【逆転営業アカデミー】売らない営業術:問いかけとヒアリングで「本音と欲求」を引き出す道
起業家インタビュー(聞き手:新井一@起業18フォーラム)
今回は、マリッジビジョン(Marrivi )代表として婚活支援の最前線で活躍されている新開陽太さんにお話を伺いました。近年、50歳時未婚率の増加が社会問題となっていますが、婚活市場の現場では実際に何が起きているのでしょうか? 結婚相談所を運営する新開さんならではの視点で、高齢化する婚活市場の実態と課題について詳しくお聞きします。
マリッジビジョン代表 新開陽太(しんかいようた)氏
結婚相談所「マリッジビジョン」代表。マッチングアプリでの婚活に疲れた方々を中心に、心のこもった丁寧なサポートで確実に結婚につながる出会いを提供。「結婚を本気で考えている人」だけの出会いの場として、高い成婚率を誇る。人柄や価値観を重視したマッチング手法で、多くのカップルを成婚に導いている。
驚愕の数字:50歳時未婚率の急上昇
新井:新開さん、本日はお忙しい中、お時間をいただきありがとうございます。早速ですが、最近話題になっている「50歳時未婚率の増加」について、現場ではどのような変化を感じていらっしゃいますか?
新開:新井さん、こちらこそありがとうございます。おっしゃる通り、この数字には正直驚いています。2020年の統計では、男性の50歳時未婚率が28.25%、女性が17.81%にまで上昇しています。つまり、男性の約3人に1人、女性の約5人に1人が50歳時点で結婚経験がないということになります。
新井:5年前の2015年と比較すると、どれくらい増加しているのですか?
新開:男性は24.77%から28.25%へ約3.5ポイント、女性は14.89%から17.81%へ約2.9ポイント上昇しています。たった5年でこれだけの変化というのは、本当に深刻な事態だと思います。
30代・40代の未婚率も急激に上昇
新井:50歳時点での数字もそうですが、30代・40代の未婚率も気になります。
新開:はい、実はそこが大きな問題なのです。2020年の調査では、男性の30代前半(30~34歳)の未婚率が51.8%、つまり半数を超えているのです。女性も38.5%と、かなり高い数字になっています。
新井:半数を超えているというのは...
新開:そうなんです。従来の「結婚適齢期」と言われていた年代で、これだけの方が未婚でいらっしゃる。当然、40代、50代になってから婚活を始める方も増えているわけです。
結婚相談所の現場で見える「婚活の高齢化」
40代・50代の新規登録者が急増
新井:マリッジビジョンでも、40代・50代の会員が増えているのですか?
新開:はい、特にここ2~3年で顕著に増えています。以前は20代後半から30代前半の方が中心でしたが、最近は40代から50代、いや60代の方まで新規登録が非常に多くなっています。
新井:その年代の方々は、どのような経緯で結婚相談所にいらっしゃるのでしょうか?
新開:多くの方に共通しているのは、「マッチングアプリで婚活に疲れた」ということです。30代後半から40代になると、マッチングアプリでは思うような出会いがなくなってしまう。写真中心の判断になりがちですし、真剣度も人それぞれですから。
40代・50代婚活の現実的な課題
新井:40代・50代の婚活では、どのような課題があるのですか?
新開:正直にお話しすると、いくつかの現実的な課題があります。
- ・恋愛経験の少なさ
- 相手に求める条件と自分の市場価値のギャップ
- 子どもを望む場合の年齢的な制約
- 経済的な安定を求める傾向の強さ
- 過去の恋愛経験による固定観念
- 家族や親の介護問題
新井:厳しい現実もあるということですね。
新開:ただし、40代・50代だからこそのメリットもあります。人生経験が豊富で、自分のことをよく理解していらっしゃいます。何を大切にしたいか、どんなパートナーシップを築きたいかが明確な方も多いので、マッチングすれば深い関係を築きやすいのです。
マッチングアプリと結婚相談所の決定的な違い
「真剣度」の違いが成果に直結
新井:新開さんは以前、マッチングアプリに疲れた方のサポートをされているとお話しされていましたが、具体的にはどのような違いがあるのでしょうか?
新開:最も大きな違いは「真剣度」です。マッチングアプリには、結婚願望が薄い方や恋人探しが目的の方も多くいらっしゃいます。特に40代・50代の方にとって、時間は貴重ですよね。真剣に結婚を考えていない相手と時間を費やすのは、非常にもったいないことです。
新井:結婚相談所では、その問題が解決されるということですね。
新開:はい。私どもでは、結婚を真剣に考えている方のみが登録していますし、事前に結婚観や価値観をしっかりと確認します。さらに、カウンセラーが真剣交際前にお互いの考えをすり合わせるので、ミスマッチの少ない出会いが実現できるんです。
「価値観のすり合わせ」が成婚率を上げる
新井:「価値観のすり合わせ」というのは、具体的にはどのようなことですか?
新開:金銭感覚や生活リズム、家事や人付き合いの距離感など日常の価値観を共有し、理解し合うことです。無理なく一緒にいられる感覚を確かめることが「価値観のすり合わせ」です。
新井:確かに、初対面では聞きづらい内容ですね。
新開:マッチングアプリでは、最初から生活や価値観の話はしづらいものですが、結婚相談所での出会いなら「将来を見据えた話」を自然にできる関係から始まります。だからこそ、価値観のすり合わせがしやすく、成婚につながりやすいのです。
なぜ今、これほど未婚率が上昇しているのか?
社会構造の変化が生んだ「出会いの減少」
新井:そもそも論として、なぜこれほど未婚率が上昇しているとお考えですか?
