起業がうまくいった人は一年目に何をしたか?
検索エンジンからこの記事にやってきた方は、何らかの形の「起業」をお考えのことと思います。
何をしたら良いのか分からない、或いは、今の時代、どのようなリスクがあり、どのようなビジネスなら可能性があるのか、情報をお探しになっていることでしょう。
こちらのコラムでは、今こそ、起業したい人にお伝えしておきたい「令和コロナ時代の現実」と、今のような先行き不透明、急激に変化を起こす時代に一番求められる「失敗しない方法」や「リスク回避の視点」について解説していきたいと思います。
私、新井一は、20年以上に渡り、1万人以上の「起業したい会社員」の皆さまのサポートをさせて頂きながら、様々なお悩みを解決して参りました。現在は、起業18フォーラム代表として、日々、会社員のまま副業からビジネスを立ち上げる皆さまのご相談に応じています。
今回、この記事を、しっかりと繰り返し読んでいただくことで、自分の小さなビジネスを立ち上げるために何をしなければならないのか、きちんと理解していただくことができると思います。
理解したら、その後、すぐに行動に移してください。そこが、少数派の成功者と、口先だけの多数派の、大きな違いです。
会社員が起業するには?~アイデア出しとその準備~
起業と言うと、難しいことと考える人が多いのですが、実際はそんなことはありません。
それ自体は、商品やサービスを準備して、販売をすれば9割完成。後は、開業届や法人登記など、行政手続きをするだけです。
実際、難しいのは「事業を成功させること」に他なりません。
殆どの会社員は、経営の経験がありません。ですので、一定の準備期間を設け、会社を辞める前に、一定数の顧客がいて、当面の売上が見込める状態を作っておければ、安心という訳です。
★起業する動機・理由をはっきりさせましょう
会社員をしながら準備を始める場合は、リスクは低いのですが、時間管理の面では簡単なことではありません。一般的に、起業準備は、1年間活動を続けられる人が20%以下。独立して成功できる人は、現実には1%もいないと言われています。
もちろん、その確率は、やり方や考え方によって大きく変えることができます。事実、私の主宰する起業18フォーラムでは、継続率も成功率も桁違いです。
ですが、「必ず成し遂げる」という強い気持ちが重要なことに変わりありません。すぐに諦めたり、簡単に他の事を優先してしまうようでは、1年ももたないでしょう。
下のリンク先のページに、今後の行動に必要な心構えについてまとめています。本気で活動を始める方は、ご一読ください。
起業したい人がこれだけは押さえておくべき7つの準備と心構え
★起業の目的は?
起業はもちろん、何かを実現するための手段であり、ゴールではありません。
ビジネスの本質は「ビジネスを通じて社会に貢献すること」「人々の生活を豊かにすること」です。その結果、自分の家族や自分自身に幸せが訪れる。その幸せのサイクルを生み出すことが大切です。
単に「お金儲けがしたい」「もっと自分の時間が欲しい」「嫌な上司から離れたい」といった動機では、それももちろん悪いことではありませんが、周りの人々からは応援してもらえないでしょう。どうぞご勝手に・・・と思われてしまうかもしれません。
★ 起業アイデアを選ぶ
どんなビジネスをするのか、ネタ、アイデアを決定していきます。ですが、ここに大きな勘違いがあります。
ビジネスアイデアは0から生まれてくるものではありません。突然降って湧いてくるものでもありません。起業を目指す多くの人が「アイデアが浮かばない」とイライラしたり、不安になったりしています。ですが、それは当たり前のことです。
事業計画を作ると言うと、いかにもゼロからイチを生み出すかのように聞こえます。ですが、やったことのない人が、そんなことをできるはずがありません。
起業アイデアは既存のビジネスから「選び」、真似していくものです。そこに「自分らしさ」や「個性」を付加して、自分のものとして育てていくものです。
アイデア出しの方法や、これからの起業アイデアについては、下のリンク先で解説しています。起業アイデアの出し方について詳細をお知りになりたい方は、ぜひご覧ください。
起業アイデアの出し方~成功するビジネスネタの見つけ方
★ 起業準備の具体的手続きとは?
