任意売却▶金融機関における「取引停止業者」と「要注意業者」
Mさん「他の業者に依頼しますので、御社の依頼をお断りします」
K氏「はぁ?あんた今頃なに言ってんだよ。何カ月も連絡取れねーでよ、こっちは金融機関と話まとめたり広告したりと時間と金かけてやってんだよ。どーすんだよこれ!
Mさん「すみません、ウソつかれて信用ないので、お断りさせてください」
K氏「ふざけんじゃねーぞ、とにかくこっちも上の人間と話して、また電話するからな!」
顧客に対し、耳を疑うような暴言を吐く某任意売却業者
先日、当社へ相談依頼をしてきたのは、30歳で妊娠7か月のMさん
今日、Mさんは僕の目の前で、某任意売却業者K氏に対して、依頼の断りの電話を入れた時に起こった出来事です。
5月、Mさんは悪徳業者としらずに、この某任意売却業者に依頼をしてしまいました。
その後、担当者であるK氏という男の説明を聞く毎に、腑に落ちない疑問を感じていたMさんは、7月、セカンドオピニオン先として当社に相談をしてきました。
さて、当該任意売却業者は、インターネットでもよく見かける非営利団体を謳う組織です。
当該業者は、同業者の中では広告や集客において上位とも言われており、もちろん現時点でもインターネット上で確認ができます。
任意売却に関する資格ビジネスにも特化しておりますが、この資格を取得する為のテキストに書かれている問題そのものが、間違えだらけの恥ずかしい有り様。
また特徴として、当該業者の理事長は、別途不動産会社の経営者でもあり、自社が好むエリアからの反響案件は自社で行い、それ以外の所謂お金にならない案件は、当該業者の加盟店に分散する。
またその加盟店に加入する為には、膨大な高額加盟金や年会費を支払わせ、各支部と偽りながら、実際には加盟店の拠点を私物化しているのが実態です。
さて話を戻しますが、Mさんの依頼内容は、
・50万円のカードローンが払えなくなった
・カードローン会社が競売を申立てた。
・その後、住宅ローンの支払いも困窮し、住宅ローン側からも競売申立てを受けていまう。つまり二重競売。
さて、本来、二重競売はあり得ません。
そこに疑問を感じた僕は、Mさんと裁判所に行って事実確認をすることにしました。
築5年の建売戸建て
頭金や諸費用も住宅ローンにひっくるめた形
完全にオーバーローンの状態で、競売を実施しても1番抵当権者である住宅ローン側は、落札金によってローン残高が全額回収される見込みは無い。
ということは、1番抵当権者ではないカードローン会社が競売を申立てても、落札金は1番抵当権者に優先配当され、その後に余るお金は無いので、カードローン会社には配当が無い。
つまり以下の式
カードローン会社の競売申立て
↓
落札額
↓
1番抵当権者である住宅ローン側に配当
↓
1番抵当権者のローン残高には満たない
↓
カードローン会社に配当されるお金は無い
このことを「無剰余(ムジョウヨ)」と言います。
ではなぜ、わざわざカードローン会社は競売を申立てるのか?
それは、1番抵当権者の住宅ローン残高はわからないという点と、申立てすればビビッって払う人が多いパフォーマンス的な意味合いがある為です。
さて話は戻りますが、僕のようなプロが登記簿謄本を見れば、カードローン会社の競売は無剰余取下げになることは容易に察することができます。
任意売却専門を謳う悪徳業者のK氏は、それを見抜くことができなかった。もちろん裁判所に確認しにいく勇気もない。
しかも5月にはMさんに対し、こんなメールを送る
「カードローン会社の競売開札日は8月24日なので、早く退去してください」
もはやあり得ない虚偽。
僕は裁判所で、カードローン会社が申立てた競売事件の進捗を確認しました。
やはり想定通り、無剰余の結果で競売は止まっている状況。
さらに、この競売手続きの過程で、裁判所に対し評価額が決まった日付を聞きました。
すると6月2日でした。
評価額が決定し、次のステップが、入札日及び開札日を決める、というのが裁判所での競売手続きの順序。
つまり、6月2日の段階で初めて評価額が決まったものに対して、5月の段階で「8月24日が開札日だから・・・」というK氏の発言は、完全な虚偽。
もちろん、この事実確認を、僕はMさんの目の前で、裁判所の職員にも行いました。
この秋に第一子を出産するMさん
若干30代の女性が、人生初めての出産で、お腹の子供は時折、無邪気にMさんのお腹を蹴り、元気だぞってアピールをしている
一方で初めて母となる日が近づくMさんにとっては「いつまでこの家に住んでいられるのか・・・」という不安な気持ちの毎日を過ごす
このような女性に対して、平気で虚偽を行う悪徳業者K氏。
嘘がバレたと思えば、手のひらを返すように、あり得ない程の高圧的な暴言でMさんを脅かす有り様。
携帯電話を持つ彼女の手は震えていました。
これが、日本の悪しき任意売却業界の実態です。
まだまだこんなのは序の口なのだと思います。
彼女を守り、無事に元気な赤ちゃんを出産させてやらなければならない。
その上で、正しい任意売却を成功させ、安心して暮らせる新た住まいを提供する。
この案件は、これが当社の仕事であり使命だと思います。
僕はこういった輩の不動産会社、任意売却業者に対し、最大限の強い言葉で非難します。
その思いで、日々活動しております。
本日は以上です。
長々とお読みいただきありがとうございました。