会社員起業の新常識！ 新井一が明かす「小さく始めて大きく育てる」成功メソッド
起業家インタビュー（聞き手：伊藤純子）
会社員のまま起業支援で年間1000人をサポート｜新井一氏が見た副業成功の真実
――本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございます。新井さんは25年以上にわたって副業から始める小さな起業の支援をされていますが、まず率直にお聞きします。副業は本当に稼げるものなのでしょうか？
新井：この質問は本当によく受けますね（笑）。結論から申し上げると、「働けばお金はもらえる」というのが答えです。アルバイトやギグワークなど、誰かが用意した仕事をきちんとこなせば、当然ながら報酬は受け取れます。
――それは確かにそうですね。でも皆さんが知りたいのは、もう少し踏み込んだ部分だと思うのですが...
新井：おっしゃる通りです。問題は自らビジネスを始める場合ですよね。この場合、必ずしもリターンが保証されるわけではありません。ただ、私が25年間で見てきた中で、副業から起業して成功する人たちには、実は意外な共通点があるんです。
成功する人の意外すぎる3つの共通点とは？
共通点1：自己適性の理解と適切な仕事選び
――その共通点について詳しく教えていただけますか？
新井：まず1つ目は「自分に合わない仕事で成功することは不可能」というシンプルな真実を理解していることです。これ、当たり前のようで実は多くの人が見落としているんですよ。
――具体的にはどのような事例がありますか？
新井：最近あった事例をお話しします。Aさんという主婦の方がいらっしゃいました。デザインやコーディングの優れたスキルをお持ちで、スキルシェアサイトで月20万円ほど稼いでいたんです。
――それはすごいですね！ でも何か問題があったのでしょうか？
新井：そうなんです。Aさんは効率を求めて「デザイン教室」への転換を試みました。教える仕事なら決まった時間に多くの人を集めて、効率よく稼げると考えたんですね。でも結果的に、生徒さんとのコミュニケーションで精神的に追い込まれてしまい、軌道に乗りかけた教室を閉鎖することになってしまいました。
――効率を追求したのに、かえって失敗してしまったと...
新井：時間の効率化を追い求めることは確かに大切ですが、適性外の分野に挑むと、仮に儲かっていたとしても精神的に続けられなくなってしまうんです。これは本当に多くの方が陥る罠ですね。
共通点2：失敗を恐れず、学び続ける姿勢
――2つ目の共通点はいかがでしょうか？
新井：失敗を恐れず、学び続ける姿勢です。「自分ビジネス」を立ち上げる場合、いきなりの成功は稀で、多くの場合、軌道に乗るまで半年から数年の試行錯誤が必要になります。
――なるほど。具体的な成功事例はありますか？
新井：World Trade Pronamixの吉川世海さんという方がいらっしゃいます。貿易・物流業での経験を活かして、輸入困難な法令既製品の輸入サポートを軸に海外ビジネス支援をされているのですが、最初は海外の詐欺に引っかかってしまったり、クライアントが定着せずに苦しんでいました。
――それは大変でしたね...
新井：でも吉川さんは諦めなかった。情報発信を積極的に行い、低額案件にも120％の力で顧客をサポートし続けました。「失敗は成功の母」という言葉通り、失敗から学ぶ姿勢が成功への大きな原動力となったんです。
共通点3：柔軟な思考と環境の変化に対応する力
――3つ目の共通点についてもお聞かせください。
新井：柔軟な思考と環境の変化に対応する力ですね。私は日々、副業から起業を目指す方々の相談に応じているのですが、正直「頭の固さ」が目立つことが多いんです（笑）。
――「もっとアタマを柔らかくしましょう！」と言っても、なかなか変わらないものですよね？
新井：まさにその通りです。でも私は、この原因を教育の問題とは考えていません。実は単に「知識の不足」に起因することが多いと感じています。体系的な情報や具体的な事例に触れるだけで、驚くほど前進していく人を数多く見てきました。
――興味深いですね。具体例はありますか？
新井：Bさんという方の事例をご紹介しましょう。マンガを描くのが趣味で、イラストをスキルシェアサイトで販売していました。競争が激しく、なかなか単価を上げることができずにいたのですが...
――そこからどう変わったのでしょうか？
新井：たまたま見た広告からマンガ広告（マンガで商品やサービスの魅力を伝える広告）の存在を知ったんです。そこで対企業向けのサービスを販売したところ、1件5～10万円以上の高単価案件を受注できるようになりました。
――それはすごい変化ですね！
新井：さらに偶然見た雑誌から海外のスキルシェアサイトの存在を知り、日本アニメのブランド力や円安も手伝って、高値がつかなかった作品を高単価で売ることができるようになったんです。今知らないことを知るだけで、次の展開が見えてくることがあるんですよ。
月5～10万円の壁を越えるために必要なこと
――これから副業を始めたい会社員の方に向けて、アドバイスをお願いします。
新井：まず大切なのは、単に労働を延長するのではなく、自分自身の適性や好きなことを理解して、自分で小さなビジネスを始めてみることです。月5～10万円の収益をあげられるようになれば、その先にある本格的な起業も十分現実味を帯びてきます。
――起業18フォーラムでは、どのようなサポートを提供されているのでしょうか？
新井：私たちは「会社員のまま起業する」というコンセプトで、延べ6万人を超える方々をサポートしてきました。大切なのはリスクゼロで朝晩30分から始められる「稼ぐ力」を身に付けることです。
――最後に、副業で成功したい方へメッセージをお願いします。
新井：副業は本当に稼げます。ただし、その上を目指すのなら、今回お話しした3つの共通点を意識してください。
- 自己適性を理解して適切な仕事を選ぶこと
- 失敗を恐れず、学び続ける姿勢を持つこと
- 柔軟な思考で環境の変化に対応すること
何よりも大切なのは「続けられる働き方」を軸に考えることです。ぜひ、チャレンジしてみてください。
――新井さん、本日は貴重なお話をありがとうございました！
新井一氏プロフィール
起業18フォーラム代表。「会社員のまま6カ月で起業する」方法を伝える起業支援キャリアカウンセラー。キャリア25年以上の実績を持ち、延べ60,000人の会社員の起業をサポート。会社員時代に始めた事業で培ったノウハウ、多数の起業家を生み出してきた実践的技術を武器に、起業支援＆集客マーケティングの専門家として活動中。現在、会社員を中心に、主婦、フリーランス、経営者など、独立起業・新規事業開発・マーケティング・海外進出を必要とするビジネスパーソンに向けてのセミナーや、自身が運営する起業準備サロン（起業18フォーラム）の受講者は年間のべ1000人を超える。
