【瞬習エクセルアカデミー】これからの会社員に必要なスキル:エクセルとAIの相乗効果
起業家インタビュー(聞き手:新井一@起業18フォーラム)
今回は、2,800人以上の子どもたちを指導し、親子で楽しむ「魔法の読み聞かせ」を提案している元小学校英語教師で小学生おうち英語の専門家の馬場早織さんにお話を伺いました。「小学生になってから急に英語をやりたがらない」「おうち英語が続かない」そんな悩みを持つ親御さんに向けて、効果的な解決方法について詳しくお聞きします。では、馬場さんよろしくお願いいたします。
おうちキッズ英語代表 馬場早織(ばばさおり)さん
英語好きな子どもが育つ「魔法の読み聞かせ」を伝授している子ども英語教育の専門家。この講座の受講生は7歳の子どもが3カ月で親子で270冊英語絵本を読破。5か月で英語を音読できるようになり、親子で英会話できるようになりました。講座は「英語苦手な私でも子どもに自信をもって絵本の読み聞かせできるようになりました!」と多くの人から高評価を得ています。
小学生になると急に英語のやる気がなくなる?
新井:馬場さん、最近「小学生になってから子どもが英語をやりたがらない」という相談をよく受けるのですが、これはなぜでしょうか?
馬場:そうですね。実は小学生のお子さんを持つ親御さんから、この相談は本当に多いんです。幼児期は楽しそうに英語の歌を歌っていたのに、小学校に入った途端に「英語やりたくない」と言い出すパターンが非常に多いですね。
小学生特有の「やる気ダウン」の原因とは?
新井:どのような原因があるのでしょうか?
馬場:小学生のやる気が下がる原因は、実は大きく分けて2つあります。1つ目は、学校生活による疲労とプレッシャーです。小学校に入ると勉強や宿題、友だち関係など、新しいストレスがたくさん生まれます。その中で「英語もやらなきゃ」となると、子どもにとっては負担に感じてしまうんです。
2つ目は、親御さんの焦りが子どもに伝わってしまうことです。「もう小学生なんだから」「周りの子はもっとできるのに」という気持ちが、無意識に子どもへのプレッシャーになってしまうんですね。
「強制」と「間違い指摘」が子どものやる気を奪う
新井:親としては、どうしても「しっかりやらせなきゃ」と思ってしまいがちですが...
馬場:その気持ち、すごくよく分かります。でも実は、小学生の英語学習では「強制しない」「間違いを指摘しない」「焦らない」という3つのマインドが最も重要なんです。
子どもって、「やらされている」と感じた瞬間に心のシャッターが下りてしまうんですよね。それよりも「あ、これ楽しいな」と思える環境を作ることの方が、長期的には圧倒的に効果的です。
間違いを指摘するとどうなる?
新井:間違いを指摘してはいけないのでしょうか?
馬場:はい。特に小学生の場合、間違いを指摘されることで「英語は難しい」「自分にはできない」という思い込みが強くなってしまいます。言語学習で最も大切なのは「伝わった!」という成功体験を積み重ねることです。
例えば、子どもが「I have a apple」と言ったとします。この時に「aじゃなくてanでしょ」と訂正するのではなく、「Oh, you have an apple! Great!」と自然に正しい形で返してあげる。これだけで子どもは「伝わった」という喜びを感じながら、正しい表現も耳に入るんです。
週1回より毎日10分が効果的な理由
新井:英会話教室に通わせている方も多いですが、それだけでは不十分でしょうか?
馬場:週1回の英会話教室も素晴らしいのですが、言語習得には「継続的な接触」が何より重要なんです。週1回60分より、毎日10分の方が圧倒的に効果があります。
これは、記憶の定着メカニズムと関係しています。人間の脳は、頻繁に触れる情報を「重要なもの」として記憶に残そうとします。週1回だと、次に英語に触れるまでに6日間の空白期間があり、その間にせっかく覚えたことが薄れてしまうんです。
毎日10分を続けるコツ
新井:でも毎日続けるのって、なかなか大変ですよね?
馬場:実は、毎日10分って思っているほど大変じゃないんです。歯磨きと同じように、「習慣」にしてしまえばむしろ楽になります。
おすすめは、すでにある生活習慣とセットにすることです。例えば「夕食後に英語絵本を1冊読む」「お風呂上がりに英語の歌を1曲歌う」など、既存のルーティンに組み込むと継続しやすくなります。
小学生は「文字」に強い! 絵本から多読へのステップアップ
新井:小学生ならではの特徴を活かした学習方法はありますか?
馬場:はい! 小学生の大きな特徴は、文字への興味と理解力が格段に高まることです。幼児期は「聞く」「話す」が中心でしたが、小学生になると「読む」力を活用できるようになります。
だからこそ、英語絵本の読み聞かせから始めて、段階的に子ども自身が読む「多読」へと移行していくのが効果的なんです。
絵本から多読への具体的なステップ
新井:具体的にはどのように進めていけばよいのでしょうか?
馬場:3つのステップで進めます。
- ステップ1:親子で一緒に読み聞かせ(1〜2か月)まずは親御さんが読んで、子どもは絵を見ながら聞くだけでOK。簡単な単語やフレーズを指差しながら「This is a cat」など確認する程度で十分です。
- ステップ2:子どもと一緒に音読(2〜3か月)慣れてきたら、簡単な部分を子どもと一緒に読みます。「Let's read together!」と言って、子どもが読める部分だけ一緒に声に出します。
- ステップ3:子ども主体の音読(3か月以降)子どもが自信を持って読めるようになったら、一人で読む時間を作ります。分からない単語があっても、まずは最後まで読むことを大切にします。
達成感を味わえる工夫
新井:読んだ本の記録をつけるのも良さそうですね?
馬場:そうです! 小学生は「できた!」という達成感をとても大切にします。読んだ本の冊数をカレンダーにシールで記録したり、簡単な読書ノートを作ったりすると、子どもは「こんなに読めた!」という自信を持てます。
特に、最初は薄くて簡単な絵本から始めて、冊数を重ねることで「量的な達成感」を味わってもらいます。その後、少しずつレベルの高い本にチャレンジして「質的な成長」も実感してもらう。この両方があることで、英語学習が楽しい習慣として定着するんです。
「やる気がない」お子さんを持つ親御さんへのメッセージ
新井:最後に、「うちの子は英語をやりたがらない」と悩んでいる親御さんにメッセージをお願いします。
馬場:まず、お子さんが英語をやりたがらないのは、決してお子さんのせいではありません。そして、親御さんのせいでもありません。現代の子どもたちは本当にたくさんのことを抱えているんです。
大切なのは、英語を「やらなければいけないもの」から「楽しいもの」に変えることです。そのためには、まず親御さん自身が肩の力を抜いて、「今日は1冊読めたから OK」「今日は5分でも英語に触れられたから素晴らしい」という気持ちで取り組んでください。
小学生の時期は、英語力の土台を作る大切な時期です。でも、その土台は「楽しい」という感情の上にしか築けません。毎日10分の積み重ねが、必ずお子さんの大きな自信と英語力につながります。焦らず、お子さんのペースを大切にしながら、親子で英語の時間を楽しんでくださいね。
新井:馬場さん、貴重なお話をありがとうございました。「強制しない」「間違いを指摘しない」「焦らない」、この3つのマインドを大切に、まずは毎日10分の習慣作りから始めてみたいと思います!
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