新開:大きく3つの要因があると思います。まず、「自然な出会いの減少」です。働き方の多様化やリモートワークの普及で、職場での交流が減っています。合コンや紹介といった従来の出会いの場も少なくなっていますね。
新井:コロナ禍の影響もありそうですね。
新開:その通りです。2つ目は「選択肢の多様化」です。女性の社会進出により、経済的に自立した女性が増え、「結婚しなくても生きていける」という選択肢が生まれました。これ自体は素晴らしいことですが、結婚への必要性を感じなくなる方も増えているのです。
「完璧主義」が生む婚活の長期化
新井:3つ目の要因は何でしょうか?
新開:「理想の高さと完璧主義」です。SNSやメディアの影響で、理想のカップル像が高くなりすぎているのです。「運命の人を見つけたい」「100%理想通りの相手と結婚したい」という気持ちが強すぎて、現実的な妥協ができない方が増えています。
新井:なるほど。情報過多の時代だからこその悩みですね。
新開:はい。マッチングアプリでも「もっと良い人がいるかもしれない」と思って、なかなか1人の相手と深く向き合えない方が多いのです。結果として、婚活が長期化してしまう。
これからの婚活市場はどう変わるのか?
2050年には男性3割、女性2割が生涯未婚の予測
新井:将来の予測はどうなっているのでしょうか?
新開:実は、非常に深刻な予測が出ています。2050年には男性の3割、女性の2割が生涯未婚になるという推計もあるのです。現在の20代の方々が50歳になる頃の話ですが、今の傾向が続けば十分にあり得る数字だと思います。
新井:それは社会全体にとって大きな問題ですね。
新開:はい。少子化がさらに加速しますし、単身世帯の増加による経済への影響、介護問題なども深刻化するでしょう。だからこそ、婚活市場も変わっていく必要があると思うのです。
「AI×人間の温かさ」のハイブリッド型サポート
新井:婚活市場は今後どのような方向に向かうとお考えですか?
新開:私は「AI技術と人間の温かさを組み合わせたハイブリッド型のサポート」が主流になると思います。AIによる精密なマッチングと、人間のカウンセラーによる心のサポートの両立ですね。
新井:具体的にはどのような形になるのでしょうか?
新開:例えば、AIで膨大なデータから相性の良い相手を効率的に見つけ出し、人間のカウンセラーが価値観のすり合わせやその人に合わせた交際のアドバイスを行う。テクノロジーで効率化できる部分と、人間でなければできない部分を明確に分けるということです。
40代・50代の婚活成功者から学ぶ秘訣
「自分らしさ」を大切にした成婚事例
新井:実際に40代・50代で成婚された方の事例を教えていただけますか?
新開:印象的だったのは、53歳の男性会員さんです。最初は「もう遅いかもしれない」とおっしゃっていましたが、自分の人生経験や趣味を活かした魅力的なプロフィールを作ることで、45歳の素敵な女性とご成婚されました。
新井:どのような点が決め手になったのでしょうか?
新開:お二人とも旅行がお好きで、将来は一緒に色々な場所を巡りたいという共通の夢があったのです。若い頃とは違う、「人生を一緒に楽しむパートナー」という関係性を築けたことが成功の要因だと思います。
40代・50代婚活成功の3つのポイント
新井:40代・50代の婚活で成功するポイントを教えてください。
新開:3つのポイントがあります。
- 現実的な目標設定:理想は大切ですが、現実的な条件設定が重要
- 自分の魅力を再発見:人生経験や安定感など、年齢ならではの魅力を活かす
- プロのサポートを活用:効率的な婚活のために、専門家の力を借りる
新井:やはり、1人で悩まずに専門家に相談することが大切なのですね。
新開:そうです。特に40代・50代の婚活は、若い頃とは戦略が全く違います。自分に合った婚活方法を見つけることが、成功への最短ルートだと思います。
読者の皆さんへのメッセージ
「遅すぎる」ということはない
新井:最後に、この記事を読んでくださっている皆さんにメッセージをお願いします。
新開:まず、40代・50代になってから婚活を始めることは、決して「遅すぎる」ということはありません。実際に、多くの方が素敵なパートナーと出会い、幸せな結婚生活を送っていらっしゃいます。
新井:勇気の出る言葉ですね。
新開:ただし、漠然と「いつか良い人に出会えるだろう」と待っているだけでは、状況は変わりません。積極的に行動を起こし、適切なサポートを受けることが大切です。歳を重ねるほど、視野が狭くなっていることに気づいていないものです。
自分らしい幸せな結婚を諦めないで
新開:マッチングアプリで疲れてしまった方、1人で婚活に悩んでいる方、年齢を気にして諦めかけている方。どんな状況でも、まずは一歩踏み出してみてください。
新井:具体的には、どのような行動を起こせば良いでしょうか?
新開:まずは専門家に相談してみることです。自分の現状を客観的に分析し、最適な婚活戦略を立てることから始めましょう。あなたに合った出会いの方法が必ずあります。モテる必要はないんです。見つけるお相手はお一人でいいのですから。
新井:新開さん、本日は貴重なお話をありがとうございました。高齢化する婚活市場の現実と、希望の両方を知ることができました。
新開:こちらこそ、ありがとうございました。一人でも多くの方が、年齢に関係なく幸せな結婚を実現していただければと思います。マリッジビジョンの詳細は、新開さんのウェブサイトをご覧ください。真剣に結婚を考えている方同士の出会いを、心を込めてサポートいたします。
マリッジビジョン
マッチングアプリに疲れた人の婚活相談所。出会いに必要不可欠なコミュニケーション術などの婚活ノウハウから、本当のしあわせをつかむための結婚生活まで、しあわせになる人たちを増やし続けたい思いで、トータルに全力でサポート中。





