起業したいけどアイデアがない。それでも実現可能な準備と心構え
会社を辞めて独立したい、起業したいと考えている人は多いでしょう。けれど、具体的なビジネスモデルや新規事業のアイデアがわからないと悩んでいませんか?
起業して失敗しないためにはどのような手順を踏めばいいのか、起業するためのアイデアの探し方や見つけ方を、具体例を交えながらご紹介します。
目次
起業におけるアイデアは必ず必要とは限らない
具体的に「これがやりたい」という明確な目標があって起業する人もいますが、漠然と「何かをやりたい」「とにかく起業したい」から始まる人もいます。そのなかでも、副業的にできる仕事で起業したいという人がたくさんいます。
「これがやりたい」「これを売りたい」という具体的な商品やサービスのアイデアがあり、そこから始まるのが起業として一般的ですが、必ずそうでなくてはいけないというわけではありません。起業のアイデアは後付けでもかまわないのです。
必要なのはアイデアよりも「起業する」という強い意志です。
なぜ、自分が起業しようと思ったのか。その理由を書きだしてみましょう。
- 自分の采配で仕事をしたい
- 上司に使われたくない
- 自分で出した儲けは全部自分の収入にしたい
- 経営者になりたい
- 自分が楽しめる仕事をしたい
- 社会に貢献できる何かをしたい
- 好きなときに休める仕事をしたい
- 病気や介護、育児で出勤できないから、自宅でできる仕事をしたい
どれもすべて正解で、どのような理由でもかまいません。自分は起業するという思い(意思)があることが、アイデアの前に大切です。
実際に、何のアイデアもなく起業して世界的な大企業に発展した会社の例もあります。例えば、携帯電話などの通信サービスを展開するソフトバンクや、パソコンで知られるヒューレットパッカードは「アイデアなしに起業して、儲かることは何でもやって成長した」企業です。アイデアがなかったからこそ、柔軟に対応して成功した良い例だと言えるでしょう。
参考コラム
「起業したいけどアイデアがない」「何をもとにビジネスモデルを組み立てればいいかがわからない」など、先へ進めず足踏みをしている人は多いはずです。とにかく起業はしたいと、起業することだけは決めているが、アイデアがなく前に進めない人が陥る「起業難民」から脱出するには、どうすればよいのでしょう? アイデアがなくても起業するための方法をお伝えします。
参考:アイデアはなくとも起業はできる。準備と心構え
起業アイデアと事業成長させる企業理念、事業計画の作成
同族経営を超えて、将来的に会社を大きくしたいと考える方に関しては、起業アイデアも大切ですが、アイデア以前に決めておきたいことがあります。それが、「企業理念」です。
自分がどのような会社を作りたいのか、仕事を通じて社会とどのように関わりたいのか、企業の方向性を示したものとなります。
例えば、家庭用ゲーム機やゲームアプリを開発しているバンダイナムコグループは、「夢・遊び・感動」「世界で最も期待されるエンターテインメント企業グループ」を企業理念に掲げています。家具小売りのニトリは「住まいの豊かさを人々に提供する」を企業理念としています。
企業理念はそのまま、会社の存在価値でもあります。利益を上げることも大切ですが、利益だけを重視する会社は消費者から支持されず、いずれ消えていくでしょう。生き残るためにも、消費者から求められる「存在価値のある会社」にしなければいけません。企業理念を通して、存在価値をアピールし、そこで働くスタッフ全員が同じ方向を向いて会社を支えるためにも、企業理念が必要です。
具体的な起業アイデアがある場合、それをもとに事業計画を作成します。どんなに壮大なプランがあっても、それが実行できなければ夢に描くだけで終わってしまいます。
