太陽光発電システムと火災に関する指針・見解について
2024年4月の低圧系統連系規程の改定により、低圧連系接続案件(みなし低圧連系含む)で使用する三相パワーコンディショナは新型能動的方式「ステップ注入付き周波数フィードバック方式(STEP3.2)」への対応が必要となりました。
リンク先: ステップ注入付き周波数フィードバック方式について:
参照元: 一般社団法人 日本電機工業会 (JEMA)
リンク先:技術要件の仕様について
参照元: 一般社団法人 日本電機工業会 (JEMA)
今回のコラムでは、2024年2月末時点の三相パワーコンディショナの各メーカーの対応状況についてご紹介いたします。
(注: あくまで弊社内で取りまとめた内容のため、内容の正誤や詳細については各メーカー
あるいはお取引先にご確認をお願いいたします。)
1. ダイヤゼブラ電機社:
・型式: EPG-T99P5 (三相9.9kW)
新型能動的方式に対応したソフトウェア、製品のリリース時期: 2024年8月予定
対応モデルEPG-T99P5(改)はJET認証を取得しないため、連系協議は個別対応、となります。
・型式: EPD-T250P6 / EPD-T330P7 (三相25kW、33.3kW)
対応予定なし。
EPG-T55P5 (画像提供元: ダイヤゼブラ電機株式会社)
2. 山洋電気社:
・型式: P73J992RFC / P73J103RFC (三相9.9kW、10kW)
2024年3月中旬より受注開始予定。仕様書、技術説明書提出可能。特性データ2024年2月末提出
予定。
・型式: P73L103S / P73L103P (三相10kW、10kWユニットモデル)
2024年6月頃より適用予定。10kWユニットを入出力箱に積上げることで出力容量10~60kWに
対応。
・型式: W77A992R / W77A992S (三相9.9kW、風水力用)
仕様書、技術説明書2月末提出予定。特性データ2024年3月末提出予定。
・型式: P73H103SFC (三相10kW、自立運転機能付き)
対応予定なし。
・その他、記載のない型式(販売終了製品)
対応予定なし。
・今後の低圧連系向けの新製品
全て対応予定。
P73J992RFC / P73J103RFC (画像提供元: 山洋電気株式会社)
3. 安川電機社
・型式: CEPT-P2HA29P9 (三相9.9kW、高周波トランス絶縁方式)
SPEC:Dにてステップ注入付周波数フィードバック方式(フリッカ対策 STEP3.2)に対応。対応モ
デルはJET認証の対象外となります。
・型式: CEPT-P2AA29P9 / CEPT-P2AA2010 (三相9.9kW、10kW、トランスレス)
非対応。
・型式: CEPT-P3AA2025B / CEPT-P3AA2025B (三相25kW、標準品、多機能品)
非対応。
4. Huawei社
・型式: SUN2000-20KTL-M3 (三相20kW)
対応予定。
・型式: SUN2000-33KTL-NH / SUN2000-40KTL-NH (三相33.3kW、40kW)
対応予定。
・型式: SUN2000-50KTL-JPM0 / SUN2000-50KTL-NHM3 (三相50kW)
対応予定なし。
5. Sungrow社
・型式: SG49.5CX-JP (三相49.5kW)
対応予定なし。
SG49.5CX-JP (画像提供元: サングロウジャパン株式会社)
2024年4月の低圧系統連系規程の改定に続いて、来年の2025年4月には高圧・低圧連系の設備に対して「並列時許容周波数の適用」が予定されております。下記は山洋電気社からの資料の転載となります。
系統周波数が適正範囲を超えて上昇している際に発電設備が並列すると、更なる周波数上昇を助長することになり、商用電力系統の安定を大きく乱すことが懸念されるため、発電設備が並列する際に系統周波数が並列時許容周波数(標準周波数+0.1Hz)以下となっていることを確認する装置または機能を発電設備に具備することが必要となります。
<注意>
・連系開始日が、並列時許容周波数の適用開始日以降となる場合、要件を満たしていない製品は系
統連系が認められませんので、適用していない製品を使用する場合は、本要件の適用開始前に連
系を完了するようにご計画をお願いします。
・既設発電設備の場合も、故障などにより置換えで型式が変更となる場合は、本要件の対象となり
ますのでご注意下さい。
2025年4月からの「並列時許容周波数」に関する対応につきましても、後日改めて資料をとりまと
めてご紹介する予定です。