準備をスタートする際には、様々な手続きや事前確認が必要になります。
下リンク先に、法人を設立する際の手続きと手順をまとめています。ですが、会社員のまま副業で始める場合には、このような手続きは不要で、まずは個人で始めてしまえば良いということになります。
心配するのは1年先です。その時には大したことのない単なる手続きという認識になっていることと思います。
起業するには?会社を設立する場合に必要となる10の手続きを解説
★ 会社員のまま小さく始めるスモールビジネスといわゆるスタートアップの違い
起業にはいつくかの種類があります。
大きく分けると・・・
・資金調達をして、市場拡大を狙って大きく始めるスタートアップ
と
・身の丈の範囲で、既存市場で小さく始めて、徐々に育てていくスモールビジネス
に分けることができます。
斬新なアイデアとテクノロジーを引っ提げ、果敢に新市場に挑戦する若者の姿は、確かに次世代日本の原動力となるべく輝きを感じます。一定の業績を収めた後には、大企業に会社ごと売り払う、まさにジャパニーズドリームです。
ですが、私自身は「スモールビジネス推奨派」です。もちろん、スキルや年齢によって人それぞれ適正がありますが、双方のメリットデメリットを慎重に検討し、判断していただきたいと考えています。
起業するには?~会社員のうちからやっておいて欲しいこと~
スモールビジネスから始める場合には、サラリーマンのうちにやっておくべきことがたくさんあります。安定したお給料をもらいながら準備できるのですから、時間を大切に使いましょう!
★情報発信力を身につけておく
独り立ちするために何より大切になるのは「集客力」、つまり、お客様を獲得し続けられるかが勝負です。スモールビジネスの場合は、営業担当者を雇うことはできません。自分で営業に出る時間は限られますので、やはり、インターネットからの情報発信や、友人知人からの顧客の紹介が生命線になります。
どのような方法であっても、自分の情報が人に伝わる仕組みを、会社員のうちから作り、所有しておくことが大切です。
本名を出さずとも、ブログやSNSから発信することは可能です。会社員のうちに、1~2年かけて、しっかりと構築しておきましょう。
★顧客をつけておく
会社員のうちに顧客を持ち、商品やサービス提供の経験を積んでおくことが非常に重要です。会社を辞めることになった場合にも、既存のお客様がいることで、収入が途絶えず安定した生活を送ることができます。その精神的ゆとりの有無は、計り知れないほどの影響力を持っています。
独立したら、より発信力を強化し、新規顧客の開拓に力を注ぐことも必要です。
★先一年分の貯金をしておく
独身一人暮らしなら半分ぐらいで構いませんが、ご家族がいる場合には、収入がなくとも先1年ぐらいは安心して生活ができるくらいの貯蓄はしておきましょう。
会社員時代に、好きなものを買って、好きなところに遊びに行って、ろくに貯金もしていないようならば、退職する前に副業で資金を増やすことも検討しましょう。ビジネスを始めると、生活費以外にも、事業の運転資金や新たな設備投資、溶けるように消えていく広告宣伝費など、様々なお金がかかります。
起業するために勉強しておいて欲しいこと
ビジネスをする際には、学んでおいて欲しいことがあります。それは、
・集客(マーケティング)
・専門知識(商品や業界の知識)
・お金(税金・補助金等)
です。
会社員のまま準備を始めれば、マーケティングのスキルが自然と身についていきます。
会社にいる時間は営業活動することができません。そのため、インターネットマーケティングを始めとした様々なスキルが必要となり、それを試行錯誤しながらこなしていくうちに、いつのまにか身についてしまうというわけです。
起業18の会員さんたちも、日々、トライアンドエラーを繰り返しながら、レベルアップし続けています。結果、ブログアフィリエイトだけで月300万円も稼げるような女性も登場してしまうのです。
顧客が、自分が提供する商品・サービスを通じてできる体験、使わないといけない理由はもちろん、体験談などを豊富に発信し、ギブギブギブ を繰り返し、最後にテイクを少し頂戴する。そんな活動を繰り返していけば、お客様はどんどん増えていくでしょう。
★ 起業前に読んで欲しいおススメの本
これからビジネスを立ち上げるならば、学ぶべきことはとてもたくさんあります。
業界知識や税金の知識は、専門書がいくらでも売られていますし、実際は専門家から直接教わったり、税理士さんにお任せしてしまった方が早いと思います。ここでは、アイデア出しや考え方、モチベーション、マーケティングなどが学べる本をご紹介します。
・会社で働きながら6カ月で起業する 1万人を教えてわかった成功の黄金ルール
・リスクゼロで小さく起業 会社を辞めずに「あと5万円! 」稼ぐ
・はてなブログ1年目の教科書 1万円稼ぐ全7ステップ 在宅で始める楽しい副業生活
起業と学歴の関係性は?