そのプランを実行するためにはどのくらいの予算が必要なのか、いつまでにそれをやるのか、そのためにはどういう順序で、何をしていけばいいのか。さらに、それは社会から求められて儲けを出せるのか、競合他社はいないのか、競合に勝てるのかなど、さまざまな方向性からアイデアを客観視していきます。大きな会社にするためにも、まずは小さな第一歩からです。丹念に練り上げ、現実に実行できるプランを作り上げていきましょう。
もちろん、家族が幸せになれるサイズでいい、そんなささやかな起業を目指す場合には、上述のような壮大な理念は必要ありません。半径1メートルにいる人を幸せにして、家族を笑顔にしてあげる、それで十分と言えます。
成功に導く起業アイデアの考え方
アイデアがなくても起業はできるとお伝えしましたが、アイデアがまったくないままでは起業に向けた具体的な行動を起こすことができません。アイデアがあったほうが、起業に向けた確実な道筋が作れます。
では、どのように起業のアイデアを探したら良いのだろうと疑問に思う人も多いでしょう。起業アイデアの探し方をご紹介します。
好き・得意を生かすのが一番の近道
起業を成功させるための秘訣ともいえるのが「好き・得意」を生かすことです。例えば、どんなに儲かりそうでも、社会の役に立ちそうでも、自分が好きでもなく興味も持てず、また、不得意なジャンルでは、毎日それに取り組み、実現のために努力し続けることが重荷になってきます。
反対に、好きなことや得意なことなら、それに取り組むのが楽しく苦になりません。「それをやるのが楽しい」「時間を忘れてしまう」と夢中になって取り組めます。
「好きこそものの上手なれ」という言葉があるように、好きなことや得意なことを楽しみながら取り組むと、成長が早く、ストレスにならないのです。その結果、長続きしやすく、生産性の向上やモチベーションの向上・維持につながります。ひいてはそれが会社の利益にも結び付くでしょう。
まずは、自分の「好き・得意」からアイデアを探してみましょう。
さて、もう少し具体的に「起業」につなげるためのアイデアを深掘りしてみましょう。
教室系で週末起業
成功しやすく、簡単に始めることができるのが「教育系」です。自分の得意なことや好きなことを誰かに教える「〇〇教室」は、おすすめの起業アイデアです。
時間貸しの会議室を借りてもいいですし、ビデオ通話ができるzoomを使ってオンラインで教えることもできます。
教えたいことをまとめ、資料を作成しましょう。資料はワードでもパワーポイントでもOKです。会場を借りる場合は、生徒が通いやすいように、できるだけ主要駅から近いところを選ぶようにしましょう。
実際に開講する前には、生徒がいることを想定し、リハーサルをして「ここでこれを話す」「ここでこの資料を見てもらう」と一通りの流れを確認すると、スムーズに本番を迎えられます。
自分の仕事が休みの日だけ教室を開講すれば、会社勤めをしながら起業の予行演習ができるという点もメリットです。
教室情報は、ストアカやジモティーで告知するほか、SNSアカウントを持っている人は、SNSで発信するのもよいでしょう。
<教室の例>
- ウオーキング教室
- 語学教室
- プログラミング教室
- 料理教室
- ダンス教室
- ヨガ教室
成功のポイントは、「楽しそう」であること。告知を見た人が「おもしろそう、参加してみたい!」と感じることが大切です。
誰でもすぐできる「相談」で起業
人に何かを教えられるようなスキルはないけれど起業したい、起業したいけれどできるだけ費用はかけたくない、シャイなので大勢の前で話をするのが苦手という人におすすめの起業アイデアが「相談」です。
