アイデアを商品化して起業をする方法
起業家インタビュー(聞き手:伊藤純子)
好きな仕事でも、時間に追われていたら続かない
――新井さん、本日はよろしくお願いします。早速ですが、起業を目指す会社員の方々を25年以上サポートされてきた中で、最近特に気になっていることはありますか?
新井:ありがとうございます、こちらこそよろしくお願いします。そうですね、最近よく感じるのは、「好きなことで起業したい」という想いは強いのに、実際に始めてみると時間に追われて疲弊してしまう方が多いということなのです。
――それは確かに、よく聞く悩みですね。
新井:はい。いくら好きでも、楽しくても、毎日余裕がないほどびっしりスケジュールが詰まっていたら、継続することは難しいですよね? でも皆さん、「好きなことだから頑張れるはず」と思い込んでしまう。
――なるほど。好きだからこそ、無理をしてしまうということでしょうか?
新井:その通りです。目先の利益や楽しさばかりを追求していると、いつまでも同じことの繰り返しだけなのに、自分の時間がないという状況に陥ってしまうのです。これは、会社員として働きながら起業準備をする方にとっては、特に深刻な問題になります。
「全部自分で」という思い込みが、ビジネスの成長を止める
――延べ60,000人の起業支援をされてきた新井さんから見て、時間に追われてしまう方に共通する特徴はありますか?
新井:はい、明確にあります。それは「全部抱え込む必要はない」ということに気づいていないということです。特に真面目な方ほど、「自分でやらなければ」と思い込んでしまう傾向があります。
――確かに、起業初期は特に「自分でやらないと」という気持ちが強くなりますよね。
新井:そうなのです。でも実は、自分がやらなくてもいいことを手放していくことで、新しいことを考える余裕もできるのです。これが、ビジネスを次のステージに進めるための重要なポイントなのですよ。
――「手放す」というのは、具体的にはどういうことでしょうか?
新井:例えば、単純作業や定型業務は外注する、あるいはツールで自動化する。自分の強みや専門性が活きない部分は、他の人に任せるということです。起業18フォーラムでも、この「手放す技術」は必ず伝えるようにしています。
やるべきことに集中すれば、人生の質も上がる
――手放すことで生まれた時間は、何に使うべきなのでしょうか?
新井:やるべきことに集中する。これに尽きます。それは大切な家族との時間や、自分自身に必要な休息。そして最終的には、ビジネスを伸ばしていくための時間を作ることになるのです。
――なるほど。ビジネスのためだけではなく、人生全体のバランスを考えるということですね。
新井:その通りです。会社員のまま起業する最大のメリットは、リスクを抑えながら新しいチャレンジができることです。でもそのためには、限られた時間をどう使うか、何を手放すかという判断が何より重要になってきます。
――会社員と起業家の二足のわらじを履くからこそ、より時間の使い方がシビアになるわけですね。
新井:まさにそうです。だからこそ、私たちはこの時間管理と優先順位の付け方を徹底的にお伝えしているのです。
継続できるビジネスモデルこそが、本当の成功
――最後に、これから起業を目指す会社員の方々へメッセージをお願いできますか?
新井:はい。起業は、スタートがゴールではありません。継続できるビジネスモデルを作ること、これが本当の成功です。そのためには、「全部自分で」という考え方を手放して、自分が本当にやるべきことに集中する勇気を持ってください。
――「手放す勇気」ですね。
新井:そうです。起業18フォーラムでは、皆さんが会社員として働きながらでも無理なく起業準備ができるよう、実践的なノウハウをお伝えしています。ぜひ一度、セミナーに足を運んでいただければと思います。
――本日は貴重なお話をありがとうございました。
新井:こちらこそ、ありがとうございました。
新井一氏プロフィール
起業18フォーラム代表。「会社員のまま6カ月で起業する」方法を伝える起業支援キャリアカウンセラー。キャリア25年以上の実績を持ち、延べ60,000人の会社員の起業をサポート。会社員時代に始めた事業で培ったノウハウ、多数の起業家を生み出してきた実践的技術を武器に、起業支援&集客マーケティングの専門家として活動中。現在、会社員を中心に、主婦、フリーランス、経営者など、独立起業・新規事業開発・マーケティング・海外進出を必要とするビジネスパーソンに向けてのセミナーや、自身が運営する起業準備サロン(起業18フォーラム)の受講者は年間のべ1000人を超える。
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