地元の桧を使った階段完成

後藤卓志

後藤卓志

テーマ:分離発注

地元産の桧階段が完成しました


楔を使用した桧階段その1

引き続き山梨県某所の物件。

前回投稿の続きです。階段が完成しました。
階段は桧です。長年地元の大工さんの下小屋に保管してあった桧丸太を製材した手作りの階段です。
特徴は何といっても踏板と側板の固定が釘やビス、もちろん接着剤でもなく、楔を使用している点です。
楔が階段のデザインを特徴づけています。針葉樹である桧は白木ですが、楔は広葉樹です。
役割の違いにより樹種を使い分けることで、自然な色合いの違いが生まれています。
楔と側板から飛びだした踏板が小さい木製の置物の様に見えかわいさも演出しています。

広葉樹は針葉樹に比べ伸縮が少なく硬さに特徴があります。
この桧はかなり長い間保管されており、乾燥が進んでいますが、住んでからも更に徐々に乾燥が進みます。
乾燥と共に桧が縮むので固定に緩みがでてきますが、それに伴い楔を打ち込むことで階段の緩みを抑えることができます。
また、楔は取り外しが容易なので、階高ささえ合えば、別の住宅でも活用でき、将来的に次世代に受け継ぐことも可能になります。

お施主様も大工さんを信頼していることもあり、階段は樹種やデザインを含め地元の大工さんに一任しました。
結果大正解といったところです。

楔を使用した桧階段その2

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

後藤卓志
専門家

後藤卓志(一級建築士)

choord一級建築士事務所

建築プロセス全体を持続可能な視点から捉える建築家。お施主様それぞれのサステナブルを具現化する。東南アジアでの植林活動を主宰し、地球環境への直接的な貢献を行う。

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

将来を見据えサステナブルな建築へ編集する一級建築士

後藤卓志プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