電話かパソコンのビデオチャット機能を使えば、場所を借りる必要や自宅に誰かを招く必要もなく起業できます。初期費用がほとんどかからないので、「まずは試しにやってみよう」と気軽な気持ちで始めることもできます。
人生の悩みや恋愛の悩みのほか、会社の人事部で働いたことがある人なら「就職相談」、ダイエットに成功したことがある人は「ダイエットのアドバイス」、子育て経験があるお母さんなら「子育て相談」など、何かに特化するのもおすすめです。
これといった経験がないけれど、聞き役に徹するのがうまい人は、「愚痴聞き」もよいでしょう。
2人だけで話ができるという特性を使ったサービスを提供するのもアリです。
「相談」「占い」系ならココナラがおすすめ。サービスを提供する人も利用したい人もたくさん集まっていて、いろいろなサービスがあります。一度他のユーザーが出品しているサービスを見てみると、起業アイデア探しの参考になるかもしれません。
物販・転売で起業
自宅にある程度のスペースがあり、多少の開業資金がある人なら、物販や転売で起業するという手もあります。
何かを手作りするのが好き、デザインセンスには自信があるという人は、オリジナルグッズを作るという手もあります。しかし、軌道に乗せるまでが大変かもしれません。
物販系で手っ取り早く成功しやすいのは転売です。リサイクルショップから安く仕入れてヤフオク!にオークションで出すほか、メルカリやラクマ(旧フリル)で売るという手も。
ただし、Nintendo SwitchやPlayStation、マスクの例にある通り、度を超えた高値転売は社会を混乱させ、人々にネガティブな気持ちを抱かせます。
最初にお伝えした「半径1メートルの人の幸せ」「家族の笑顔」を定期的に振り返り、自分の商売方法(アイデア)は本当に問題がないのか、自信をもって自分の仕事を家族や友人に話せるか、自分自身に問いかけることが大切です。
これらの起業アイデアについては、後の章でさらに深掘りしてお伝えします。
起業アイデアを探す3つの視点と発想方法
先に上げた「好き」「得意」を生かす仕事もいいけれど、自分がイメージしていることと少し違う、もう少しシステマチックな視点から取り組みたいという人もいるでしょう。
起業アイデアを探す方法として、3つの視点をご紹介します。
- 事例機転:他国・他地域・他業界の事例を参考にする
- 課題起点:自分の「こうだったらいいのに」という体験からアイデアを得る
- 構造変化起点:社会的に構造が変化するタイミングに合わせる
1.事例機転:他国・他地域・他業界の事例を参考にする
海外ですでに成功している事例の、日本版のサービスを提供するという起業方法が事例転換です。これは海外だけでなく、他の地域や他の業界に置き換えてもいいでしょう。
例えば、アメリカで成功した課金型転職サイト「Ladder.com」を参考にしたのが、世界的に展開する出会い系サイト「match.com(マッチ・ドットコム)」で、「Ladder.com」を日本版にし「転職」に限定したのが「ビズリーチ」です。
海外ではどのようなサービスがヒットしているのか、国内でも人気がある事例を他の分野に応用できないか、調べていけばアイデアがどんどんわいてくるでしょう。
ポイントは最先端の情報を常にチェックし続けること。ライバルより先に情報をキャッチすることが大切です。
参考コラム
海外では成功し一般的になっているけれど、日本にはまだないというビジネスもあります。起業を目指す人の中には、海外の成功事例を自分のビジネスに取り入れたい、応用したいと考えている人も多いのではないでしょうか。海外のアイデアをもとに起業して成功した事例にはどのようケースがあるのか、また、どのようにアイデアを調べれば起業に結び付けやすいのかについて解説しています。
参考:海外での成功アイデアをもとに起業する方法はうまくいくか?
