員のまま6カ月で起業する」という方法を提唱されていますね。

新井:はい。いきなり会社を辞めるのはリスクが大きいですし、仕組みを作る時間も必要です。会社員として安定した収入を得ながら仕組みを構築していく。これが最も安全で確実な方法です。

――焦らず、着実に進めることが重要なのですね。

新井:その通りです。一緒に仕組みを作り上げましょう! 時間を味方につけて、本当の自由を手に入れることができますから。

新井一氏プロフィール

起業18フォーラム代表。「会社員のまま6カ月で起業する」方法を伝える起業支援キャリアカウンセラー。キャリア25年以上の実績を持ち、延べ60,000人の会社員の起業をサポート。会社員時代に始めた事業で培ったノウハウ、多数の起業家を生み出してきた実践的技術を武器に、起業支援&集客マーケティングの専門家として活動中。現在、会社員を中心に、主婦、フリーランス、経営者など、独立起業・新規事業開発・マーケティング・海外進出を必要とするビジネスパーソンに向けてのセミナーや、自身が運営する起業準備サロン(起業18フォーラム)の受講者は年間のべ1000人を超える。

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新井一
専門家

新井一(起業コンサルタント)

起業18フォーラム

起業18フォーラムを運営。会社員向けに特化した〝再現可能〟な起業ノウハウで、25年間で延べ6万人の起業を支援してきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛けている。会社員のまま起業する方法を伝授するプロ。

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