98%の会社員が起業で挫折する本当の理由|起業18フォーラム代表・新井一氏が明かす「失敗の3大要因」と成功への道筋

新井一

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テーマ:起業

起業家インタビュー(聞き手:伊藤純子)

起業を志す人の98%が失敗する衝撃的な現実

――新井さん、本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございます。起業18フォーラムで25年以上にわたり延べ6万人の会社員をサポートしてこられた新井さんから見て、起業を志す人の98%が失敗するという現実をどのように捉えていらっしゃいますか?

新井:こちらこそ、ありがとうございます。この98%という数字は決して大げさではありません。失敗する理由は明確で、「明確な目的がない」「行動を先延ばしする」「継続力がない」この3つが最も大きな要因なんです。

――具体的にはどのような状況で失敗が起こるのでしょうか?

新井:特に会社員から起業を目指す方は、安定した給与という環境に囚われがちですね。「いつか起業したいなぁ」と漠然と思いながらも、具体的な目標も立てず、「今度の週末にビジネスプランを考えよう」と先延ばしばかり。そして少しうまくいかないことがあると、すぐに「やっぱり会社員の方が安定してるし...」と諦めモードに入ってしまうんです(苦笑)。

――そうした挫折のパターンには、どのような共通点があるのでしょうか?

新井:2カ月、接点がなくなったら終わる確率90%です。逃げているうちに苦しくなり、すべてを断ち切る。そして次第に興味関心が薄れ...月日が経ってまた会社で嫌なことがあり、今度はやめたことを後悔。もう取り返しがつかなくなってしまうんです。その前に自分を引き戻すことが勝負の分かれ目ですね。

失敗する人に共通する3大要因の深刻さ

1. 明確な目的がない人の典型的パターン

――「明確な目的がない」というのは、具体的にはどのような状態を指すのでしょうか?

新井:「何のために起業するのか?」この質問にパッと答えられない方は要注意です。成功する起業家は、「誰のために」「何を実現するために」事業をするのかがクリアなんです。ところが失敗する方は「お金を稼ぎたい」「自由になりたい」といった抽象的な理由しか持っていない。これでは困難に直面したときに乗り越える力が湧いてこないんです。

2. 行動を先延ばしする会社員特有の罠

――会社員の方が陥りやすい「先延ばし」の具体例を教えてください。

新井:会社員の方は特に、「今は忙しいから」「もう少し勉強してから」「資金が貯まったら」と先延ばしにしがちです。でも、完璧な準備が整うことなんて永遠にありません。私がよく見る失敗パターンは、セミナーに通い、本を読み、動画を見る...でも実際にビジネスを始めない勉強ばかりして行動しないタイプですね。

――他にはどのような先延ばしパターンがありますか?
新井:

  • 健康管理がおろそか:夜遅くまで副業して、運動不足で体調を崩す
  • 1人で全部やろうとする:デザインもマーケティングも経理も全部1人でやろうとする
  • 楽して稼ごうとする:「簡単に月収100万円!」みたいな甘い話に飛びついてしまう
  • 決断が遅い:あれこれ迷って、結局何も決められない

3. 継続力のなさが招く致命的な結果

――継続力について、もう少し詳しく教えてください。

新井:noteやSNS発信を始める人すら少ないのですが、始めても1年続く人はほとんどいません。みんな、結果が出る手前でやめてしまう。みんながやめるところを乗り越えたら勝ちなのに、そこで諦めてしまうんです。成功する人は決断が早く、一度決めたらブレません。

失敗の罠から抜け出すための3つのステップ

――ここまで読んで「当てはまってる...」と思った方も多いと思います。どうすれば失敗の罠から抜け出せるのでしょうか?

新井:大丈夫です! まず最初に取り組むべき3つのステップをご紹介しますね。どれも今日から実践できることばかりです。

ステップ1:起業の目的を1文で明確にする

――目的の明確化について、具体的な方法を教えてください。

新井:「私は○○のために起業する」を1文で書いてみてください。たとえば「私は子どもとの時間を大切にするために起業する」「私は地方の高齢者を支援するために起業する」といった具合に。抽象的ではなく、具体的な対象と理由を明確にすることが重要です。

ステップ2:小さな一歩を今日から始める

――「小さな一歩」とは、どの程度の規模を想定していますか?

新井:完璧な準備ができるまで待たない。今日できる小さなことから始めることです。たとえば、noteのアカウントを作る、ココナラに登録する、メルカリで不要品を1点出品する。こうした「15分でできること」から始めるんです。

ステップ3:継続の仕組みを作る

――継続するための具体的な仕組みづくりについて教えてください。

新井:モチベーションに頼らず、習慣化する仕組みを作ることが大切です。例えば、毎朝30分だけビジネスの時間を作る。起業18フォーラムでも「朝晩30分・リスクゼロで稼ぐ力を身に付ける」ことを大切にしています。特別なことをするのではなく、楽しいことをしていれば「引き戻す」なんて考えにすらなりません。

成功への道筋を照らす希望の光

――最後に、これから起業を目指す会社員の方々へメッセージをお願いします。

新井:焦る必要はありません。98%の人が失敗するのは、正しい方法を知らない、そして独りでやっているからです。明確な目的を持ち、今日から小さく始め、継続できる仲間&環境を得る。この3つのステップを踏めば、必ず成功への道筋が見えてきます。

――起業18フォーラムでは、どのようなサポートを提供されているのでしょうか?

新井:同じ想いの仲間たちと一緒に、楽しみながら進んでいける環境を提供しています。軌道に乗り始めた後、会社を辞めるかどうかは自由です。「会社をいつでも辞められる」「リストラも怖くない」「副業のまま続けたって構わない」そんな人生の「自由度」と「心のゆとり」を手に入れることが私たちのゴールです。

――本日は貴重なお話をありがとうございました。

新井一氏プロフィール

起業18フォーラム代表。「会社員のまま6カ月で起業する」方法を伝える起業支援キャリアカウンセラー。キャリア25年以上の実績を持ち、延べ60,000人の会社員の起業をサポート。会社員時代に始めた事業で培ったノウハウ、多数の起業家を生み出してきた実践的技術を武器に、起業支援&集客マーケティングの専門家として活動中。現在、会社員を中心に、主婦、フリーランス、経営者など、独立起業・新規事業開発・マーケティング・海外進出を必要とするビジネスパーソンに向けてのセミナーや、自身が運営する起業準備サロン(起業18フォーラム)の受講者は年間のべ1000人を超える。

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新井一(起業コンサルタント)

起業18フォーラム

起業18フォーラムを運営。会社員向けに特化した〝再現可能〟な起業ノウハウで、25年間で延べ6万人の起業を支援してきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛けている。会社員のまま起業する方法を伝授するプロ。

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