2.課題起点:自分の「こうだったらいいのに」という体験からアイデアを得る
自分が普段何気なく使っているサービスに対し「ここが使いにくい」「こうならいいのに」と感じていることはないでしょうか。また、サービスではないけれど「面倒」「この情報が簡単にわかれば便利だ」と思っていることがあるのではないでしょうか。
これがまさに「課題」で、これをいかにして「簡単に」「便利に」するかに起業アイデアが潜んでいるという考え方が課題起点です。
普段から鋭い観察力を持ち、何気ない「面倒」「困った」を見逃さないアンテナと、それを深掘りする粘り強さがポイントです。
3.構造変化起点:社会的に構造が変化するタイミングに合わせる
人々の行動や環境が大きく変化するタイミングに、新しい行動や環境に合わせたサービスや商品を世に出すのが構造変化起点です。
例えば、ガラケーからスマートフォンへの転換は大きな構造変化のポイントでした。また、スマートフォンを使い、誰もが手軽に動画を撮影できるようになったことで、個人による動画配信サービス「tick tock」や「ツイキャス」という新しいサービスが登場し、ライブ配信では「LINE LIVE」が大ヒットしています。ユーチューバーとして起業し成功している人がたくさんいるだけでなく、ブイチューバ―をヒットさせている人もます。これもまさに「個人で動画配信ができる社会になったから」できたことです。
私たちが体験している「コロナ禍」は、まさに構造変化です。「リモートワーク」や「マスク」「コロナ禍だからこそのひとり飯」をアイデアに起業を目指しているところも多いでしょうし、成功のポイントも多く潜んでいそうです。
それでは、具体的に起業をして成功した人のアイデアと、どのように成功したのか、課題起点で成功した2つの例を詳しくみていきましょう。
起業アイデアの成功事例
子連れで地下鉄の乗り換えに苦しんだ経験から生まれた「のりかえ便利マップ」
課題起点で起業し、大成功した例で思い浮かぶのが「のりかえ便利マップ」です。
地下鉄の駅に貼ってある「〇番目の車両に乗ると、△駅の階段が近い」「△駅で■線に乗り換えたいなら、〇番目の車両が便利」などの情報がわかる「のりかえ便利マップ」は、ひとりの主婦の「困った経験」から生まれました。
株式会社ナビットの代表取締役である福井泰代さんが主婦だった頃、西日暮里駅のホームで赤ちゃんを抱えて荷物を持ち、エレベーターかエスカレーターを探してホームの端から端まで歩いたところ、ホームの中央にエスカレーターがあったという体験をします。
その頃、趣味で参加していた発明の講習会で聞いた「不便だと思ったらそこにビジネスチャンスがある」という言葉を思い出し、「どの車両に乗れば歩かずに済むかがわかるマップを作ろう」とひらめきます。1995年11月から、営団地下鉄と都営地下鉄の駅、全256駅(当時・現在は274駅)に降り立ち、出口を表示してある案内板や階段・エスカレーターの位置を確認して手書きで地図を作製し、営団地下鉄にアプローチし採用されたのが、あの便利なマップです。
福井さんのマップは、今では地下鉄だけでなくJRにも採用され、多くの駅で見かける「大切な情報」となっています。
肌に悩む女性がターゲットのマナラホットクレンジングゲル
通販から始まり、最近では小売りもされるようになった大ヒット商品に、「マナラホットクレンジングゲル」(メイク落とし)があります。
肌がボロボロで、30代にも関わらず40代に間違え続けられたという岩崎裕美子さん(株式会社ランクアップ代表取締役)が創業者。当時は広告代理店に勤務していました。肌改善をしようとセミナーに参加するうち、「同じように肌に深い悩みを抱えている女性がたくさんいる」という現実を知ったことから「効果を実感でき、女性が心から使いたいと思える化粧品を作ろう」と思い立ち起業します。
「自分がいいと確信を持てるものでなければ作らない」をポリシーに商品を作りたいと考えましたが、パートナー企業を求めて話を持ち掛けても、当初は販売数やお金の話ばかりされて全く理解されなかったと言います。けれど、ようやく理念を理解してくれるパートナーと出会い、誕生した商品が「マナラホットクレンジングゲル」。商品は大ヒットし、2020年6月時点までに累計1500万本を販売しています。
同社では現在、クレンジングをはじめとした基礎化粧品だけでなく、ヘアケア用品やメイクアップ用品、サプリメントなど幅広い分野で事業展開しています。
化粧品に関しては、同じように「自分の肌をなんとかしたい」という悩みから「自分が納得できる化粧品を作り、販売する」というアイデアで多くの人が起業しています。
そのほか、私が運営する起業18フォーラムから生まれた起業家が「最初の一歩として実現したビジネス(起業アイデア)」をご紹介します。多くの人は、最初はこのような小さなことから始め、大きく育てて展開していきます。一見、スキルがある人が成功しているように見えるかもしれません。ですが、それは大きな勘違い。その秘密は後で公開します!
