『中間テストがなくなった!喜んでいる場合ですか?』
こんにちは。与一の井上です。
今回はかなり過激な言い方ですが、「小学生に英語なんて必要ない」という考えについてお話します。
小学校からの英語学習という早期英語教育の重要性が度々述べられる昨今、この考えには異議を唱える方が多いと思います。
そのような方はまずこちらをご覧下さい。
有識者が警鐘 「読解力世界15位」に急落したのに「早期英語教育」している場合ではない!
https://www.dailyshincho.jp/article/2019/12221101/
是非私の考えを一人でも多くの方にお伝えしたかったため過激な表現をタイトルに用いましたが、
真にお伝えしたいことは「正しく読む力が付いていないのに小学生に英語なんて必要ない」
「国語より英語を重視するなんてありえない」ということです。
国語は全ての教科の土台である
当たり前のことですが、私たちは日本人であるため日本語が全ての学習の下地となります。
ですが私達が英語や数学を教えたり、時には理科などを教えるにあたり、
大半の子にとっての障害は国語力・読解力不足に起因する理解力不足だという結論に達しました。
例えば理科が苦手、という子の多くが化学・物理分野(密度や水蒸気量・仕事量など)を苦手としていますが、その計算に必要とされるのは小学校の算数レベルの計算力です。
正しく問題を読んで理解さえできれば、多くは公式など覚えていなくてもその場で考えて解くことが可能です。
それなのに多くの子は「わからない」と言います。それでも問題の意味をきちんと伝えてあげれば結局自分の力で解けた、ということは非常に多くあります。
もっと残念なことに、その「わからない」問題には、実は「わかる」問題の問われ方が変わっただけのものであることもままあります。
つまり解けるはずの問題であっても、問題文が理解できないだけで「わからない」問題になってしまうのです。
想像を超える我が子の“国語力の無さ”を知っていますか?
国語力不足の最たるものは“問題文を読まない”これに尽きます。
是非とも保護者の方に認識して頂きたいのは、「国語力がない」という言葉を遥かに超えた、保護者の方の想像を遥かに超えた国語力の無さです。
「~した。」と書いてあるのに何も考えず現在形で書く、「誤っているものを選びなさい。」と言われているのに正しいものを選ぶ、「疑問文にしなさい。」と言われているのに日本語訳を書く…枚挙には暇がありません。
どうしてこのようなことが起きるのか。原因はたった一つ、“読むという習慣が付いていない”。
このように当たり前のことができない子が、どれほど一生懸命勉強しようとも成績が上がる見込みは非常に低いのは言うまでもありません。
このような“読む”習慣は中学生になってから付けようと思ってもそうそう簡単に付くものではありません。
子育てにおいて、自分のお子さまの直したい癖がなかなか治らないといった事態は、どの親御さんでも経験のあることだと思います。
“読むという習慣がない”というのはまさにそれと同じ“悪い癖”であり、一度身に付いてしまえば取り去るのには相当な努力が必要だからです。
それでは最良の方法は何なのか。―当然ながらその“悪い癖を付けない”ということです。
箸の持ち方、靴を揃える、挨拶をきちんとする…これらのことを小学校まででしつけたように、
“ちゃんと読む”こともやはり小学校卒業までに身に付ける必要があるのです。
英語は大事です。それは間違いありません。
だからこそ英語を早く勉強させようと思っている親御さんに問います。
「お子さんにはちゃんと読むという習慣がついていますか?」