2020/04/24付の日本経済新聞・朝刊23ページに、以下のような記事を見つけました。記事によれば「スタートアップ企業の多くが創業後間もなく市場から退出する。経済協力開発機構(OECD)各国を対象とした、アムステルダム自由大学のエリック・バーテルスマン教授らの研究で、約50%の企業が創業後5年以内に退出することが示されています」ということなのだそうです。
引用:スタートアップ企業の生き残りにおいては創業者の果たす役割が非常に大きくなります。[中略] 創業者の職歴や学歴が「企業の質」のシグナルとなり、資金調達や取引先開拓の問題が緩和します。
スタートアップと経済活性化(6)関西学院大学教授加藤雅俊――生き残りと「退出」(やさしい経済学)日本経済新聞・2020/04/24・朝刊23ページ
私自身は体験したことはありませんが、スタートアップで資金調達を必要とする場合は、大きな取引をする相手がいる場合には、そういう見方もあるのでしょうか。スモールビジネスの現場では、ほとんど感じることはありません。
起業するには「知」「人」「金」
ビジネスは「人」「物」「金」と、一昔前までは言われていました。今は、「物」よりは「知」の方が重要でしょう。
また、今のような先行き不透明な時代において、何よりも大切なのは、変化に柔軟に対応できる「俊敏性」だと思います。人や物に縛られ、柔軟に動けない、瞬時の判断を下すことができないとなれば、あっという間に取り残されてしまうでしょう。
★「人」はなぜ重要なのか?
独立の動機の一つに、本業での人間関係の煩わしさを挙げる人もいらっしゃいます。私もその一人でした。そういう人は、独りで、或いは、家族とのんびり過ごせるワークスタイル良いと切望する人が多いです。
ですが、ビジネスは「一人で全て済む」ということはありえません。アドバイスをくれる先輩経営者が必要になるかもしれません。自分の仕事を手伝ってくれる外注先などは、どのような仕事をするにも必要になってくることでしょう。もちろん、お客様との人間関係を避けて通ることはできません。
SNSで無理に人と繋がったり、自分をゴリゴリ売り込む必要はありませんが、人と人との出会いや良好な人間関係は、私たちに幸せを運んでくれる一つの要因であることは、間違いなさそうです。オンライン化されても、それは変わらないでしょう。
起業18の会員さんには、YouTuberになって大成功した人が何人もいらっしゃいます。その中には、人付き合いが得意ではないとおっしゃる方もいらっしゃいます。ですが、動画をカメラに向かって一人で撮影していたとしても、コメント欄にはたくさんのファンの人が書き込みをしてくれたり、オフ会の要望があったり、やはり人との関わりは避けて通れない様子です。
★ お金は集められるのか?
最近、クラウドファンディングについて、お問い合わせをいただくことが増えています。クラウドファンディングとは、ざっくり言えば、インターネット上で、たくさんの人に呼びかけて、自分への投資を求める資金調達法の一つです。
しかしながら、よほど魅力的なリターンがなければ、知らない人に投資するというクラウドファンディングのスタイルは、日本ではまだ定着しているとは言えません。これまでの人生でたくさんの仲間、人脈を育ててきた人が、その信用を現金化できるということだと思います。私自身を含めて、普通の人には簡単なことではないと思います。
また、政府系金融機関である日本政策金融公庫の創業融資制度や、商工会、商工会議所の持続化補助金などを活用するのも最近の流行りになっています
とは言え、スモールビジネスでは、最初は借金をせず、自己資金で始めることが大切です。まずは、自分のお金で小さくスタートし、事業が軌道に乗る見込みが出てきたら、借り入れも検討してみましょう。
資金調達については、こちらの記事でもまとめています。是非ご覧ください。
起業の資金調達は今すぐできる!調達方法を種類別に解説
会社員のまま起業家になるには?
今回のコラムでは、失敗/リスク回避の視点を中心に、起業する人に伝えたい「令和コロナ時代の現実」についてお話いたしました。
来年、日本も世界も、何が起こるか、どうなるのか、予測できる人は少ないでしょう。だからこそ、柔軟に、小さく、固定費をかけず、何をするべきなのか、どうあるべきなのかを、お伝えしたつもりです。
せっかく志す夢です。どうか楽しんで、しかしながら、慎重に成功を勝ち取ってください。強い気持ちがあれば、1年半~2年のうちには、その力は十分に手にすることができるはずです。
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