起業18フォーラムから誕生したアイデアと起業事例
オリジナルアクセサリーの製造販売
自分でECサイトを作る、楽天やAmazonで販売するという手もありますが、オリジナルアクセサリーならminneが手軽に始められます。
中国輸入Amazon転売・子供服輸入転売
外国語がある程度できて、目利きにも自信があれば、輸入販売という方法も。ただし、仕入れや在庫保管場所の確保にある程度の資金が必要です。
教材のダウンロード販売
あるジャンルに詳しく、教材を作れるほどの知識があり、試験に合格した実績があるのであれば、その知識や実績をもとにした教材を作り、ダウンロード販売をするという起業方法もあります。
ダウンロード販売のよいところは、仕入れが不要で商品の置き場所も取らないという点。さらに、営業活動をしなくても売れることがあるため、「何もしなくてもお金になる」可能性があります。
売り方としては、Amazonのダウンロード販売やnoteの有料公開、ココナラでの出品や同サイトで有料ブログを公開するという方法があります。そのほか、情報商材を専門に取り扱うECサイトinfotopで出品するという方法もあります。
歌や音楽をAmazon Musicで販売
音楽が好きで得意な人なら、歌や曲をAmazonで売ることもできます。また、ココナラを使えばオーダーメイドも可能です。
WEB制作
パソコンを使い慣れていてIT系が得意な人なら、WEB制作で起業する方法もあります。ランサーズやクラウドワークスなどのクラウドソーシングサイトで、WEB制作の仕事を探して応募することができます。
オリジナルカレンダー制作・バッジ制作・イラスト制作
絵やイラストが得意、デザインができるという人であれば、グッズやデザインを作って販売するという起業アイデアもよいでしょう。イラスト系ならココナラを一度チェックしてみてください。たくさんのイラストレーターが出品しています。デザインを仕入れたって良いのです。
代行系(ベビーシッター、ペットシッター)
ベビーシッターは物理的にも心理的にも、お母さんを支える仕事です。保育士として働いた経験や子育て経験がある人におすすめできます。動物が好きで犬や猫を飼った経験があるなら、ペットシッターもおすすめです。
買い物代行やお掃除代行、高齢者のお散歩つきそいなど、代行系も幅広いバリエーションがあります。
研修講師・トレーナー
人に教えられるレベルで、自分の得意分野がある人は、講師やトレーナーができます。営業スキルが高い人なら「営業マナーや営業方法の研修」「プレゼンの仕方」「資料の作り方」、ファッションセンスに自信があり、ショップスタッフの経験があれば「パーソナルスタイリスト」。ジムでトレーナー経験があれば「パーソナルトレーナー」も。勉強が得意な人や塾講師の経験がある人は、「家庭教師」もできますね。
いずれも対面式のほか、ビデオチャットでレクチャーすることもできます。コロナ禍の不安定な社会情勢でも、営業停止や営業縮小せずにコンスタントに続けられる起業です。
コーチング・カウンセリング
何かに悩んでいる人、困っている人の助けになるという意味でやりがいが感じられるのがコーチングやカウンセリングです。キャリアや恋愛・婚活、ダイエット、人間関係などのほか、自己肯定感アップや生きがい支援、復縁など、自分が真剣に悩んだことなら他の誰かも同じように悩んでいるでしょう。コーチング・カウンセリングも電話やビデオチャットなど、オンラインでできます。
〇〇教室
「教えるほどできない」と感じるかもしれませんが、初心者向けや初級者向けに限定すれば、可能性があります。語学、楽器、パソコン、DIY、手芸、料理などのほか、〇〇受験対策やダイエット、ランニングにヨガと、アイデアは広がります。このアイデアもオンラインでやりやすい起業です。
アイデアをもとにした起業のはじめ方
起業というと、会社を退職して完全にフリーになってから始めるというイメージがあるかもしれません。確かに仕事の内容や会社の規則によっては、起業をする場合は、その会社を辞めなければならないこともあります。しかし、会社が副業を許可していれば、退職せずに起業できますし、黙っていればそもそも知られることもありません。(※会社に知られないための注意点は、起業18フォーラムの勉強会等にてご説明します。)
出社前や帰宅後、土日の空いた時間を使って副業的に始めれば、会社員のまま起業できます。万が一「小さな起業」がうまくいかなくても、会社員として得られる収入があるのでそれほど大きなダメージを受けずにすみます。実際にやってみて、最初の起業アイデアがいまいちだと気づいたらやり直すことも可能です。将来の起業を見すえて「練習する」という気持ちで始めることもできるのです。
会社員のまま始めた「小さな起業」がうまく軌道に乗り、十分な稼ぎを得られることがわかってから会社を退職すれば、失敗するリスクを最低限に抑えられます。これが最大のメリットです。
注意すべきは、「会社員をしながら続けられる」内容であること。1日30分~1時間くらいの時間を使い、起業の準備・練習をしていきましょう。
また、時間を切り売りするアルバイト的な仕事を副業・起業アイデアに選ばないほうがいいということも、頭の片隅に入れておきましょう。時給で働く、その仕事をするのにある程度時間がかかるという仕事内容だと、時間を取られるため疲れてしまって本業に支障が出る恐れがあります。
ただ、カウンセリングや教える仕事は、どうしても自分がやらなくてはいけません。自分自身が、お客さんや生徒さんに接することが喜びややりがいだという人も多いでしょう。その場合は、宣伝や経理、メール対応、資料作成などの「自分がやらなくてもいい仕事」を外注するのがおすすめです。できるだけ自分の時間を確保し、苦手なことや面倒なことをやらなくてもよいシステムを作ると、自分の時間を確保しやすいので高いモチベーションが保てます。
これらを踏まえた賢い起業アイデアのうち、最も簡単なのは「ノウハウ教材の作成と販売」です。昔の自分が悩んだことを解消する方法を教え、解決に導くサービスです。自分自身が体験したことなら、「何に困っているのか」「どのような情報がほしいのか」「どうしてもらえたらうれしいのか」が具体的にイメージできます。
反対に自分にはない悩みや、親しい友人やパートナーからも聞いたことがないような悩みは避けましょう。本気でその悩みに苦しみ、答えを求めている人のニーズが把握できず、共感しにくいからです。そういう意味でも、自分の体験を伝える教材の作成と販売がおすすめです。
自分の体験をもとに誰かの悩みを解消する手助けをするという仕事は、自分の体験がベースなので伝えやすく、自分も相手も、お互いに共感し合うことができます。また、感謝もされやすいのでモチベーションが高まり、ストレスになりにくいのもメリットです。さらに自分自身の体験なので、まったく同じ内容のサービスを提供するライバルは登場しにくいといえます。
また、会社員のまま小さくはじめる起業では、それがオフの時間にできる負担の少ない内容であるかどうかも大切です。もしそれが難しい場合は、アイデアを考え直してみましょう。その際、手軽にできるビジネスに「スモール化」することを意識します。
スモール化するのは以下の項目です。
- 金銭的負担
- 時間の制約
- 地理(距離)
小さな起業は、できるだけお金をかけず始めます。場所を借りずに固定費を浮かせる、在庫を抱えないというイメージです。費用はいつか大きく投資するときのために温存します。そして、仕事にかける時間を最小限にすること。
メールは配信システムを使う、事務を外注するなど、自分の仕事を減らす仕組みを作るのがおすすめです。さらに、仕事のために遠い距離を移動すると、時間もお金もかかってしまいます。近い距離でできることをやる、オンラインで完成する仕事を選ぶといった視点が必要です。
まとめ
いつか起業をしたいと思っていても、実際に行動しなければそれは絵に描いた餅で終わってしまいます。まずは実際に何かをやってみることが大切です。
会社員をしながら空いた時間で小さく始める起業なら、お試し感覚で気軽に始められます。思いついたアイデアをメモし、実行できそうなものはどれかを冷静に検討してみましょう。それで利益が出るようになったら少しずつ事業を大きくし、最後に会社を辞めて完全に独立すれば良いのです。
「自分の得意」「好き」「過去に悩んだこと」からヒントを拾っていけば、アイデアがどんどんわいてくるはずです。メモとペンを手に、起業アイデアを書き出していきましょう。
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